映画レビュー0484 『最後に恋に勝つルール』

もはやなんで録画しておいたのかまったく記憶に無いんですが、おそらく「俺ってラブコメも結構イケるんじゃね?」的な思いを抱いたものによると思われます。それにしても、この借りるにも恥ずかしい“いかにも”な邦題、なんとかならないんでしょうか。(録画だけど)

ちなみに、この映画はいわゆるDVDスルー作品というやつで、日本では劇場未公開です。

最後に恋に勝つルール

A Lot Like Love
監督
脚本
コリン・パトリック・リンチ
出演
キャスリン・ハーン
カル・ペン
タイロン・ジョルダーノ
音楽
アレックス・ワーマン
公開
2005年4月22日 アメリカ
上映時間
107分
製作国
アメリカ

最後に恋に勝つルール

ある日、オリヴァーは空港で気になった女性・エミリーに飛行機内のトイレで迫られ、その場で関係を持ち、彼女に惹かれていく。だがエミリーが彼と別れた直後の気まぐれだったことを告げると、オリヴァーは「今は彼女はいらない」と強がり、自分の今後の計画をエミリーに話した上で、「6年後に結婚してるから」と賭けを持ちかける。

いやいや、なかなか良かった。

7.0

DVDスルーっつーことでクソつまんねーんじゃねーか、と怯えながら観ましたが、これがなかなかどうして。当然ながらこの手の話の結末はわかりきっているので、意外性という意味では取り立てて良さがあるわけではないんですが、でもベタでもスッキリ、素直でほろ苦さもある、なかなか観やすくていいラブコメだった気がします。まあ、ラブコメっていうよりは普通のイマドキ(10年前ですが)恋愛映画、って感じでしょうか。逆にあんまりコメディ的なセンスに期待しちゃうと肩透かしを食らうので、普通に気楽な恋愛映画を観たいな、って時にはいいかもしれません。

主人公のオリヴァーは、ちょっと不器用そうな普通の男の子。キャラからして恋愛映画的にはベタな感じです。対するヒロイン・エミリーは、出会った頃こそ自由奔放で男を振り回すタイプの女子でしたが、年を経て段々落ち着いていく感じ。

そうそう、割とこの映画の重要な要素として、“時を経”ます。

最初に出会いがあり、その3年後があり、また1年後があり…と少し長めの時間を追った作りになっていて、まあこれもベタっちゃベタなんでしょうが、その時間の扱いがなかなかよくて。お互いその時その時で恋人がいるんだけど、なんとなく相手のことは頭の片隅にあって、ちょっとしたきっかけで再会して、またお互いを意識して…という流れ。

恋愛映画はやっぱり、何より「共感」が大事だと思うんですよ。自分の身に置き換えられそうなシチュエーション。この映画で言えば、出会いは本当に偶然、たまたま飛行機が一緒になって、エミリーが彼と別れた直後というイレギュラーなテンションから取った行動がスタートになっていて、(実際そこまでする人は珍しいでしょうが)誰にでも起こり得る起点ではあります。

そこでのつながりが不思議とお互いを惹きつけて、時間が経って徐々にお互いの存在をふくらませあって、少しずつ「替えの効かない」存在になっていく、という。

実際はありそうでないんですが、その「ありそう」と思わせるのがやっぱりキモで、ワレワレ孤独民には「いいなぁ~、こんな出会いないかな~」とすでに作り手の狙い通りの感情で観させられるわけですよ。序盤から「こういう振り回される女子もいいかもな~」なんてあからさまに“いいお客さん”になっている自分がいるわけです。

まあ、その辺ナチュラルな設定と演技の先に、時間というスパイスが絶妙なハーモニーを奏でてくれます、みたいな適当なコメントを書いちゃうわけですが。

至って普通とは言え、例えば(アイテムとしての)カメラとか、伏線の使い方も臭過ぎないレベルでうまいし、総じて平均以上の恋愛映画になってるんじゃないのかなーと思います。DVDスルーだから期待ゼロで観た、っていうのも良かったのかもしれません。

あんまり期待し過ぎちゃうとがっかりするとも思うので、気楽に「ちょっと恋愛映画でも観て心を温めておくか」みたいなときにいいかなと。独り身世界の住人としては心が冷えきっちゃってしょうがないこの時期、少し温め直してまた来年頑張りましょうや、と自分への言い訳及び慰めに最適です。

奇しくも今日はクリスマス・イヴ、こういう少しだけ期待をお持ち帰りできるようなお話を体に入れて、あとはもうさっさと寝ましょう。

ただですね。

これはもう自分限定なのでどうでもいい話なんですが、僕の場合、例えばサスペンスだと好きなジャンルだからよく観ているので、どうしても先読みしちゃって「ああ、やっぱり」ってパターンが多いんですよ。で、評価が下がるっていう。

反対に恋愛映画の場合、今までほとんど観てこなかったので、割とベタでも新鮮に観られちゃって「なかなか面白かった」って言っちゃう側面はあるような気がします。

なので、恋愛映画が好きな人にとってはもう全然ツマンネーよ、って可能性もあることはお断りしておきます。

このシーンがイイ!

これまたベタですが、月夜のシーンは面白いし綺麗だしで、狙い通り良かったんじゃないかなと。

ココが○

これまたありがちではあるんですが、最初は完全にオリヴァーが前のめりだったのが、徐々にそのバランスが変わっていくのが良かったですね。

お互いの相手に対する感情がシーソーゲームのようにあっちへ行ったりこっちへ行ったり、やっぱりミスチルって偉大なんだね、っていう。

ココが×

やっぱりひねりがないので、予想以上の驚きみたいなものは無いのが残念。加えて、もう少し時間軸を長めに取っても良かったんじゃないかなーと思います。半年とか1年だと割と「すぐだなー」って思っちゃう。小さいことだけど。

あとはやっぱり邦題。お馴染みのセンスドゼロです。もうぜんっぜんこの映画の雰囲気に合ってない。

MVA

今回は悩まずに。

アマンダ・ピート(エミリー・フリーエル役)

後半段々オバちゃんになっていっちゃってるのが残念でしたが、登場から3年後ぐらいまではなかなかかわいくて、小悪魔な感じが良かったですね。

最初の出会いでスカートの中を撮った写真、ぜひ見せて欲しかったぞと。

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