映画レビュー1201 『華麗なるリベンジ』

今回はJAIHOより。少し前にちょっと話題になっていたのをたまた見て、観たいと思っていたのがちょうど来たぜということで。

華麗なるリベンジ

A Violent Prosecutor
監督

イ・イルヒョン

脚本

イ・イルヒョン

出演
音楽
公開

2016年2月3日 韓国

上映時間

126分

製作国

韓国

視聴環境

JAIHO(Fire TV Stick・TV)

華麗なるリベンジ

少々後半雑なものの、ちゃんと娯楽していて及第点。

8.0
問題検事がハメられ殺人犯として収監される
  • 血の気の多い暴力検事が容疑者を殺した罪で収監
  • 上層部の力によって再審ももみ消される中、ある一人の詐欺師との出会いが運命を変える
  • スカッと爽快でわかりやすく観やすい良作
  • ただし一部展開はご都合主義的な面も

あらすじ

最近ちょこちょこと韓国映画を観るようになって慣れてきたせいか、なんとなく「らしさ」を感じるようになりました。どこがどうとかはわからないんですが。

一定のレベルが担保された安心感があった反面、「それはそれであり?」と感じるような“雑さ”もあり、今まで観てきた傑作と比べるとやや劣るかな、という印象です。

主人公はおなじみファン・ジョンミン演じる検事、ピョン・ジェウク。彼は血の気の多い検事として有名で、被疑者への暴行も辞さない武闘派検事です。

ある日土地開発への抗議デモに参加していた青年を取り調べることになったジェウクはいつものようにときに暴力的な取り調べを行い、翌日再度彼のもとに行くとすでに事切れた後でしたとさ…!

当然ながら前日取り調べをしていたジェウクは容疑者として逮捕され、先輩検事ウ・ジョンギル(イ・ソンミン)のアドバイスにしたがって渋々容疑を認めるもジョンギルが裏切ったことで懲役15年の実刑判決を受け、収監されてしまいます。

かくして“権力”を持った存在の検事から服役囚に身をやつしたジェウク。

それから5年が経ち、同じ刑務所に収監された一人の詐欺師と出会ったことで“リベンジ”を狙いますが…あとはご覧くださいませ。

やや雑ながら権力闘争の面白みも

まあタイトルがタイトルなので(原題の直訳は「検事外伝」で、展開を匂わせるタイトルは邦題だけなのでどうかと思いますが)「リベンジするんでしょ」とわかっちゃう話ではあるし、それを前提に書けばストレートな勧善懲悪娯楽映画と言った感じで、そのストレートさが韓国映画っぽくある気もするし、さすがにここ最近のレベルの高さもあるので安心して楽しめる良作でした。

ただ舞台がモロ「検察」「警察」と言う権力である割に、捜査やら裁判やらがいろいろと雑だったりするのでツメが甘い印象もあり、「傑作」と言えるほどではないかな、と思います。

もっともこの辺は日本と韓国の違いもあるんだろうし、描いていない部分で「裏の力学が働いていましたよ(だからこんなザルなんだよ)」みたいな面もあるのかもしれません。

いずれにしても何せ「検事」が重要なお話なだけに、もう少し丁寧で緻密な内容にして欲しかったな、とは思います。

当然ながら主人公のジェウクが“ハメられた”のには理由があり、そこに横たわるのは権力闘争だったりするので、単純な「一個人の復讐」とは違って少しパワーゲームが絡んでくるところは面白い部分でしょう。

また主人公を演じるファン・ジョンミンは「いつものファン・ジョンミン」的な感じで安心感がありつつあまり代わり映えしない気もするんですが、もう一人の主人公である詐欺師を演じるカン・ドンウォンの胡散臭さ、鼻につくキャラクターが段々癖になってくるのがこの映画の一番のポイントかもしれません。

中盤までは「こいつ鬱陶しいな〜」と思いつつ観ていたんですが、徐々にその浅薄な雰囲気が面白くなっちゃうような、妙なキャラの味があって好きになってきちゃうのが不思議。

ややオーバーなコメディリリーフ担当的なキャラではあるんですが、彼によって“リベンジ”が進行するのも確かなだけに、徐々に肩入れしていってしまうキャラ作りのうまさはなかなか他にないものかもしれませんね。

「新しき世界」好きにも

あとはやっぱり「新しき世界」でしびれた人間としては、密かにファン・ジョンミンとアリキリ石井似でおなじみのパク・ソンウンの共演が嬉しい。

今回は先輩後輩かつやっぱりライバルっぽい関係に「おっまたか?」とワクワクしつつ、また少し違った展開を見せるのでそこもお楽しみの一つです。

ということで基準のレベルが高いのは認めつつ、ただ抜きん出るほどの何かは無かったなと言う感想で終えたいと思います。面白かったけどあんまり記憶に残らなそうだな〜という感じ。

このシーンがイイ!

ややネタバレっぽくなるので詳細は避けますが、パク・ソンウンが“腹を決める”シーンが好きですね。来たぜと。その後の愚痴っぽいシーンも笑っちゃった。

ココが○

なぜハメられたのか、背景事情や伏線回収の部分はさすがにいろいろ盛り込まれていて、「ただの復讐物」よりも奥行きのある物語だと思うしそこが良かったですね。

ココが×

まずタイトルがネタバレになっているひどさ。次に後半のご都合主義的な展開。そこまでうまく回らないでしょ、っていう…。終盤はパワープレイになっちゃった印象。

MVA

相変わらずファン・ジョンミンは素晴らしいですが、今回はこの人でしょう。

カン・ドンウォン(ハン・チウォン役)

イケメン詐欺師。堺雅人にきれいな東野幸治を2割足した感じ。

マジで胡散臭いし軽薄だしなんなら腹が立つんですが、そんなやつが味方になると頼もしいという典型例。すごくいいキャラしてました。

本人も楽しそうに演じていて良かったですね。この手の役もっと観たいかも。

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