映画レビュー1587 『ワーキングマン』

引き続き週に一度はステイサム運動継続中、今回はU-NEXTではなくお久しぶりのアマプラです。
「今の日本1位はステイサムやで」とご紹介してきたのでじゃあ観てやるかなと。

ワーキングマン

A Working Man
監督
脚本

シルヴェスター・スタローン
デヴィッド・エアー

原作

『Levon’s Trade』
チャック・ディクソン

出演

ジェイソン・ステイサム
ジェイソン・フレミング
アリアンナ・リヴァス
マクシミリアン・オシンスキー
コーキー・ファルコウ
アンドレイ・カミンスキー
イヴ・マウロ
エメット・J・スキャンラン
チディ・アジュフォ
メラーブ・ニニッゼ
アイラ・ジー
ノエミ・ゴンザレス
リチャード・ヒープ
マイケル・ペーニャ
デヴィッド・ハーバー

音楽

ジャレッド・マイケル・フライ

公開

2025年3月28日 アメリカ

上映時間

116分

製作国

アメリカ・イギリス

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ(Fire TV Stick・TV)

ワーキングマン

もう違いがわからねえよ…おれ…!

6.0
世話になってる建設会社の社長の娘が誘拐され、助けに行くステイサム
  • 元特殊部隊員で今は建設現場の監督のステイサム、家族同然の社長娘が行方不明になって実力行使
  • ビーキーパー」と同じ監督作品でもはや違いがよくわからない
  • いつも通りすぎる内容に安定感はあるものの特筆すべき点はゼロ
  • 誘拐された女子だけ特徴があるも賛否両論の模様

あらすじ

まあわかっちゃいたんですがいつも通りすぎて…。

今作のステイサムことレヴォン(ジェイソン・ステイサム)は建設会社の現場監督でございます。
彼が勤めている会社はファミリー経営が売り(?)のアットホームな職場です的な会社らしく、社長のジョー(マイケル・ペーニャ)と妻のカーラ(ノエミ・ゴンザレス)、そして娘のジェニー(アリアンナ・リヴァス)が仲睦まじく働いておりまして、細かいことはわかりませんがレヴォンも家族同然に過ごしているようです。親戚のおじさん的な。
しかしこの親戚のおじさんは例によって元特殊部隊員のため、従業員の借金の取り立てにやってきた輩どもを即締め上げる特技も持ち合わせております。
その一部始終を目撃したジェニーが「私のことも守ってね」とお願いするご丁寧なフラグのあと、予定通りにさらわれ行方不明となるジェニー。
大金を用意して救出をお願いするマイケル・ペーニャに「金で動く男だと主人公は勤まらないから」とばかりにこれまたお決まりのごとく一度はお断りをするステイサムですが、結局一人調査を開始、救出へ乗り出します。そうじゃないと始まらないからね、実際。
相手は例によってロシアン・マフィア。もういい加減ロシアン・マフィアのネットワークにも「ステイサムには手を付けるな」とお達しが流れていないんでしょうか。
もうぶっちゃけ言わなくてもわかっていることなので言っちゃいますが、結局ステイサムがジェニーを救い出すのは明らかなこの物語、その救い出し方がどうなのかがポイントになります。

20年以上変わらない味

キャストはステイサムしか見ていなかった(というかステイサム主演の時点で観るのを決めた)ので、オープニングでマイケル・ペーニャの名を見て「うおーペーニャ久しぶり! ワザー!」と歓喜したのも今や黒歴史、ペーニャじゃなくてよかっただろと言わざるを得ないようなどうでもいい端役で楽しみもごっそりと奪われました。
そのペーニャのキャラクターにしてもそうですが、まー笑いどころがまるでない「ガチの乗り込み系アクション」映画なのでどこに楽しみを見い出せば良いのかよくわからないまま時が流れて行きましたよと。
同じ監督の「ビーキーパー」はもうちょっと笑いどころがあったと思うんですよね。笑いどころというかくだらなさというか。
今作はそういう振り切ったところも特になく、終始ハードでボイルドなのでコレジャナイ感が強かったです。好きな人には誠に申し訳ないんですが…。
まあしかしこんな(こんなって言うな)映画でもアマプラ国内1位、そしてやっていることは20年以上変わらないというステイサムには嫌味でもなんでもなく、純粋にすごいなと感心します。
本当にやってることは変わらないんですよ。皆さんご存知だと思いますが。
それでもいまだに求められ、求められているからこそ続けているというその立ち位置はちょっと映画史上でも他にいないんじゃないでしょうか。知らないだけかもしれませんが。
そもそも昔と違ってアクション俳優の年齢がかなり延びた(今のステイサムはアラ還)ことも大きいと思いますが、干支が2周しても同じようなキャラクターの同じようなアクション映画を作り続けているというのは先日亡くなったチャック・ノリスですらリスペクトするような偉業ではないかと思います。チャック・ノリスの映画観たことないけども。
もはや彼の後を追うのはジェラルド・バトラーぐらいではと思いますがジェラルド・バトラーはここまで売れていないのでステイサムは事実上孤高の存在と言えます。
変な話、若い頃から坊主でビジュアルが大して変わっていないこともその立ち位置に影響を与えているような気がしないでもないですね。いつ見ても見た目すら変わっていないのでどの年のどの映画から見ても「全部一緒じゃん!」と楽しめるという。すごすぎる。

この映画の話からだいぶ逸れました。
今作はタイトル通り「ワーキングマン」、つまり働いてる男(直訳)を強調するかのように建設現場のシーンから始まりますが、そんなのも最初の10分15分の話でそこから後はいつも通りワンマンアーミーしていくだけになります。
ポスタービジュアルでも「現場をナメるな」と御託を並べておりますがナメてんのはテメー(監督)の方じゃねーのかと思わなくもない。現場感どこにあんねん。
もうこれ「(どうせ次回も元特殊部隊員なので)最初の設定を皆さんから募集しまーす」みたいな企画が成立しそうなぐらいにどうでもいい設定でした。今回はこれ、次回はあれ、オープニング終わったらまたワンマンアーミー、と。
元特殊部隊員の養蜂家と元特殊部隊員の現場監督、そこに違いはあるのか…!
まあそういうおざなりな設定も含めて大きな意味で楽しんでね、というのであればわからなくはないし、そういうもんなんでしょう。
しかし細かい(?)ようですが、タイトルにまで持ってくるのであればもうちょっと“ワーキングマン”みを出してほしかったですね。敵地に防弾ショベルカーで乗り付けて頭切り落とすとか。それぐらいやれよと。
結局銃持っていってバンバンやるだけなので本当に芸が無い映画です。さすがにちょっと変わり映えしなさすぎ。
ステイサムはいいんですよ。求められているので。
ただ彼の使い方を決めるのは監督と脚本家だと思うので、まだ記憶に新しい「ビーキーパー」の次に作るのであればもうちょっと工夫しろよタコ助と思わなくもないです。

それと余談ですが彼の年齢からすると今作の娘ちゃんはちょっと幼すぎる気がして、本来であれば少なくても中〜高校生ぐらいの思春期の子どもがいるぐらいが普通ではないかと思いますが、そうなってくると物語に組み込みにくい(逆に言えば幼い子どもぐらいのわかりやすい弱者ポジションでしか子どもが使えない)のかなと裏読みしたりしましたがどうなんでしょうか。結局(設定上の)子どもの年齢すら20年以上変わっていないのもまたステイサムのすごいところです。
ぶっちゃけ今作は娘ちゃん自体いてもいなくていいレベルのストーリーだとは思いますがそれはまた別の話です。
そもそも誘拐されたジェニーがステイサムの娘でも全然成立するし、ペーニャも大した使われ方をしていないので「あえてステイサムに幼少の娘を配置して別の家の娘をさらわせた」ことの意味もよくわかりません。
この辺の雑さが粗製濫造感を生み出しているんじゃないかと思いますが…。

雑な映画

唯一、僕が観ていて今作の見どころだったのかもしれないと感じたのは誘拐される女子、ジェラルド・バトラー…じゃなかったジェニーのキャラクター。(予測変換の恐ろしさ)
彼女、妙に強いんですよ。そこが変わってて良かったかなと。そこが良くない、って人もいたので賛否両論ではあるみたいですが…。
もういっそ彼女が自己解決しちゃってステイサムが一人乗り込んだときには解決してるのに無駄に皆殺しにする、みたいな話のほうが面白かったような気がします。
ただ彼女が強いのは変わってて面白いなと思う一方で、あれだけ機転も利いて強いのであれば誘拐されるときになんかやりようがあっただろという矛盾も指摘しておかなければいけないので、まあ結局「雑な映画ですね」の一言で片付けるべき作品なのかもしれません。

始めちゃった以上は続けますが、そろそろステイサムの映画も厳しくなってきたかな…という気がしつつ、しかしアマプラでの評価はかなり高かったので結局みんな好きなんでしょう。
いわゆる「偉大なるマンネリ」ってやつだと思います。
その辺踏まえて観るか否かを決めて頂ければいいのではないかなと。

このシーンがイイ!

上に書いた通り、ジェニーが強いシーン(だけ)が他と違う感じで良かったですね。
あと娘ちゃんが「おじいちゃん殺しちゃった?」って聞くの、ハイセンスで良い。

ココが○

一応黒幕がわからない状態で一人調査していくフェーズについては悪くなかったと思います。脅して殺しつつ次の情報を得ようと進めていく感じは。

ココが×

いつも通りすぎ、笑いどころがない、ガチで同じことやってどうすんだよ感。
あとはやっぱり勝手な期待ですがペーニャが出てくるならおもしろペーニャとして使ってほしかった…ただのいいおじさんじゃん…。
地味にメラーブ・ニニッゼも出てたんですが役も地味でなんだかなぁという感じ…続編への布石かもしれないけど。

MVA

ということでいつも通りすぎるメンバーの中、新鮮だったこの方に。

アリアンナ・リヴァス(ジェニー・ガルシア役)

さらわれる系女子。強い。
最後の去り方とかすごく良かった。
あと最初は別に思わなかったんですが、着飾るとすごくかわいくてグー、みたいな。(グー)

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