映画レビュー0511 『チョコレートドーナツ』

最寄りのTSUTAYAでは8本ぐらい置いているんですが、その日は全部貸出中になっていてチクショウ面白そうじゃねーか、ともう1軒近くのTSUTAYAに行って借りてきました。

チョコレートドーナツ

Any Day Now
監督
トラヴィス・ファイン
脚本
トラヴィス・ファイン
ジョージ・アーサー・ブルーム
出演
ギャレット・ディラハント
アイザック・レイヴァ
音楽
ジョーイ・ニューマン
公開
2012年12月14日 アメリカ
上映時間
97分
製作国
アメリカ

チョコレートドーナツ

ゲイのダンサー・ルディは、隣に住む女性がダウン症の息子・マルコを残したまま薬物所持で逮捕されたことを知る。マルコが施設に入れられることを気の毒に思った彼は、付き合い始めたばかりの検事・ポールとともにマルコを引き取り、二人で育てていくことにする。

ズルいけどまあそりゃ泣けます。

8.0

母親がドラッグで逮捕され、施設に連れて行かれたダウン症の子供をゲイのカップルが引き取り、育てようとするヒューマンドラマ。

まだまだゲイの偏見も根強かった1970年台のアメリカを舞台に、マイノリティが差別と戦いながら、マイノリティの子供を守ろうとするなんとも切ない物語です。

主演はアラン・カミング。「バーレスク」で最初にアギレラに金払えと言っていた(これまた)ゲイっぽい人として出てたような記憶が。この人を始め、割とマイナーな役者さんが中心の映画なんですが、その分実力勝負、内容勝負の雰囲気がプンプンと漂っていて、映画好きには何かしらビビッと引っかかるものがあるでしょう。

あらすじからもわかる通り、言ってみればあからさまに泣かせる内容の映画でもあり、マイノリティと法の壁をテーマにした脚本は当然外しようがなく、期待通りの良い映画でした。

結末も「そりゃあずるいよ」ってな具合に泣かせに来るので、まあそりゃ涙腺ゆるいでお馴染みの僕としては泣きましたよ。そりゃあ。

ただ、「実話を元に」的なご紹介をされているので「うう…なんて実話なんだ…うう…」となりそうなところですが、実話なのは「ゲイの男性が育児放棄された障害児を育てた」という点のみだそうで、あとは創作ということを考えると、実話ベースというよりはいわゆる「インスパイア系ヒューマンドラマ」と考えておいた方が良さそうです。

話の良し悪しは置いといて、こと「実話」という要素で言えば「キンキーブーツ」なんかと同じ程度の「ナンチャッテ実話」なので、あんまり「実話でこの感動が!!」みたいな煽りには乗らない方がいいでしょう。

ですが、「だからか」というべきか、さすが流れはしっかりしていて、要所要所を押さえた作りは誰にでも受け入れられる物語だと思います。

ほんとにねー、この映画を観ながら「誰もがこういう映画を観てれば差別とか偏見なんて無くなりそうだけどなー」とぼんやり思っていました。まあ、差別や偏見にご執心な方々はこの手の映画には興味が無いので、接点がない以上無意味な妄想でしか無いんですが、改めて映画の持つ「価値観を作り上げる力」のようなものを感じて、たくさんの人が観ればいいのに、と思いましたね。

良い映画でした。

このシーンがイイ!

マルコが嬉しそうな表情を見せるシーンはどれもすごく良かったですね。実際にダウン症の子だと思うんですが、すごく自然にうまく撮影されていたのが印象的。

ココが○

主人公のルディが「歌手に憧れるゲイのダンサー」という設定なわけですが、彼の歌がこれまた実際に結構なもので、密かな見所と言っていいかもしれません。

それと珍しく邦題が良い映画だと思います。わざとらしくないし、きちんと映画を観て付けたようなタイトルになっていて。

ココが×

全部実話ならケチのつけようがないんですが、創作と知ると「そりゃそうするだろうけどズルいでしょ」って展開が気になるところ。とか言いながら泣いたんでいいんですけどね。まあでもやっぱりズルいですよ。

MVA

今回もまた順当にこの人ですかねぇ。

アラン・カミング(ルディ・ドナテロ役)

「バーレスク」でも魅せてくれた記憶がありますが、ダンスのみならず歌もイイ、なかなかのエンターテイナーだなと。クセのあるタイプだとは思いますが、貴重な役者さんだと思います。

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