映画レビュー1235 『アタック・ザ・ガス・ステーション!』

今回もJAIHOから。

少し古めの韓国映画、JAIHO経由はやや外し気味な気がしつつ…他に特に観たいものもなかったので観てみました。

アタック・ザ・ガス・ステーション!

Attack the Gas Station!
監督

キム・サンジン

脚本

パク・チョンウ

出演

イ・ソンジェ
ユ・オソン
カン・ソンジン
ユ・ジテ
パク・ヨンギュ
チョン・ジュン
イ・ヨウォン

音楽

ソン・ムヒョン

公開

1999年10月2日 韓国

上映時間

113分

製作国

韓国

視聴環境

JAIHO(Fire TV Stick・TV)

アタック・ザ・ガス・ステーション!

そんなに嫌いじゃないけど…。

6.5
ガススタを襲った不良連中、売上全部もらおうと偽店員になりすます
  • あるGSを襲った4人、味をしめてもう一度同じGSを襲う
  • しかし金が置いてなかったために偽店員になって売上をせしめることに
  • 様々な人たちが訪れることで彼らの背景が明らかに
  • なんだかんだ許せてしまうキャラのうまさ

あらすじ

奇しくも前回と同じく悪い若者がテーマ的な映画なんですが、こちらは前回と反して最終的には結構好きになっちゃうと言うか…キャラ作りが良い映画だなと思います。

ある日4人の不良仲間は“手近な”ガソリンスタンドを襲い、売上金を強奪、逃走。

特に追われてもいないようで、後日「また襲うか?」とゲーセン感覚で同じガソリンスタンドを襲いに行きますが、前回の反省からかオーナーは売上金を隠して「ここにはない」と説明。金の欲しい4人はそのままスタンドに居座って偽の店員となり、やってきた車から払われるガソリン代をすべて懐に入れようと画策します。

そうして客を適当にあしらったり閉じ込めたり、店員と因縁のある客を捕まえたりしながら立てこもり、妙な人間関係を築きつつの長い一日の果てにどのような結末が待ち受けるんでしょうか。

まだ愛嬌があって許せる

当時の韓国では熱狂的なヒットを巻き起こし、模倣犯も生まれたというクライムコメディ。

もう純粋に主人公4人は「犯罪者」なので、中盤ぐらいまではずっと「うーん…」と思いつつ観ていました。例によって画質も悪かったし。

ただその中盤ぐらいからですかね、割と遅めに彼らのバックストーリーが軽く語られるんですが、それを観ていくうちに段々と…何となく許せる気持ちになってきてしまって我ながらチョロい。

彼らが“道を外してしまった”のには理由があり、それを訪れる人物たちによってフラッシュバックさせられるような形で彼らの印象が再構築されていく作りはなかなか巧みで、ある意味ではズルいような気もします。結局は情状酌量の余地もない、れっきとした犯罪者ですからね。

もちろん誰しもトラウマやつらい経験はあるし、それでも踏ん張るのが当然で、それ故に今行っている犯罪行為の言い訳にもならないのは間違いないんですが、ただ妙に愛嬌を感じさせる彼らのキャラクターのせいで少しずつ感情移入させられていくのがちょっと不思議な感覚でした。この辺は前回の「If もしも….」とは明確に違う感じ。

両方とも「反体制的な若者像」には違いないんですが、軽くとは言えバックストーリーを語り、コメディ仕立ての分愛嬌が感じられるこちらの方が好みかなと。

そんな軽い話ではないんですが、ギリギリ「若い頃のヤンチャ」の範疇に収められるかもしれない分まだ観ていられると言うか。「If」の方は「もしも」だったとしてもちょっとやりすぎだったし感情移入も出来なかったのでそこで差が出たかなと思います。

モヤモヤするところもあるので結局はお好みで

また彼らが対峙する面々が、横暴な警察だったり半グレ的な連中だったりと「ちょっと懲らしめたいタイプ」なのも絶妙なところで、それ故にやってることは悪いんだけど味方したくなっちゃう辺りがお上手。

だからこそ社会現象になったぐらいに受け入れられたんだろうと思いますが、とは言え何度も言っているようにやっていることは立派な犯罪なのであまり良く(主人公然と)描きすぎるのもそれはそれでどうなんだという思いもあり、なかなか複雑な気持ちにもなりました。

何よりガススタオーナー&スタッフが不憫すぎる。恩恵を受けたスタッフもいたけど。

許せない気持ちと許しちゃう気持ちが同居する、結構不思議な気持ちになる映画ではありましたが、それもなんとなく「上手いことやられてる」感は否めず、あえて今観て何かを得られるかと言えばそこは微妙なところだなとも思いますね。

ある意味では「ワルを良く見せる」フォーマットに則った内容でもあるし、そこそこ面白かったもののグサッと刺さることもなかったのであとはもうお好みで、と言ったところでしょうか。

一言で言えば「DQNの青春モラトリアムモノ」って感じですかね。大目に見て。

本来であれば一回目で捕まるべき話だと思うんですけど…そこまで警察の能力が低かったんでしょうか。

まあ初回で捕まってたら映画にならないという話ではあるんですが…っていうか売上金を隠すくだりの理由付けなんだろうとは思いますが、それにしたって二度目にする意味があったのかも微妙な気がする…。

このシーンがイイ!

ベタですが警察追いかけるシーンは良かったですね。やっぱり権力の横暴は許せんぞと。

ココが○

上に書いた通り、なんだかんだ愛嬌があるところがお上手だなと思います。コメディ仕立てというのもありますが、愛嬌って大事だよなと。嫌いにさせないようなストッパーになっているというか。

ココが×

やっぱりなんだかんだ犯罪なので、大前提として共感できない面はどうしてもありました。これを善と見せてしまう危うさはどうしても感じる。

MVA

バイトの女の子、ともさかりえに激似だし絶対「子猫をお願い」の子だろ! と思ったらあってました。Wikipediaにすら記載がなかったので勝った気分。

とは言え彼女は微妙な脇役だったので順当にこの方にします。

イ・ソンジェ(ノーマーク役)

リーダー格の元野球少年。まあ主人公ですね。

この人まったくピンと来なくて初見だと思ってたんですが、「ほえる犬は噛まない」の人と聞いてびっくりしました。全然イメージ違って。

なかなかいい役者さんっぽいんですが近年はあまり目立った活躍も無いようで…。若かりし頃の輝きに乾杯しておきましょう。

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