映画レビュー0470 『暴力脱獄』

モチベーションを上げるために「観たいものから観るぞ!」と決意した矢先なんですが、なぜかこの映画だけDRモードっつ〜一番HDの容量を食うモードで録画されていて、容量の圧迫っぷりが許せないので先に観ました。

けっこー古い映画ですね。ポール・ニューマン主演。

暴力脱獄

Cool Hand Luke
監督
スチュアート・ローゼンバーグ
脚本
ドン・ピアース
原作
『Cool Hand Luke』
ドン・ピアース
音楽
公開
1967年11月1日 アメリカ
上映時間
126分
製作国
アメリカ

暴力脱獄

パーキングメーターを損壊した罪で逮捕された元兵士・ルーク。彼が収容された先は、過酷な労働や体罰で囚人を支配する刑務所だった。しかしルークは自分の信念に従い、所長や看守、先輩囚人たちに取り入ろうともせず、あくまで自分のスタイルを貫いていたところ、徐々に他の囚人たちから認められ、人気者となっていく。ある日、不条理とも言える理由で懲罰房行きを告げられたルークは、大半の刑期を終えていたにも関わらず、脱走を試みる。

普遍的なテーマで今でも観やすい。

7.0

いわゆる「脱獄モノ」の一つと言えますが、脱獄モノは感想=ネタバレ的な部分があるのでなかなか難しいですね。「良い映画だったー」と言えば脱獄成功したんでしょ、ってなっちゃうし、「切ない映画だったー」と言えばダメだったんだな、ってなっちゃうし。ということでその辺の核心に触れない程度にフワフワしたレビューを書こうと思います。

主人公はポール・ニューマン演じるルーク。言ってみれば一匹狼的で群れず、自分の美学を大切にしているタイプですが、かと言って妙に英雄思考が強い感じでもなく、割と上手に周りと折り合いをつける感じのキャラクター。

序盤は彼の人となりと、刑務所内での地位確立を描いているわけですが、これがなかなかバランスが良くてですね。鼻につくようなキャラだったり独善的で気に入らないやつだったりすることもなく、ちょっとかわいい面があったりもして、なるほどこれは周りを惹きつけるよね、という感じが良かったですね。

この映画のテーマは「反体制」で、主人公が犯罪者とは言え、底辺に流れるものは“不条理なお上”に潰されず、いかにして自分を守るのか、自分というものをどう表現していくのかという、割と現代社会にも置き換えられるものがテーマになっていて、それ故今観ても古くなく、いろいろ考えさせられる面もありました。

なかなか今の時代からすれば設備的に緩さを感じる刑務所だったりもするんですが、ただなにせ看守や所長も当然(今から見ると)前時代的なので、あからさまに彼らのほうが悪役になってくるわけです。本来であれば正義であるはずの所長や看守が悪となり、本来であれば悪であるはずの囚人が正義となる…昔から刑務所モノでは飽きるほど描かれてきた構図ではありますが、それだけ一般社会でもよく見られる矛盾、ということなんでしょう。「世の中は器通りのものじゃないんだぜ」とごくごく当たり前な事実を改めて感じさせてくれる内容でした。

どこかマンガ・ワンピースの善悪の描き方にも通じる面があり、やっぱりこういうテーマは普遍なんだな、と改めて思ったわけです。

ルークの脱走はうまくいくのか、またそのことで彼や他の囚人たちがどう変わっていくのか、その辺はぜひ観ていただければ。割と昔から刑務所モノが好きなせいもありますが、古い割に今でも全然しっかり観られる、良いキャラクターとストーリーの映画になっていると思います。

このシーンがイイ!

いきなり感はありましたが、ポール・ニューマンが歌うシーン。いい表情していました。

ココが○

今観ても普通に楽しめる内容。これに尽きます。意外と教育に使ったりもできそうな気がするんですよねぇ。

ココが×

やっぱり何分古い映画ではあるので、やや集中力を欠きがちな場面はありました。どうしても今とは作り方が違うので、見方のスイッチを変えないと違和感が出る場面もあったりとか。

感想としては意外と面白かったんですが、逆に言えば「意外と」が必ずついちゃうんですよね。今観ても大傑作!! とまでは行かないのが残念。

MVA

体を張ったポール・ニューマンの演技、今まで観た彼の中でも一番良かったような気がするんですが、でもそれ以上にこの人の存在感が良かった。

ジョージ・ケネディ(ドラグライン役)

囚人の顔役。

最初は嫌なやつっぽかったのが、ルークを認めて頼れる仲間に。人情味あふれる表情に“アニキ”感、すごく良かった。

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