映画レビュー0104 『善き人のためのソナタ』

えーん。

監督の名前が長すぎるよー(つД⊂)

善き人のためのソナタ

Das Leben der Anderen
監督
フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本
フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演
ウルリッヒ・ミューエ
マルティナ・ゲデック
ウルリッヒ・トゥクル
トーマス・ティーメ
音楽
ステファン・ムーシャ
公開
2006年3月23日 ドイツ
上映時間
137分
製作国
ドイツ

善き人のためのソナタ

ある日、シュタージの局員ヴィースラーは、劇作家とその同棲相手の盗聴を始める。国家に忠誠を誓っていたヴィースラーだったが、盗聴していくうちに心が揺らぎ始め…。

舞台背景を思いながら鑑賞しましょう。

8.0

僕の中では、東ドイツと言えばシュタージとトラバントのイメージ。とは言え、ちゃんとした(?)シュタージ像を描いた映画を観たのは初めてかもしれません。

重厚に、劇的なドラマもなく淡々と流れていく物語で、風景もどこかどんよりとした風景だったり夜だったりするので、映像的にこの時代の抑圧された人々の感情を思わせる部分があったような気がします。

「盗聴を通して、体制側の人が反体制側の人に影響されていくお話」と書くと割とありきたりな感もあるんですが、この重厚な作りと抑圧されたイメージというのが、国家全体に明るさが乏しい、希望のない雰囲気を感じさせる部分があって、実は「体制側の人間もどこか国家に疑問を持って生きている」ような下地を描いている気がして、その辺で説得力を持たせている気がしました。

正直なところ、主人公の心理が変わっていくところはやや急な印象もあったんですが、当時の時代背景、それこそシュタージの手法そのものを知っている主人公からしてみれば、どこか西側への憧れというものが根底にあったんじゃないか、というのは想像の範囲内だと思うので、そういった意味では、目に入ってくるセリフ以上に、背景を補完する一種の想像力が印象を変える映画ではないかと思います。

当然ですが、間違いなく、日本人とドイツ人では受け取り方、“重み”が違う映画でしょう。それは当事者だからというよりも、事情をより深く理解している、という意味で。

とかなんとかウダウダ言いながらも、日本人が観ても良い映画なのは間違いないと思います。超個人的な感想としては、2時間ぐらいは前フリだったと思う。

もう最後がとてつもなくすばらしい。

ラストシーンの展開される場所と小道具を観て、どういう引き際なのか予想はできたんですが、それでもすごくよかった。小道具と、セリフと、表情と。もうこれがすべてですね。

ネタバレになるので詳細は言えないんですが…。アレにあのタイトルをつけた彼と、あのタイトルのアレにアレした彼と、それが最後につながる…という静かな奇跡がすごくよかった。ラストちょっと手前に少し物足りなさを感じただけに、余計グッと来ました。

なんというか…派手じゃないんですよね。静かな…静かな心の掛け合いがすごくよくて、素敵でした。

このシーンがイイ!

やっぱりラストシーンでしょうねぇ…。

ココが○

シュタージというととかく過酷なイメージもあるんですが、目に見えて残酷なシーンなんかは無かったので、そう言う意味では観やすい映画だと思います。

でもおっぱいとかは出て来ちゃうよ!

ココが×

予備知識が必要…とまでは言いませんが、統一前の東ドイツがどんな国だったのか、そこに少し頭を置くようにして観ないと、イマイチ伝わりにくい映画…というか流されそうな話だな、とは思いました。 渋谷のギャルには絶対良さがわからないでしょうね。

MVA

観賞後に調べて知ったんですが、監視するヴィースラー役の役者さんは実際にシュタージに「監視される側」だったそうで、この映画の完成した翌年に急逝なさったそうです。

その背景と劇中最後の表情を考えると非常に考えてしまうものがありますが、一応、演技と役どころで考えた結果、

マルティナ・ゲデック(クリスタ=マリア・ジーラント役)

にしようと思います。

だいぶ「とうが立った」感じの、言ってみればおばさんなんですが、でも歳がいったなりの綺麗さがあったし、スタイルもよくてパイオツカイデー

結構物語のキーを握る存在でもあり、「劇中でも女優」であるという演技っぷりもなかなかでした。

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