映画レビュー0148 『いまを生きる』

みなさんこんばんは。平日のアクセス数が「3」でおなじみのなんプロです。世界のナベアツもビックリ。

いまを生きる

Dead Poets Society
監督
脚本
トム・シュルマン
出演
ロバート・ショーン・レナード
音楽
公開
1989年6月2日 アメリカ
上映時間
128分
製作国
アメリカ

いまを生きる

ある年、全寮制のエリート高校に、新しい先生が赴任する。彼は型破りな授業で生徒たちを惹き付けていくのだが…。

高揚感に包まれる名作。

8.0

「社会人」という身分に慣れてくると、ふと学生が羨ましくなる時ってありますよね。「今ならもっと勉強したのに…」とか。「今になって思えば大事なのがわかるのになぁ…」とか。「出会いがいっぱいあっていいなぁ…」とか。

そんな懐かしさと羨ましさに包まれつつも、また新たに大事なこと、「いまを生きる」ことの意味を教えられた、そんな人生の補講のような映画でした。

ストーリーを辿れば、ありがちな学園モノと言って差し支えないでしょう。「ありがち」で片付ければ、「大して面白くありませんでした」という人がいてもおかしくありません。ある意味で、予定調和な展開。

でも、すごくよかった。

物語序盤に、“詩”という、哲学的な表現もストレートに伝えられる題材を話の中心に持って来ることで、この年代の、大人になろうとする子供の心と行動が持つ高揚感をスムーズに描いていて、それが映画の熱気となって伝わってきます。

「頭では思ってても行動できない」とか、「恥ずかしくて言えない」ようなことも、詩というテーマがあるから、違和感なく表に出て来る。そういう下地を元に、先生の人柄と、「今の自分を表現する」ことに目覚めた生徒たちが起こす行動には、やっぱり感動せずにはいられませんでした。

それに加えて、相変わらずこの時代らしい、80年代の映画の良さである、今ほどギスギスしていない本当に大事なものは何なのかを訴えるような真摯な世界が心地よく、映画のテーマにもすごくマッチしています。今の時代に同じ話で映画を作ったら、多分もっと嘘臭くなっちゃう気がしますね。なんとなく。この時代だからこその、土の匂いが漂ってきそうな懐かしさとともに心にスッとなじんでいくストーリーというか…。ハイ。わかりにくいですね。まあ、この辺は感覚なので、人によりだとは思います。

最初に書いた通り、「型破りな先生が生徒に支持され、やがて…」というあらすじで思い浮かぶ展開ほぼそのままだと思いますが、道中の丁寧さ、“詩”という道具の使い方のうまさ、そしてさりげない伏線…と、シンプルながらも「イイ映画」のポイントを手堅く抑えた名作です。特にベタですが教職に就いている方には絶対に観てもらいたいですね。教えるということ、先生と生徒の関係、といったものの本来あるべき姿があると思います。

教科書通り、型通りの教育で良い人間が育ちますか? という、ごくごく当たり前だけどなかなか目の向かない部分を久々に意識した映画でした。

また、親子それぞれの価値観の違い、というテーマも中心にあるので、今すでに親の人、これから親になる人にも観て欲しい映画ではあります。僕は一生親になれないかもしれませんが、その件については悲しい話になるのでこの辺で。

こういう先生、きっと今の現場にもいるんだろうし、組織に負けずにがんばって欲しいですねぇ。

このシーンがイイ!

いくつかありましたが、やっぱり一番はエンディングかな。生徒の意志を感じさせる表現として、ものすごく良い演出だと思います。

ココが○

誰もが安心して観られる良い映画なのがすばらしい。悪影響ゼロ!

ココが×

くどいようですが展開的には読めるので、先読みする映画ではないです。そういうのは期待しちゃうとしんどいと思います。

MVA

イーサン・ホークのイメージが今とぜんっぜん違うのにビックリ。

生徒役も良い俳優さん結構いましたが、もうこの映画は一択でしょう。

ロビン・ウィリアムズ(ジョン・キーティング役)

いかにもロビン・ウィリアムズな役ではありましたが、やっぱりこういう役をやらせたら抜群に良い。超良い。そして若い。こんな先生に教わりたいよなぁ。そりゃあ…。

まさにお見事! でした。

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