映画レビュー0508 『ディス/コネクト』

本日ご紹介は、あの「JUNO/ジュノ」や「ヤング≒アダルト」でお馴染みの名監督、ジェイソン・ライトマンの最新作…だと記憶してTSUTAYAに行ったら「あれ? 監督違うじゃん。まあ面白そうだし借りてみるか」と借りてきたらなんてことはないジェイソン・ベイトマンの最新作だった、という残念な映画ファン(おれ)によるレンタルが発覚したこちらの作品になります。

ディス/コネクト

Disconnect
監督
ヘンリー=アレックス・ルビン
脚本
アンドリュー・スターン
出演
ホープ・デイヴィス
アレクサンダー・スカルスガルド
音楽
公開
2013年4月12日 アメリカ
上映時間
115分
製作国
アメリカ

ディス/コネクト

SNSを通じていじめを受けた男子とその加害者少年とその家族、ネットでカード情報を抜き取られて被害にあった夫婦、ネットで未成年者を扱うチャット業者の取材を目論む女性記者、いろいろな人たちの群像劇。

現代的なテーマはいいけどちょっと地味。

6.5

現代らしい、インターネット絡みのエピソードが何点か絡んだ群像劇になっております。

ネット絡みとは言え、やはり人間だもの。群像劇ということもあり、メインは人間関係のお話です。

「誰かとつながっていたい」その欲求を満たすためのツールとしてのネットとそこで起こる出来事が主題で、昔ならあり得なかったような形で構築される人間関係に翻弄され、それぞれの人生に影響を与える出来事を綴ります。

群像劇のご多分に漏れず、多少のニアミスも交えつつ「ネットに深く関与することでこういうことが起こり得る現代」をリアルに描いた作品と言えましょう。ええ言えましょう。僕自身も非常に気持ちとしてわかる面が多々あり、いろいろ考えさせられる映画ではありました。

なお、コアになる話が「現代的ないじめ」による自殺未遂のため、基本的には結構暗いお話です。その他の話もあまり前向きなものではなく、どちらかと言うと「ネット怖いよ! 気をつけた方がいいよ!」という啓発的な意味合いが強い物語のような気がしました。かと言って今さらネットを無くすのも不可能な現代社会、こういうことが身近に起こり得る恐怖はなかなか切実なものがあります。

結局、自殺未遂にせよ、加害者側の少年たちにせよ、児童ポルノ関係の話にせよ、キーとなるのは「子供」だったりするので、子供がネットで何をしているのかわからない親御さんなんかは結構観ていて嫌な話ではないかな、と思います。

一応、「コミュニケーションが大事」的な価値観も若干見られるんですが、かと言って円満・円滑な親子関係を築いていたところで、実際に個人がネットで何をしているのか、なんてすべて把握するのは土台無理な話なので、これはなかなか、物語の重さ以上に重い問題を突きつけている映画でしょう。

もはや現代人はこういうリスクの中で生活している、ということを認識しながら生きていくしかないので、この映画を観たところで予防になりました、という話でもないというのが…なんとも…暗い気持ちになりますね。

若干ネタバレになりますが、最後もありがちなわかりやすく希望を感じさせるようなものではなく、区切りもないままリアルな展開で終わっていくので、その分地味さは感じるものの、きっちり作っている印象がありました。

何分暗いし、地味な映画なので、あんまり「好きだ!」って人もいないとは思いますが、かと言って現代人的にスルー出来る物語でも無いだけに、改めて自分のネットリテラシーを考え直すきっかけとして、一回観てみるのもいいのではないでしょうか。と、エロサイトを見ながら書いている次第です。

消しても消しても消えないブラウザと格闘しながら、みたいな。大変失礼致しました。

このシーンがイイ!

特にコレ、っていうのは無かったかなー。

ココが○

非常に現実味があり、なおかつ現代だからこその新鮮さがある話でもあるので、そのリアリティはなかなか切実なものがあります。ネット社会、コワイぜ。

ココが×

んー、やっぱりこの手の群像劇はそもそもあんまり好きではないらしく、地味だなぁ、という印象が一番強いです。なんというか「一つの物語だと弱いものを集めました」という小物感を感じるというか。自殺少年の話に絞って、そこをもっと深堀りしたほうがグッと来そう。

MVA

何分群像劇だと一人ひとりの役割が薄まりがちなので、その分「この人!」っていうのもあんまり無いのが悲しいところ。そんな中選ぶとすれば、まあ順当にこの人でしょうか。

ジェイソン・ベイトマン(リッチ役)

自殺少年のお父さん。

この人は結構軽重両方の役で観ることが多い珍しいタイプな気がしますね。今回はシリアスに、ダンディに決めてくれました。

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