映画レビュー0989『海外特派員』

この日も特にめぼしいネトフリ終了ものが無かったので、BSプレミアム録画から。

ちなみに余談ですが現在使用している10年選手のレコーダーがBSに限らず地上波も徐々に録画できるチャンネルが減ってきているという謎の減少が起こっていて、いよいよ映画はほぼネトフリからの供給になりそうです。

でもやっぱりたまには古い映画も観たいし…そろそろ50枚ぐらい録り貯めたまま一生観ないっぽいブルーレイを引っ張り出すときが来ましたかね…!

海外特派員

Foreign Correspondent
監督
脚本

チャールズ・ベネット
ジョーン・ハリソン

出演

ジョエル・マクリー
ラレイン・デイ
ハーバート・マーシャル
ジョージ・サンダース
アルバート・バッサーマン
ハリー・ダヴェンポート

音楽
公開

1940年8月16日 アメリカ

上映時間

120分

製作国

アメリカ

視聴環境

BSプレミアム録画(TV)

海外特派員

プロパガンダと安っぽい恋愛に興醒め。

5.5
赴任早々特ダネのチャンスを得た海外特派員が事件に巻き込まれていく
  • 戦争前夜、和平交渉のキーマンが目の前で殺害され犯人を追うことになる特派員の物語
  • この時代っぽい特に理由もなく主人公に惚れるヒロインが意味不明
  • ラストはプロパガンダ丸出しで興醒め

あらすじ

久しぶりのヒッチコック映画。彼のハリウッド進出後2作目の作品だそうです。ちなみにモノクロです。

状況を伝えてくる“だけ”の特派員に嫌気が差した(彼が今の日本のマスコミを見たら卒倒しそう)ニューヨーク・グローブ社の社主は、新たな特派員として問題児のジョーンズをヨーロッパに派遣することを決めます。

彼の初仕事は第二次世界大戦を回避する和平交渉のキーマンである政治家、ヴァン・メアの取材。

順調に顔を売りつつ和平会議の取材に挑んだジョーンズですが、彼の目の前でヴァン・メアが射殺される事件が発生。そのまま犯人を追って行くうちに“戦争を巡る陰謀”に巻き込まれていくんですが…あとはまあ観てくださいまし。

ヒロインが主人公に惚れる意味がまったくわからない

大変申し訳無いんですが基本的にやっぱり僕はヒッチコックの映画は合わないようで、久しぶりにイマイチ感漂う鑑賞となりました。なんだかなぁ。

古いヒッチコック映画によくある「合成の無理矢理感」みたいなところが気になることは無かったんですが、反面ストーリーにあまり惹かれなかったのがつらかった。

一番大きいのはヒロイン(キャロル)の存在で、主人公が知り合って「ちょっといいな」と思う…のはいいとしても、急に主人公にベタボレしちゃう古い映画にありがちな展開がまずついていけませんでしたね。なんで? なんで急にホレてんの?

なんというか…時代を感じるジェンダー感とでも言うんですかね。完全に男性上位で「主人公に惚れるのが当たり前」な流れの上に作られてる感じがものすごい違和感。

最初はなんなら迷惑だぐらいの感じだったのに、特にきっかけも描かれないまま急にいい感じになっててまったく意味がわからない。っていうかこの恋愛いるのかよ。

もちろん時代からしてこういう話を盛り込むのが基本だったりそれが観客の望むものだったり、っていうのもあるんだろうとは思うんですが、正直今の時代から観て、おまけに「無駄な色恋大嫌い人間」としては…こういう展開は好きになれません。「泥棒成金」とかとまったく同じ感じ。と思ったらあれもヒッチコックだった…。

〆が良ければまだしも…

また当然詳細は書けませんが、一番の見せ場らしきラストシーンは完全なるプロパガンダ丸出し、なんなら「ハリウッドで売れるためにアメリカに媚売ってんじゃねーのか」と穿った見方をしたくなるぐらいにアメリカに対するメッセージ性が強すぎて興醒め。

いやそりゃこれもその当時なら価値のあるメッセージだったのかもしれないんですけどね…今観たらもうプロパガンダ以外の何物でもない内容なので、道中に描かれるサスペンスとしての物語をすべて吹き飛ばすぐらいに陳腐な閉じ方に失笑しましたよ…。

結局ラストさえグッとくればそれなりに評価しちゃうのが映画だったりすると思いますが、そんなわけでラストがかなりガッカリストーリーだったために…こりゃ今の時代に評価するのは厳しい映画だなぁというのが率直な感想。

ヒッチコックマニアの中では結構評価の高い映画のようなんですが、僕としてはその「なぜか主人公に惚れるヒロイン」と「プロパガンダ丸出しエンディング」の2点であまり評価できません。スマヌ。

このシーンがイイ!

オープニングの回る地球儀から引いて新聞社の社屋、というカメラワークは良かったですね。(そう言えば泥棒成金も引いて全景写してのオープニングでしたね)

あそこがピークだったかも。

ココが○

話自体のサスペンス感というか、政治の陰謀的な展開は嫌いじゃなかったです。今となっては物珍しくもない形であるのは否めませんが、そこは時代の古さもあるので仕方のないところでしょう。

ココが×

一番はやっぱりヒロインとのくっつき方かなぁ…。気にならない人はまったく気にならないんでしょうが、ただでさえ色恋にうるさい人間としてはあの展開は「は???」でしかなかったですね。

MVA

まあ主人公も悪くなかったしヒロインも綺麗だったんですが…この人かなー。

ジョージ・サンダース(スコット・フォリオット役)

もう一人の海外特派員。

正直物語の展開的にはこの人のほうがよっぽど主人公だったし役に立っていたと思います。実際の主人公は恋にうつつを抜かして最後ちょっと締めただけでまったくグッと来なかったし。美味しい思いしてカッコつけてんじゃねー!

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