映画レビュー1614 『ゴースト・オブ・マーズ』
ステイサムのお時間です。
もうだいぶ残りストックが無くなってきてしまったので自ずとB級臭い映画になってきます。
今作は「これ多分一番つまらないだろうな…」と思っていた作品なんですが、果たして。
ゴースト・オブ・マーズ
ジョン・カーペンター
ラリー・サルキス
ジョン・カーペンター
ナターシャ・ヘンストリッジ
アイス・キューブ
ジェイソン・ステイサム
クレア・デュヴァル
パム・グリア
ジョアンナ・キャシディ
ローズマリー・フォーサイス
リチャード・セトロン
ワンダ・デ・ジーザス
リーアム・ウェイト
デュアン・デイヴィス
ロボ・セバスチャン
ロドニー・A・グラント
ピーター・ジェイソン
アンスラックス
ジョン・カーペンター
2001年8月24日 アメリカ
98分
アメリカ
U-NEXT(Fire TV Stick・TV)

それなりに観られたものの面白くはない。
- 火星で凶悪犯移送の任務に就いている警官たちが向かった先は蛮族が支配した町だった
- ホラーと言いつつホラーっぽいのは最初だけ、あとはただ大乱闘したいだけ
- 特に意味もなく回想形式にされているせいで公式ネタバレを喰らう
- ステイサムも絶妙にカッコ悪い
あらすじ
予想通りになかなか厳しい映画で、逆にそれが笑っちゃったとかいう噂ですがとは言え観なくていいタイプの映画と言えます。
西暦2176年、人類は火星を植民地化し天然資源を採掘していた…!
それはそれとして警察の犯罪者移送班的な部隊がとある鉱山町に派遣されることに。目的はそこに収監されている「(確か)6人を殺害した」凶悪犯、ウィリアムズの移送です。
現地についた移送班5人ですが、町は人気がなくひっそりとしていて誰も外に出ておらず、明らかに異変がある様子。
調査を開始した5人は行く先々で惨殺された人々の死体を目撃しますが誰がやったかもわかりません。
そのまま調査を進めていくうち、異変のある人たちが現れ彼らに襲いかかってきますが…あとはご覧ください。いやご覧にならなくても結構です。人生の限りある時間を有効に使いましょう。
謎の回想形式
どうでもいい映画だったのでご紹介も雑ですが、主人公はナターシャ・ヘンストリッジが演じる上記移送班の副班長、メラニーさんです。ナターシャ・ヘンストリッジは初めて見ましたがキリッとした美人でなかなか魅力的な女優さんですね。初めましてなのが意外。
ステイサムはその移送班の中堅どころの捜査官といったところです。映画のポジション的には三番手ぐらいの感じ。他に班長1名と新人が2名、と。
それでですね、実は上記あらすじの前、一番最初は「無人の列車に乗ったメラニーが一人帰還し、何があったのかを公聴会的なところで報告する」ところから始まります。で、彼女がこの「ウィリアムズ移送ミッション」について語る回想シーンという形で物語が展開する、と。
つまり物語開始2分で「メラニー以外は(おそらく)全滅したんだな」ってわかっちゃうんですよね。これがもうなかなかひどい。
もちろんその「おそらく」の部分が重要な気はしますが、とは言え大体雰囲気で残らなそうなのはわかっちゃうじゃないですか。新人とか絶対死ぬじゃないですか。まずその作りがウーン、って感じで。
いやもちろん意味のある回想形式であれば全然受け入れるんですが、最後まで観たところでどう考えても回想形式にする必要がないんですよね。全然普通に「移送行くぞ」から始めて最終的にこうなりました、で良いと思うんですよ。なんで回想にしたん?
一応、そのオープニングから予想される展開とは違う要素が一つだけあるんですが、それも別に予想を外したところでどうでもいいよねという内容でしかないので、結局回想がまったく意味をなしていないわけですよ。
逆に回想という形式を取る以上、メラニーが行っていない、目撃していないことは語れない形になるはずなんですが、普通に別行動を取ったステイサム側のようなシーンも見せられます。何度も。
回想の意味…?
メラニーの回想によって、彼女が観ていなかった出来事に物語の核となるエピソードがあったり、町の変異の重要なポイントがあったりしてそれが後に明かされる…みたいな話ならわかるんですが、全部見せてくれるのでまったく意味がないんですよね。なんでこうしたんだろ。
それと一応ジャンル上は「SFホラーアクション」になるみたいなんですが、序盤の「誰もいないし死体がいっぱい」みたいな調査段階ではホラーっぽさはある(ただそんなに怖さはない)ものの、本当にそこぐらいでその後はもうひたすら蛮族みたいな連中と大乱闘するのを見せたいだけ、みたいな話に終止します。
その蛮族みたいな連中は、建前上(タイトルにある通り)ゴースト、つまり霊体のようなものに取り憑かれて正気を失い戦いを挑んでくる…みたいな話っぽいんですが、その割に統率が取れていて見守るだけで襲ってこないシーンもあるし、見た目はどちらかと言うとマッドマックスの世界だしでまったくホラー感も無ければゴースト感もありません。ただただちょっと変わった風習の下に生きている人たちが自分たちの町を守ろうと戦っているだけのように見えなくもないという。
もっと言えば火星である必要性もまるでありません。地球で良くない?
一応設定上火星由来の云々みたいなのはあるんですが、それも別にいかようにでもなる話だし…。せめて火星でやるのであれば異星人っぽい見た目にしてくれればと思うんですが、残念ながらその辺の人間がマッドマックス調に着飾っているだけなのでSF感も乏しいというなかなか厳しい映画です。
まあ観る前から評価の低さは薄々感じていたので「どうせつまらんだろ」と思いながら観たこともあり、思ったより観られはしました。そこまでB級じゃないな、って。
とは言え面白くはないという。決定的な問題…!
ステイサムも微妙
ステイサム的にはキャリア最初期の作品に当たることもあり、中途半端に髪の毛があってあまりかっこよくありません。
おまけにメラニーに言い寄るニヤニヤナンパ野郎的な側面も持ち合わせているのでいかにも死にそうなキャラ感も強く、今のステイサムを知っていると逆に新鮮ではありました。だからといって良いわけではないんだけど。
同時期の「ザ・ワン」を観たときも思いましたが、この頃のステイサムはかなり微妙な役者にしか見えず、よくここから今の地位を築き上げたなと感慨深さすらあります。数多いる「気付いたら見なくなってた」役者の一人にしか見えないんですけどね。そもそも三番手に位置するのも謎なぐらいあまり魅力を感じなかったんですが、それが今のように大化けするんだから世の中わかりません。
その辺考えると「ステイサム史を振り返る」的には観る価値があるかもしれない映画ですが、とは言え普通に観る分にはあまり取り立てて良かったポイントもないので結局厳しいな、ということしか言えません。
こういうB級としても中途半端で笑えないのが一番困るんだよな!(独り言)
このシーンがイイ!
序盤に一瞬だけ出てくる、ステイサムがダッシュして丘を登るシーンの走り方がダサすぎて最高でした。ジャガーさんに出てきそうなダバダバ走りっぽかった。
ココが○
オープニングが顕著ですが、背景がまだイラストの時代なんですよね。イラストというか絵というか。
この辺味があっていいなと思いましたがまあ本編とは関係のない話です。
ココが×
まあ全体的にダメなんですが、それでもエンディングが良ければ…! と一縷の望みを託しつつ観ていたものの非常にアメリカンで観客の「しょうもな」を誘発する作りだったのが悲しみ。しょうもなかったです。
MVA
ぶっちゃけ誰でもいいんですがこの方に。
ナターシャ・ヘンストリッジ(メラニー・バラード警部補)
主人公の副班長。
実はヤク中的な珍しい設定も抱えていますがそこも特に大きな意味はありません。
Wikipediaによると当初はコートニー・ラブの予定だったようですが怪我で降板、撮影2週間前に急遽登板となったのがこの方らしいんですがそうは思えないぐらいにアクションもしっかりしていて映画の出来に反する良さだったかな、と。
ちなみに当時新人の片方であるデスカンソ役のリーアム・ウェイトと婚約中で彼の推薦によってこの役を得たそうですが、肝心の婚約者は雑魚も雑魚でいつグッバイしたのか記憶にないぐらい存在感がなかったのも切なさを助長します。

