映画レビュー0496 『グランドピアノ 狙われた黒鍵』

いやーもうね、借りる前から「微妙だろうな」と思いつつ借りたんですよ。そんなわけで一応観たかったんですが、期待はしていませんでした。

グランドピアノ 狙われた黒鍵

Grand Piano
監督
エウヘニオ・ミラ
脚本
音楽
ビクトル・レイェス
公開
2013年10月25日 スペイン
上映時間
91分
製作国
スペイン

グランドピアノ 狙われた黒鍵

「若き天才ピアニスト」と言われていたトム・セルズニックは、かつて「演奏不可能」と呼ばれる曲「ラ・シンケッテ」を演奏中にミスをしてしまったことから表舞台から遠ざかってしまう。その5年後、恩師パトリックの追悼コンサートが開かれることになり、トラウマを抱える中久しぶりに表舞台に復帰するが、演奏中「ラ・シンケッテを1音も間違えずに演奏しなければ殺す」と脅され…。

雑な犯行。

5.5

主演がイライジャ・ウッド、共演にジョン・キューザックということで、今こうしてレビューを書く前に調べるまでスペイン映画とは知らずにいました。それぐらい、特に違和感無く普通に観られるという意味ではとても観やすい映画だとは思いますが、ただちょっとサスペンスとしては雑な印象。

イライジャ・ウッドの演じる主人公、トム・セルズニックは、あからさまに過去の失敗を引きずったまま本番へ。気楽にやろうと努めようとした矢先に、楽譜に書かれた「失敗したら殺す」の文字。楽屋へ戻って用意されていたイヤホンを付け、犯人と会話をしながらノーミスで演奏を続けるトム。助けを呼べば会場にいる最愛の妻を殺すと脅され、演奏をミスれば自分が殺される。そんな極度の緊張の中、最難関曲「ラ・シンケッテ」を演奏しきれるのか…。というお話です。

オープニングとエンディングを除き、ほぼコンサートホールでのライブだけで展開するワンシチュエーションサスペンスの一種ですが、そのシチュエーションの面白さから低予算感もあまりなく、道中はなかなか楽しめました。

「1音でもミスると死ぬ」という緊張感とピアノ演奏のスピード感がマッチしていて、設定という意味ではかなりイイ線行っていると思います。

が!

なんだろなー、最後がすごく雑。

犯人にもさして計画性を感じられない小物感がスゴイし、結末もあんまり道中に関係のない残念バトルになってしまい、中盤の良さが台無し。おまけに結果が出た以降の話が全部余計。特にラストシーンはまったく必要のない内容で、明らかに脚本と監督の力量不足を感じました。うーん、惜しい。

中盤がすごく良かっただけに、本当に惜しい。最後がダメだと全部がダメに感じちゃう、典型例のような映画でした。もったいないなぁ。

このシーンがイイ!

イライジャ・ウッドの演奏はなかなか鬼気迫るものもあって良かったです。ちなみに手のアップは別の人のようですが、基本的には本人が弾いているそうで、音は後で入れているんでしょうがなかなか頑張ってましたね。

ココが○

上に書いたように、「演奏ミスると殺すよ」っていう設定は文句なし。演奏だけにちょっとリアルタイムっぽい感じもあるし、中盤の緊張感は惹きつけられるものがありました。

ココが×

演奏後の展開は全部ダメ。特にラスト。もうちょっと揉んで欲しかった…。

MVA

個人的にジョン・キューザックの悪役って初めて観ましたね。なんかいい役が多い気がするのでちょっと新鮮で良かったんですが、基本的に声ばっかりの登場なのであんまり存在感もなく。残念。でも若い頃より渋くなったし、これからの方が楽しみかも。

で、今回も…まあ順当に。

イライジャ・ウッド(トム・セルズニック役)

演奏もがんばってたし、まあ困り顔がよく似合う。「メンタルが弱い若き天才ピアニスト」って役、ピッタリですね。

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