映画レビュー0669 『グリーン・ランタン』

ラヴレース」で未遂に終わったため、引き続き気楽に観られる映画を観たいぞということでチョイスしたのがこちらの映画。

「無かったことにされた」映画だという噂を聞いていたので、特に期待もせずに観てみましたが…。

グリーン・ランタン

Green Lantern
監督
脚本
グレッグ・バーランティ
マーク・グッゲンハイム
音楽
公開
2011年6月17日 アメリカ
上映時間
114分(劇場公開版)
123分(エクステンデッド版)
製作国
アメリカ
視聴環境
Netflix(PS3・TV)

グリーン・ランタン

太古の昔より宇宙の平和を守ってきたガーディアン軍団「グリーンランタン」。その中の一人がある邪悪な存在により致命傷を負わされ、地球に不時着。自らの後継となる人物を探し出すべく、不思議な力を宿す緑色のパワーリングに「ふさわしい人物を探せ」と命令したところ、パイロットのハル・ジョーダンを選んだのであった。

設定は悪くないけど物語が微妙。

5.0

DCコミックのスーパーヒーローである「グリーンランタン」のスタート作品…ですが、諸事情によりこの一作で終わりそうな予感。

理由その1、映画の出来自体がイマイチ。興行収入的にもおそらくイマイチ。

理由その2、主演のライアン・レイノルズがよりにもよってDCのライバル・マーベルの「デッドプール」として転生してしまったため。これはヒドイ。まあ細かな経緯は知りませんが、多分この映画がポシャった(と判断された)ことで移籍したんでしょう。山ほど役者さんがいる中でよくこんな近場の役を射止めたなと感心しますが…。とりあえずその辺の諸事情は置いといて、本編のお話。

僕はなんでか…ビジュアル的に、なのかなぁ。勝手に「キック・アス」みたいな、なんちゃってヒーロー的な人が頑張るコメディタッチのヒーローモノなのかと思っていたんですが、実際はバリバリのスーパーヒーローで、宇宙を巻き込んだ壮大なバトルが展開する(けど当然舞台は地球という)お話でした。

となると…やっぱりライバル・マーベルと比較せざるを得ないわけですが、ううむ…。正直、DC系のスーパーヒーローモノはどれもマーベルに一歩も二歩も劣る印象で、この映画はその最たるものなんじゃないかと。

観ていてそこまで作りがひどいわけでもないんですよ。映像的にはそれなりに今の時代らしいすごさがあるし。意志が具現化するリングの力もアイデア次第ですごく面白いものになりそうだし。でも…なんだかパッとしない。

本当にご本人には大変申し訳無いんですが、まずメインの悪役がピーター・サースガードっていう…おなじみの人選でですね。やっぱりこの人は良くも悪くも小物感があるので、イマイチ脅威に感じられないのが一つ。まあこれはイチャモンに近いのでいいです。裏で糸を引く存在もいたし。

で、結局何が良くなかったのか振り返ってみると、やっぱり単純な話でストーリーがいろいろダメだなと。

まず…もうホントいい加減このご時世にこういうのはやめて欲しいんですが、ベタな恋愛が結構な比重で展開する点。ヒロインのブレイク・ライブリーは綺麗だったけど、この共演が縁なのか、主演のライアン・レイノルズと結婚したとか言う話も聞くとなおさら鬱陶しく感じられます。(完全なるイチャモン)

もちろん色恋あるのは珍しい話ではないのでいいんですが、ちょっと「その話」に重きを置きすぎで、僻みに定評のある人間としてはまずそこがダメ。

次に、やっぱりストーリー的にちょっと違和感を感じる部分がいくつかあった点。

まず最初に「リングはものすごく高潔な選ばれた人物を後継者にする」という前フリがあるんですが、その割にこの主人公のハル・ジョーダンは全然そんな雰囲気がないわけですよ。最初の登場シーンではあからさまに一夜の関係っぽいナオンを抱いてーのご登場だし。パイロットとしてのシーンもなんかベタなアングロサクソンって感じで、特に高潔な雰囲気も無い、ただの荒っぽいその辺の兄ちゃんで。この設定だったらキャップぐらいの正義感がなきゃおかしくない? となると見た目的にもライアン・レイノルズは違うなーという気もするし。(これもイチャモンではあるけど)

それ以外にもこまごまといろいろ「え? なんで?」っていうシーンがあってですね。結局「俺は頑張る』を言いにだけ本拠地に直談判しに行ったりとか。これ行く必要あるか?

あとは宇宙のどっかでグワグワ猛威を奮っていたラスボスが地球に来た意味もよくわからん。こじつけで理由を見出すことは可能なんですが、ただそこの描写がないので「想像してね」もちょっと不親切すぎるし、そもそもそこまで「おお、これはこうなんだなきっと」とか興味を持てるほど感情移入もできない作りなので、もう別に補完しようと思いながら観てないんですよね。こっちは。

ただのチンコ野郎のくせに(言い過ぎ)なぜかヒーローに選ばれて、幼馴染の美人には正体即バレしたおかげでヒーローとしてアピれてオマエゲットだぜ感がすごいし、不憫なピーター・サースガードは徹底的に噛ませ犬だしで…結構ヒドイ。

ということで単純にイマイチだし、今後の展開も見込めないと思われるので、原作及び主演陣のものすごいファンでも無い限りは観なくていいかと思います。

今となってはこれ見よがしに続編を匂わすエンディングが悲しい。観てる途中で「終わりはこれで匂わすんだろうな」と想像できちゃうのがより悲しい。

このシーンがイイ!

んー、特には無いかなぁ…。バトルもそんなに悪くはないんだけど…なーんか惹かれなかったんだよなー。

ココが○

設定ぐらいでしょうか。これマーベル側のスタッフが作ったら全然違う映画になったと思うんだよなー。DC側は愛が足りない気がする。

ココが×

上に書いた通り。

MVA

ライアン・レイノルズもイマイチ好きな雰囲気じゃなかったので、そのうち観ようと思っている「デッドプール」も果たしてどうなのか…あちらは評判ではあるものの、ちょっと不安ではあります。で、まあこの映画に関してはこの人かな…。

ブレイク・ライブリー(キャロル・フェリス役)

単純に知的で綺麗。以上。映画自体がさして面白くないと単純にルックスに走る傾向があります。ご注意。

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