映画レビュー0626 『ハンコック』

私事ですが、久しぶりに腰をやってしまいまして。重い物を持ち上げたとかでもなく、普通にコップを洗っていたらピキッとやってしまったという…老化、怖い。

なのでもう何もする気が起きなくなったとある日だったんですが、短めの頭使わない系映画でも観るか、と録画してあったこの映画をチョイス。チョイスー

ハンコック

Hancock
監督
ピーター・バーグ
脚本
ヴィンセント・ノー
ヴィンス・ギリガン
音楽
公開
2008年7月2日 アメリカ
上映時間
92分
製作国
アメリカ

ハンコック

誰もが知っているスーパーヒーロー・ハンコック。しかし周りのことを一切考えない自己中ヒーローだったために、彼が戦った後は周辺の被害が深刻で、人々からとても嫌われていた。そんな中、ある日彼に命を救われた男・レイが、ハンコックに「イメージ戦略で人々に愛されるヒーローになろう」と持ちかけ、彼の行動をプロデュースし始めたところ…。

設定は面白かったけど、後半余計。

6.5

今やヒーロー映画花盛り、と言った時代の昨今でございますが、その少し前に作られたちょっと変わったヒーロー映画。

最近はマーベルかDCか、ってな感じですが、こちらは(多分)オリジナルのヒーローで、いわば「映画のために作られたヒーロー」なんでしょうか、なかなか設定もひねっていて面白いものでした。

オープニングから「ご存知」感溢れるご登場のヒーロー、ハンコック。ジャンプの要領で空を飛び、片手で軽々と何でも持ち上げ放り投げ、至近距離で銃弾を浴びようが当然傷一つない…というもう本当にマンガ仕様のスーパーヒーロー。しかしとんでもない飲んだくれで横柄な男であり、一応危機の際にはどこからともなく現れるものの、周りの被害はまったく気にせず暴れまわるために、「助けたいんだか嫌がらせしたいんだかわからない」というような“活躍”でおなじみのご様子。訝しげに見つめる婆さんには「こっち見んな」バリの悪態をついちゃう素敵なヒーロー。

ある日、そんな彼に命を救われた男・レイが、「君は本当はいいやつだ、みんなにもっと認められるようにイメージ戦略を練ろう」と持ちかけ、ハンコック自身も渋々乗って計画を進めていくが…というお話。

まずこれだけ有名で不死身のスーパーヒーローがいながら、結構な犯罪を犯そうとする犯罪者たちってバカなの? と単純に疑問に思うわけですが、その辺は見逃しておやりよ、ということで見ていましたが。

「ずば抜けた能力がありつつもずば抜けて嫌われているヒーローがイメージ戦略で人々に愛されるようになる」という序盤の筋は、他であまり観ない流れだったこともあってなかなか楽しめました。「おお、これ意外とアタリかも」なんて思いつつ観ていたわけですが、しかし割とあっさりとハンコックも改心し、そしてあっさりと大衆も彼を支持し始め(大衆なんてそんなもの、かもしれませんが)「面白いかも」があっさりと終わりを告げます。

んで、予想外のところからの別設定が飛び出し、それに引きずられつつピークタイム→エンディング、という流れなわけですが…これが正直イマイチ盛り上がらず。

その…ネタバレ回避のために“第二の設定”とでも言いましょうか、後半の中心となるある設定については、ハンコックとの絡みも含めて、これまたなかなか面白い、なるほどそういう物語が作りたかったのねと納得の行くものではあったんですが、しかしその設定と途中の絡みがイマイチつながっていなかったり、ところどころでちょっと「ん?」というような違和感があったりもして、あまり素直に乗れなかったのが悔やまれます。(ネタバレを避けるためとは言え、あまりにも抽象的な表現だらけで申し訳ない限りでございます)

この辺は詳細調べていませんが、もしかしたら翻訳・字幕の方に問題があったのかもしれません。が、その辺も細かく書くとネタバレになっちゃうので書きませんが…。

とわかりづらいお話になっていますが、要は序盤の中心であった「ハンコックが改心して人々に受け入れられるまで」でまるまる1本作れば良かったんじゃないかな、と思ったわけです。

「ヒーロー誕生」を描いた「アイアンマン」のように、ヒーローとして独り立ちするまででとりあえず1本作って、それがヒットしたら後半部分を続編として「おお、そういう話なのね」ってな感じにすれば良かったのになー、と。90分ちょっとという短い時間に両方詰め込んだために、あっさり展開してあっさりピークが来て終わっていった感じで、まあ気軽に観られるという意味では事実そうなってはいたものの、設定が面白かっただけにもうちょいもったいぶって面白くできたんじゃないかな、と惜しい気がしたわけです。あんまり自信が無かったんでしょうか。

加えてピンチに対する回答もかなりお決まりな展開だったりするので、設定の珍しさに細かい描写が追いついていない感じ。その辺もまた惜しい。

ということで、期待通り「何も考えずに気軽に映画を観る」という意味ではその通りの映画ではあったんですが、もうちょっと良くなりそうだっただけに欲が出ちゃう感じの映画でしたね。もったいない。

感想としては「まあまあ」。ある意味で非常にウィル・スミスっぽい映画だな、という気がします。

このシーンがイイ!

「グッドジョブ」「いやそれ聞いたから」のカブり気味ツッコミ。ナイス。あの辺まではテンポも良くてなかなかだったんですけどねぇ。

ココが○

「誰もが知っているヒーローだけどみんなから嫌われている」設定は良かったと思います。もう一つのコアとなる設定も、それ自体は良かったです。なるほどなーと。

ココが×

ちょっとバタバタだったのと、「ああー、そっちに持っていっちゃうかー」という後半の展開。そしてベタな決着。

まあしょうがないんですけどね。ただ最近はこういう映画でもきっちりいろいろ重ねてそこそこ二転三転させる工夫があるので、たかが8年前の映画でも、少し素直すぎる展開に見えました。客はわがままなもんです。

MVA

ウィル・スミスは本当に良くも悪くもこんな感じ、というイメージそのままでしたねー。嫌いじゃないんですが、少し見飽きた感があるのも事実。シャーリーズ・セロンは思ったより光ってなかった気がする…。ということで消去法的にこのお方。

ジェイソン・ベイトマン(レイ・エンブリー役)

イメージ戦略を打ち立てた、狂言回し的なポジションのお方。

とにかく良いやつという感じ。パッとしないっちゃーパッとしないけど、映画の内容的にこういう役も大事じゃないかと。あと悪役がエディ・マーサンでちょっと嬉しかったわけですが、本当にただの悪役だったので残念だったという。どっちだ。

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