映画レビュー1589 『バトルフロント』

今週のステイサム
ここのところ外し気味なのでU-NEXT上で評価が高いこちらを観てみることにしました。が、どうせいつも通りだろうと大して期待はしていません。

バトルフロント

Homefront
監督

ゲイリー・フレダー

脚本
原作

『Homefron』
チャック・ローガン

出演

ジェイソン・ステイサム
ジェームズ・フランコ
ウィノナ・ライダー
ケイト・ボスワース
レイチェル・レフィブレ
フランク・グリロ
クランシー・ブラウン
マーカス・ヘスター
オースティン・クレイグ
チャック・ジトー
イザベラ・ヴィドヴィッチ
オマー・ベンソン・ミラー

音楽
公開

2013年11月27日 アメリカ

上映時間

100分

製作国

アメリカ

視聴環境

U-NEXT(Fire TV Stick・TV)

バトルフロント

もうちょっと悪役ちゃんとしろ。

6.0
子ども同士のトラブルに出てきた親がモンペで揉め、最終的に殺し合いに発展するステイサム
  • 娘ちゃんがいじめっ子男子をボコしてしまい、親も呼んでの揉め事に
  • 親がモンペでヤバい兄貴に復讐を頼んだことからより厄介な事態に
  • ステイサム自体は平常運転でいつも通り、見どころはオープニングのロン毛
  • 途中まではそこそこ盛り上がったものの、最後は盛り込みたい見せ場をご用意しました感が強い

あらすじ

まあ予想通りではありますが…今回も今ひとつでした。悪くは無いんだけど。

とある麻薬組織に潜入し、ボスの逮捕にこぎつけたもののボスの息子が同僚たちの手によって射殺されてしまい、やるせなさからインターポールをやめ亡き妻の故郷の田舎で娘ちゃんと二人暮らしのブローカー(ジェイソン・ステイサム)。
ある日娘ちゃんが学校でいじめっ子らしき男子に帽子を取られ、返してと2回言うも煽ってくるクソガキだったため「2回警告したからな」と軽くボコしてしまい、流血により親も呼んでの大問題に発展します。
大事にしたくないステイサムですがあちらは(特に母親が)モンペ丸出しのストロングスタイルで丸く収まる気配がありません。
なにせ田舎の狭いコミュニティの話なので周りからも和解するよう言われるステイサム。苦悩の表情に見えますがいつもそんな表情です。
相手方の母親、キャシー(ケイト・ボスワース)はこのまま許すことはできないとあろうことか悪名高い兄の麻薬密売人・ゲイター(ジェームズ・フランコ)に相談、「やっちゃってよ」と依頼。
するとステイサムがガソリンスタンドで給油中に明らかに悪そうな連中がやってきて「先に入れさせろよ」と一悶着、しかし案の定返り討ちにあってステイサム vs ジェームズ・フランコの火蓋が切って落とされます。
最終的にはどうなるんでしょうか。っていうかどうステイサムが勝つんでしょうか。

怒りが限界点に達しない

U-NEXTでの紹介文が「男の怒りが限界点に達し、町は戦場に! ジェイソン・ステイサム主演のアクション」というまるで中身のないもので最高なんですが、ステイサムはどちらかというと攻撃を受ける側、受け身の方であんまり怒りが限界点に達している感じはありませんでした。
途中までは怒りが限界点に達しそうなイライラ感がかなり強く、いい意味で煽りの強い物語で「うおおおおおこれでステイサムの怒りが限界点に達するのか!」と楽しみにしていたんですがそうはならず、むしろ向こうからグイグイ来るので盛り上がりに欠けます。
これが「イコライザー」だったら…マッコールさんだったら…先乗りで殲滅してウヒョウヒョ言えたんですけどね…。
娘ちゃんの「2回警告したからな」辺りにマッコールさんみを感じ、その感じで親父も“成敗”に乗り出すのかと期待していたんですがかなり肩透かしを食らった格好。
っていうかそもそもメインの悪役であるジェームズ・フランコ演じるゲイターが中途半端なんですよね。
別にステイサムに対してすごく怒りや恨みを持っているわけでもなく、仲介業者的に恨みを持っている他の連中に報告したら“巻き込まれる”ような形で対峙するので、感情の行き場として全然交通整理されてないんですよ。これじゃこっちの怒りが限界点に達せないわけ。
どうせなら毒親っぽいモンペの母親がとんでもなく悪いやつでそのままラスボス化してくれた方がよほどスッキリしそうです。
その場合は「女相手かよ」といろいろ言われちゃうので難しいだろうとは思うんですが…。序盤は彼女がかなりヘイトを買ってくれたので、どうせなら「ザマァ」とさせてほしかったんですが彼女は彼女で途中ちょっと手打ち感出してきちゃうしで使い方がヘタ。もっと悪役はちゃんと悪役して?
もう口が酸っぱくなるぐらい書いてますが、ステイサムの映画はどうせステイサムが勝つ様式美の中で展開するものなので、中途半端なドラマ性を持たせるよりも割り切って「徹底的に悪いやつを叩きのめすスッキリステイサム」にするか「マジになって何やってんだよステイサム」って笑いの方に持っていくかしないとマジで埋もれるだけだと思うんですよね。
絶対数年後には「バトルフロント…観たはず…ただどのステイサムだったか俺には思い出せないんだ…」ってなるに決まってるんですよ。もう。
なので結局この映画もいまいちということになります。
唯一観るべき点はオープニングのステイサムです。まさかのロン毛。絶対これ狙ってるだろ。
ただ「あれから2年後……」で案の定坊主に戻ります。どうせならロン毛のままやってくれた方が印象に残ったのにさ…。
あと今回も元職なんだけどステイサムは元職じゃないといけないルールがあるわけ!?
あと妻も死んでないといけないわけ!?

文句を言うまでが娯楽です

…と散々ぶちぶち書いていますが、「いまいち」と言いつつ結局楽なので観てしまうという。映画好き界隈では確実に白い目で見られるタイプです。
今年はステイサムを観ると決めているわけですが、来年の今頃には普通の映画が観られない人になっているかもしれません。「ステイサム…ステイサム…」とうわ言のようにつぶやきながら手が震える男。
あと文句ばっかり言っていますがそれも込みでの娯楽というか、文句を書きたくて観ているような部分もあります。アラ探しが娯楽になるというか。
ステイサムの映画、レビュー書くのもすごいラクなんですよね。すぐ書き終えちゃう。
あとジャケットも大体ステイサム一人が大写しになってるだけなのでジャケ絵を描くのもラクという。そりゃあ大して期待してなくても観ちゃいますよ。水増しに最適ですからね。いや水増しってなんだよ。ちゃんと観て描いてるのに。

そんなわけで、正直別に観なくていい種類の映画だとは思いますが、箸にも棒にもかからないような映画でもないし、お好みでという至って普通の結論です。

このシーンがイイ!

これはもうロン毛のステイサムでしょう。オープニングしか見どころが無い悲しさ。

ココが○

まあアクションは言うまでもなくさすがです。
あとは序盤のモンペママは良かったと思います。ヘイトを買うという意味では。ただそれを活かしきれていないのがなんとも…。

ココが×

終盤の展開が結構雑で、武装して襲撃に来た連中のリーダー格がなぜか素手で襲ってきて「格闘シーン見せたいんだな…」、その後車で追う場面になると「カーチェイス入れたかったんだな…」と「やりたいシーンから逆算してストーリーが作られている」感じが如実に感じられてダメでした。もうちょっとうまくやって?

MVA

娘ちゃんがとても利発そうでかわいかったのでさぞかしいい女優さんになってるだろうとIMDb見に行ったら目からビーム出してて横転しました。ドラマでスーパーガールだかなんだかをやっているらしい…。
ということで今作はこの人でしょうか。

ケイト・ボスワース(キャシー・ボーダイン・クルム役)

娘ちゃんがボコしたいじめっ子の母親。明らかにモンスターペアレント。
初登場シーンからめんどくさい母親感全開で、なおかつヤク中というなかなかの御仁ですが観客の感情を揺さぶるという意味では最も良い演技をなさっていたのではないかと思います。
それだけに本当に彼女がとんでもなく悪い人でステイサムに鉄槌を下される展開を期待したんですが…。
ジェームズ・フランコも別に悪くないんだけど、ビジュアル的にもそんなに悪くなさそうに見えるしやっぱりちょっと使い方が上手くないというか…。
メインの悪役に据えるのであればもうちょっとストーリー的にも見た目的にもやりようがあったんじゃないかなと思いますね。

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