映画レビュー0022 『レオン』
「セブン」を観たときに、同じように今更で語呂も似てるから、と安易に借りてみました。
ちなみに観たのは通常版より22分長い完全版で、通常版とは少し描写が違ったりするらしいです。
レオン

背伸び同士の切ない物語。
オトナとコドモの純愛に思わせておいて、実はオトナの方もぎこちなく、ウブ子ちゃん。そんな構図が良かったです。
ジャン・レノは、この映画の「寡黙だけど不器用な殺し屋」という役柄には打って付けですね。あまり感情を表に出さない役柄だと、声とルックスの渋さがすごく活きてきて。
それとやっぱりナタリー・ポートマン。
「ペーパー・ムーン」のテイタム・オニールとオーバーラップするような、ちょっとマセたかわいい少女を熱演。さらに悪役のゲイリー・オールドマンのキレっぷりがすばらしい。
この三者がバチっと映画の質を高め、そこに独特のフレンチテイストを感じさせる音楽が不思議な心地よさを演出します。
殺人・復讐といったテーマがありつつも、いびつな関係の男女が心を通わせていく過程がメインにあるためか、重すぎず、暗すぎず。
読みやすい展開ではあるものの、やはりどうしてもウルっと来てしまうお話でした。これは良い映画ですね。
ネタバレ回避で言えないのが残念ですが、二人の距離感もここが絶妙だったと思います。この距離感で話が終わったからこそ、観ている人の感情を揺さぶってくれるんじゃないでしょうか。
ココが○
上に書きましたが、主軸となる三者の演技と、音楽。
セリフ一つ一つも良いセリフが多かったように思います。狙いすぎるあざとさもなく、さらっと良いセリフが混ざってくる、その辺りのセンスの良さを感じました。
ココが×
特にコレと言っては無いかな~。
一つだけ言うとしたら、女の子はタバコ吸っちゃダメです。(そこかよ的な)
まあ、その辺も「ペーパー・ムーン」とかぶるんですが。
MVA
悩みました。
ジャン・レノはこういう役しか出来ないと言ったら失礼ですが、まあ想定内というか期待通りだったので外すとしても、問題はナタリー・ポートマンとゲイリー・オールドマン。
ナタリー・ポートマンの演技は本当にすばらしくて、なんでこんなうまいのかな、心が入るのかな、って感心させられました。当時12歳ぐらいだったみたいですが、やっぱりそれぐらいの子がこれだけの演技をする、っていうのは相当すごいことだと思うんですよ。
でも、今回は、
ゲイリー・オールドマン(ノーマン・スタンスフィールド役)
にします。
多分、「バットマン ビギンズ」と「ダークナイト」を観ていなかったらナタリー・ポートマンにしてたと思いますが、この2作品と今作のイメージの違いを考えると、単純に「役者ってすげー」と思っちゃうんですよね。
この「レオン」でのキレっぷりは異常で、とにかく怖いし何をしでかすかわからない気持ち悪さがあって。悪役に対する観客の感情をこれだけ高めてくれたからこそ、この映画の読後感ならぬ「観後感」がひと味違ったんじゃないかと思います。


