映画レビュー0859 『かぞくはじめました』

そこそこ評判がいいような気がしたので、この週の配信終了からはこの映画をチョイスしましたの心。

かぞくはじめました

Life as We Know It
監督
グレッグ・バーランティ
脚本
デヴィッド・ダイアモンド
デヴィッド・ウェイスマン
出演
ジョシュ・ルーカス
ヘイズ・マッカーサー
クリスティーナ・ヘンドリックス
ジェシカ・セント・クレア
音楽
ブレーク・ニーリー
公開
2010年10月8日 アメリカ
上映時間
114分
製作国
アメリカ
視聴環境
Netflix(PS3・TV)

かぞくはじめました

それぞれの親友であるアリソン&ピーター夫婦の紹介で出会ったホリーとエリック。しかしやる気のないエリックの態度にホリー激怒、会って数分後に破局という最悪の出会いで物別れ。それから数カ月後、事故によって亡くなってしまったアリソン&ピーター夫婦の遺言により、二人の一人娘・ソフィーの育ての親に指名されたのはなんとホリーとエリックの二人だった。

せっかくの設定も終盤の力技がお馴染みすぎて…。

6.5
強制的に子供を持たされることになった犬猿の仲の二人の行く末は?
  • 不慮の事故により親友夫婦の娘を引き取ることになった最悪カップル
  • 人生計画も台無しになりつつ、娘に罪はないと頑張る二人だが…
  • 人として成長させる設定としてなかなか良いテーマながら、終盤は普通のラブコメのそれでもったいない

軽めのアメリカ映画の割にあんまり(個人的に)馴染みの人が出ていない、最近の自分としてはなかなかレアな映画になりました。

まずオープニングでですね、主人公であるホリーの家にイケメンチンコ野郎のエリックが訪れるんですが、これがもうすでに遅刻ですよと。

(後から振り返ると)チンコ野郎のくせに女子とのデートになんでこんなやる気が無いのか甚だ疑問ではあるんですが、もうあからさまに態度が悪く、お店の予約すらしていないエリックにホリー激怒、さっさと私の車から降りなさい! と待ち合わせ直後に即破談でございます。

この二人を引き合わせたのはアリソンとピーターという夫婦なんですが、エリックとホリーにとってはこの二人は親友夫婦なわけで、まあその後も事あるごとに顔を合わせることになります。ホリーは「二度と私に会わせないで!」とか言ってたんですけどね。

再会しても険悪なまま、お互い嫌いでしょうがない二人ですが…ある日ピーターとアリソンの二人が事故のため亡くなってしまい、彼らの一人娘・ソフィーは施設に一時的に預けられることに。

そんなソフィーが心配な二人ですが、親友夫婦は生前「自分たちに万が一のことがあった場合」のソフィーの育ての親として、なんとあろうことかエリックとホリーの二人を指名していて、難色を示しつつも他に方法がない…ということで二人は受諾、親友夫婦が暮らしていた家で共に生活を始めることに。

それぞれ異性としては「あり得ない」存在の二人、疑似夫婦&疑似両親として一緒に暮らしながら、果たして二人はどうなるのか…というお話です。

まあラブコメですからね…一応答えは言いませんが、結局のところ「いがみ合っていた印象最悪の二人がくっつくまで」の話になるんでしょうよと、そう思って観るじゃないですか。やっぱり。

ただその辺はさすがにわかっているからか…結構転がしてくれるんですよね。エリックはチンコ野郎なので他の女子とチンコしようとするし、ホリーはホリーで前々から気になっていたお医者さんといい感じになるしで。

で、途中からソフィーの存在がそれぞれの仕事=人生プランに関わってきちゃう話がポツポツ出始めて、「こりゃなかなか悩ましい話だな…」と観ている側としても考えさせられるいいお話にはなっていたと思います。

なにせ結婚はおろか彼氏・彼女もいない状態からいきなり「(嫌いな異性と)娘を育ててください」ですからね。日本でこういうことが現実に起こり得るのかどうかはわかりませんが、自分がこの立場になったらと考えると…やっぱりまだ子供を持てるほど大人じゃない気がするな、なんていろいろ反省させられました。

覚悟も知識もない状態でいきなり育児を、しかも嫌っている相手と同棲しつつやることになり、おまけに当然仕事も今まで通りこなさないといけないというハードモード。相手のことが好きであれば楽しいかもしれませんが、嫌ってるわけですからね…そりゃ相当なストレスでしょう。

なんていろいろ自分の身に置き換えて考えさせられる、ラブコメの割には妙な生々しさのある良い設定だと思ったんですが…しかし終盤がねー。もちろん詳しくは言えませんけども。なんか「普通のラブコメ」に回帰して行っちゃってる感じが非常に良くない。

まあ決着の付け所としては無難ではあると思うんですよ。ただ中盤までの悩ましさがなかなか他にない気がしつつ観ていたので、結局最後は「そういうノリなのかよ」ってことでとてもがっかりしました。

所詮ラブコメなので、あんまり変化球を望むようなものでもないのはわかるんですが…もう少しほろ苦さであったり、決断によって失われるものの大きさを物語る描写であったりがあっても良かったんじゃないのかなーと。

本当にいきなりベタなラブコメになって終わるので、せっかくの設定とそれまで描いてきた苦難がまったく活かされてないんですよ。

「じゃあそれはそれでいいけど結局アレはどうするの?」みたいなのが残りはするんですが、そんなのもう映画終わるし架空の話なんだから別にいいじゃん、って放り投げておしまい、みたいな。この勢いに任せて「みんなこういうの好きでしょ?」で終わらせる感じ、良くない。

あとはもう語ることもございませんよ。ええ。なんとなくですが、世の中的にはそんなの気にしないで良い映画だぜ的な感じっぽいし、観るなら観ればって話ですよ。

ただ僕としては、この「おなじみお手軽エンドで良かったね」って言ってくる感じ、全然良くねーよと若干腹が立つぐらいで終えました。主演がおヒューなら許してやったよバカヤロー。

ネタバレはじめました

もうずっとやってますけど。

まあ諸々気になる点はあったんですが、一番がっかりしたのはホリーがエリックを追って空港まで行くシーンですね。あれはもう本当にがっかりした。

「実は大切な人でした!」で空港まで追う、ってもう本当にテープが擦り切れるほど使い古された展開じゃないですか。もう「テープが擦り切れる」って表現自体が昭和生まれだなみたいな感じになってますけども。

ただそれはもちろん作り手側もわかっていたんでしょう、さすがに空港で「ホリー!」「エリック!」「ぶちゅー」みたいなことにはならなかったのでまだよかったですが、それでも結局エリックは戻ってきてるし、じゃあお前の夢だったディレクター職はどうすんだよって話じゃないですか。えぇ!?

その辺諦め描写もなく、ご都合主義で「やっぱりキミが大事だ」って流れはどうにも許容できませんでしたね。それができない設定だから頑張ってたんじゃないの!?

ホリーはホリーでお医者さんとなんとなくグッバイしてるし、その辺の「ホリーとエリックがくっつくための障害」の描き方があっさりしすぎててすごく残念でした。

何かを得るためには何かを失うんだぜ、って点をもう少し見せてくれないと、二人がくっついたことの価値も下がるじゃないですか。勢いで「やっぱ好きです一緒に暮らそう」「良かったね」じゃちょっとねぇ…。

ま、だからこそ「所詮ラブコメ」って言われちゃうんでしょう。もうちょっと気楽に観て良いんじゃない? って話なんでしょうね。なんとなく勝手に身につまされながら観たので、そこがもったいないなぁと思いました。

このシーンがイイ!

エリックが一人バイクで夜の街へ繰り出すシーンですね。わかる。あの一連のシーンはすごく良かった。

ココが○

意外とバカにできない設定で、誰にでも降りかかる可能性がある話だけになかなかの生々しさが良かったですね。

ココが×

やっぱり終盤の展開かなー。「えー…見飽きたよその展開…」って思わず言っちゃう感じ。

MVA

主演のお二人も過不足なく良かったんですが、一番引っかかったのはこの人ですね。

サラ・バーンズ(ジャニーン役)

いつも最悪のタイミングでやってくる(確か)社会福祉士の女性。

この人のコメディエンヌっぷりは最高でしたね。特に最後の出番は。

結構な脇役でしたが、一番見せ場のある役だった気がする。

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