映画レビュー0139 『ミッドナイト・ラン』
去年導入したブルーレイレコーダーは、いわゆるお任せ録画的なものがついていて、「さまぁ~ず」とか「映画」とか、そういう単語を入れておくと自動で録画してくれるんですが、今日観たら「徹子の部屋」が録画されていたので、もしや最近よくテレビに出てる上原ひろみ(昔から好きなんです)でも出たのかな、と思って見てみたらゲストは大鶴義丹でした。
オレたちのオーレ!
なんで。
ミッドナイト・ラン
これぞ80年代! コメディ風人情ロードムービー。
すばらしい。
まさに80年代の“匂い”がプンプン、良い意味で古い軽妙な音楽に乗せて、緩やかな「いい時代」を軽快に描くロードムービー。
正直、タイトルは聞いたことがなかったしそんなに期待はしてなかったんですが、ここまでいい映画だとは! 「アクション・コメディの傑作」と言われるだけありますね。こういう映画、大好きだ!
逃げる側は当然、主人公&会計士だけですが、追う方はライバルの賞金稼ぎであったり、FBIであったり、横領されたマフィアであったりといろいろ。そのいろいろが入り乱れて、時に利用しつつ逃げる二人。
ロードムービーの定番ではありますが、何がいい、ってやっぱり「捕まえた人と捕まった人」の逃げる側二人に友情が芽生えていくところ、ですよね。男女だったら恋愛話になってウーンって感じですが、男同士の友情っていうのはやっぱりなんかいい。
性格も正反対、だけど合うっていうのもまた定番ではありますが、その定番っぽさも含めて、よく書いてますがこの頃の映画作りに見られる、映画自体に対する愛情みたいなものをビシビシ感じられたのがすごくよかった。
そういう定番っぽさがありつつも、捕まった会計士のキャラクターが何とも言えず、真面目だけどちょっと変で、まさに「憎めない」という感じなのがまたよかった。そのちょっと変な感じがうまくコメディリリーフ的な役割も担っていて、セリフ回しとテンポの良さも相まってうまく惹き付けてくれました。
デ・ニーロもすごくいい。デキるのかデキないのかよくわからない感じというか、なんというかフツーっぽい。そのフツーっぽさがすごくよかった。別れた奥さんと会いに行くシーンは、その前フリも含めてすごくよかったですね。
くどいようですが、映画としては(公開時点でも)特に新しいとか珍しいとかって言うのはないと思います。笑えるって言っても声を出すほどでもないし、展開も大体予想できる範囲です。
でも、いいんだよなー。なんなんだろう。
やっぱりこの時代っぽさというか、「80年代らしい映画作り」っていう部分なんじゃないかなーと思います。知ってるお店の安心感みたいな。音楽にしても、「あー懐かしいなこの感じ」っていう安心感があって。すごいリラックスしてホッコリできる映画だと思います。
細かい部分でニヤリとさせるうまさもあるし、エンディングも文句なし。疲れたときに観るとなんかいいかも。
僕と年代の近い人(30代)は好きなんじゃないかなぁ。
このシーンがイイ!
その別れた奥さんに会いに行った時のシーンは全部良かったですが、実は一つ挙げるなら、細かいところですが、バンを借りたあとジャックがマデューカスを助手席に乗せて、ジャケットを挟まないように少し待ってドアを閉めるシーン。なんか妙な友情が見えるんですよね。あそこで。すごくよかった。
それと、立場入れ替えてマデューカスがFBIのフリして詐欺を働くシーン。ここもすごくよかった。
ココが○
全体の空気感。これに尽きます。
内容は全然違うけど「スティング」とかに似てるかも。空気感というか、映画の雰囲気が。
ココが×
ある程度王道ではあるので、変わった映画が観たい人には向いてないでしょう。
でも息抜きとして観るにはこれほど良い映画ってない気がする。
MVA
ロバート・デ・ニーロはさすがの安定感というか、空気のようになじんでましたね。彼があってこそのこの映画だとは思いますが、今回はやっぱりこの人。
チャールズ・グローディン(ジョナサン・マデューカス役)
なんというか…飄々としてるというか、深刻さが無いというか…。
「殺される」とか言ってる割に冷静で、皮肉も上手。このキャラクターはなかなか良かったですねぇ。
見た目的にも「真面目で優しいけどちょっと変」ってそのままな感じで。
あとジョー・パントリアーノも相変わらずいい味出してました。