映画レビュー1097 『デンジャラス・ビューティー』
今回も例によってアレです。タイトルは聞いたことあった系。
デンジャラス・ビューティー
サンドラ・ブロック
マイケル・ケイン
ベンジャミン・ブラット
ウィリアム・シャトナー
アーニー・ハドソン
キャンディス・バーゲン
ヘザー・バーンズ
エド・シェアマー
2000年12月22日 アメリカ
109分
アメリカ
Netflix(PS4・TV)

2000年代らしいコメディ感。
- 男っ気無しの仕事一筋女刑事が捜査のためミスコンに潜入
- やや現代的にはアウトな表現もありつつ時代を考慮すれば今でも楽しめる
- サンドラ姉さんのコメディ適正さすが
- マイケル・ケイン御大が元気なだけで大満足
あらすじ
続編も作られているだけあっておそらく好評だった映画なんだろうと思われますが、なにせミスコン自体がすでにいろいろ取り沙汰されがちなテーマになりつつある2020年代において、「男っ気の無い女刑事がミスコンに潜入」という設定の時点でそこそこジェンダー的な議論を呼ばざるを得ない面があるので、なかなか今素直に楽しむのは難しいものになりつつあるセンシティブコメディだなと思います。なんだセンシティブコメディって。
おなじみサンドラ姐さん演じるグレイシー・ハートさんはFBI捜査官として“男勝り”で知られており、優秀ではあるものの仕事一筋で化粧っ気もなく、完全に「男の同僚」的に扱われているタイプです。
彼女はオープニングで描かれるとある事件の捜査でミスを犯してしまったために現場捜査から離されてしまうんですが、そこに連続爆弾魔からミスコンを標的にした爆破予告が来まして、「女性捜査官をミスコンに潜入させる」おとり捜査を行うことに決定した警察はグレイシーに白羽の矢を立てます。
本人は超嫌がるも半ば無理矢理潜入を命じられ、腕利きながらうるさ型すぎてここ数年ミスコンに関われずにいた“伝説の美容コンサルタント”ヴィクター・メリング(マイケル・ケイン)の手によって超絶美人に生まれ変わり。
かくして始まった“ミスコン潜入捜査”、果たして狙い通りに連続爆弾魔を逮捕することができるんでしょうか。
それなりに時代を感じる内容
そもそもサンドラ姉さんが「プロの手にかかったらびっくりするほど美人になった」って設定からしてちょっとどうなのという気もするんですが、まあそういうのは映画とかドラマではよくある話なので置いときましょう。『「メガネ外したらすごい美人!」とかやってるけどメガネしてるときから美人じゃねーか問題』ですよ。(長い)
ただ元が良いのはわかりつつも、序盤の仕事一筋で男っ気のない雰囲気と変身後のギャップの見せ方はなかなか頑張っている気はしました(変身前を頑張ってた系)。なのでその辺はもうツッコミ無しの方向で。お約束ですからね。
最初にも書きましたが、そもそもミスコン自体最近の風潮からして若干(ルッキズム的な意味合いで)センシティブな面があり、一方でこの映画が作られた頃はそんな価値観は当然一般的ではなかったので、今から観れば結構「これアウトじゃないの」というような表現が散見される面があり、その辺り気になる人(特に女性)は物語の出来不出来以上にそこの時点で引っかかってしまって楽しめない可能性はあるかもしれません。
ただまあそれも我ながら必要以上に敏感になってるような気もするし、「少し前の映画だしね」と思えば別に気にならないレベルでしょう。きっと。わからないけど。
もっともそれだけ時代性を感じる映画でもあるのは確かなので、おそらく公開当時ほどの面白さは薄れてきているのも事実かもしれません。この辺り続編がどうなのかも気になるところですが。
2000年の映画なんてそんなに古くない…とつい最近まで思ってはいましたが、しかし考えたらもう20年経っているわけで…「10年一昔」どころじゃないんですよね…。そりゃ時代も感じてやむなし、かもなぁ。
キャストへの興味次第
内容的にも特に意外性はなく、いわゆる「考えずに楽しめる」系の映画なので、特段今観て際立つ何かがあるわけではないですが、それなりに無難に楽しめる映画だと思います。
個人的なポイントとしてはやはりマイケル・ケイン御大のオネエキャラで、ここもまた若干のセンシティブ感を感じつつもただ彼が元気にコメディを演じてるだけでたまらないよね、というお話。
「TENET」ではもはや立っての演技がつらいから座ったシーンしか無いんじゃないか…とかまことしやかに噂されていたので、それだけに元気な御大だけでグッと来ちゃうという。もう88ですからね…。
少し話がそれましたが、とりあえずマイケル・ケイン御大とサンドラ姐さんが好きであれば一度観ておいて損はないのかな、と。この頃らしい、変にひねりすぎない気楽に観られる娯楽映画として悪くないと思います。
不思議なもので、一頃は「こんな普通の映画しょうもない」ぐらいに思っていたんですが、最近は逆に素直な作りが疲れなくていいよね、みたいなだらけた感想を持ちがちになってきました。歳を取ったもんやで…。
このシーンがイイ!
最終盤なので詳しく書けないところですが、原題の意味がわかるシーンがすごく良くてちょっとグッと来ました。原題は全然「デンジャラス・ビューティー」じゃないんですよね。良いタイトルだなと思います。
ココが○
それなりに意外性もありつつ、かと言って意外すぎない程よいストーリー。気楽に観られます。
ココが×
今あえて観るほどの何かがないのは少々つらいところ。マイベストに記録されるような人はほとんどいないと思われます。
MVA
散々書いたこともあり、こちらの方に。
マイケル・ケイン(ヴィクター・メリング役)
サンドラ姐さんをプロデュースする“伝説の美容コンサルタント”。オネエキャラ。
美容系はオネエキャラ、って万国共通なんでしょうか。それとも翻訳的に手が加えられてるのか…でも動き的にもオネエっぽかったのでオネエなんでしょう。
マイケル・ケインがオネエキャラを演じるだけで結構な美味しさがあると思うんですが、役柄的にもなかなか良い役柄だったので結果満足です。


