映画レビュー0197 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

師走だからって特に何かあるってわけでもない最下層人間の僕ですが、それでもなんだかんだとバタバタしてまして、2週間ぶりです。

まあヒット数がアレなので、僕が記事を書こうが書くまいが目にする人はごくわずかなので、別にどうでもいいっちゃどうでもいいんですが、どうでもいいって失礼じゃないか! 君!!

とか何とか言いながら、また「月に囚われた男」観てたりもするんですが。いやぁ、アレはやっぱりいい。いい映画だ。

特にこの時期、独り身のクリスマスにすごくいい。

それもどうなんだ、っといつもの流れで今日はこちら。

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

Mission: Impossible – Ghost Protocol
監督
ブラッド・バード
脚本
アンドレ・ネメック
ジョシュ・アッペルバウム
原作
『スパイ大作戦』
ブルース・ゲラー
音楽
テーマ曲
公開
2011年12月16日 アメリカ・日本
上映時間
132分
製作国
アメリカ
視聴環境
劇場(IMAX 2D)

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

別のミッションで居合わせたクレムリンが何者かに爆破され、そのテロの罪を着せられたイーサン・ハント率いるIMFのメンバーは、IMF本部からの支援も失いながらも、テロ真犯人が企てる核戦争を防ぐミッションに挑む。

文句なしのシリーズ最高傑作! 1秒たりとも飽きさせない!

10

公開初週に観に行ったぐらいなのでそれなりに期待はしていたんですが、まー期待をはるかに上回る想像以上のデキ。いわゆる「誰でも楽しめる娯楽大作」でここまで“やりきれる”のはすごいの一言。

ストーリー展開もところどころのギミックも特別珍しいものではないんですが、その一つ一つの切れ味、フリ、そしてアクションがとにかくよくできてる。ついでにちょっとした笑いの差し込み方も期待通りで、これぞ「本当の娯楽大作だ!」と思わせてくれる映画でしたねぇ~。

この手の万人向け娯楽大作に満点を付けるのはなんとなく忍びないような気もするんですが、もうこれは本当にオープニングからエンディングまで一切不満なく、終了後開口一番「いやーーー面白かった!」としか言いようがない映画だったので、そりゃもう満点ですよこれは。

もうとにかく観てください、としか言えないんですが、これ観てちょっとシリーズを揃えたくなるぐらい、本当によくできてました。もうすぐにでももう一回観たいぐらい。

「後に残らない」感じもまた娯楽大作っぽくはあるんですが、それでも鑑賞中のずーっとテンション高く、緊張感を保った展開には脱帽で、もはやケチのつけようがありません。

細かい部分で言えば、ストーリー展開が主人公メンバーの作戦会議に引っ張られて行く、言ってみれば勢い任せな部分があって、後々考えてみれば「なんで次そこに行くのわかってるの?」とか「なんで次そういう作戦になったの?」とか突っ込みたくなるような展開もあるんですが、そこはスピード感重視が故の展開なんだろうし、そこで説明臭い場面が差し込まれると一気にテンションが下がっていくような感じもするので、この映画に関してはこの作り方でイイと思います。

細かいことウダウダ気にしてないで目の前の話を追っかけてれば面白いんだぜ! という映画でしょう。スタント無しで臨んだ話題のブルジュ・ハリファのシーンといい、その後に続く砂嵐を活かしたチェイスシーンといい、シチュエーションも展開もアクションも本当にすべてキレがよくて、多分鑑賞中、時間にして7割ぐらいは口開けながら観てたんじゃないかな~。あんぐり。

まあすごかったですよ。本当に。ここまで楽しませてくれるとは思いませんでした。いわゆる「ハリウッド大作」も、まだまだ捨てたもんじゃないな、と。

ミッションの進め方も、今回も前作以上に「チームプレイ」が重視されていたのがまた個人的にすごくよかったですねぇ。

もはや元の「スパイ大作戦」を知らない世代もたくさん観てるんでしょうが、そのスパイ大作戦(厳密に言えば「新」の方ですが)好きだった僕としては、やっぱり「スパイのチームプレイ」というのはそれだけでグッと来るものがあります。チームメンバーそれぞれの光らせ方もうまいし、みんながみんな見せ場があって、「トム様無双」になりすぎていないのがグッド。

そのトム様、御年49歳ですが、見た目はもちろん、動きもキレキレで若いのなんの。やっぱり最後まで観ると、この人主役だからこそのシリーズだな、という気がしました。アクションにしても、スター性にしても。

いろいろあーだこーだ、まだまだ書きたいこともありますが、さすがに長すぎるのでこの辺で。これが「つまらん」って人は、もうカルトシネマだけ観てください。

この映画を心底「面白かった!!」と思えただけでも自分はまだ純粋でよかったな、という気がします。

このシーンがイイ!

いいシーンもたくさんありましたね~。今回はその「いいシーン」を統括して、オープニングをチョイスしたいですね。

ディーン・マーチンをバックに展開するワクワク感たっぷりの脱獄シーンから始まり、あの「定番テーマ」と導火線に火をつけるシーンでさぁさぁいよいよ始まるぞ、っと期待度MAXアズマックス婚約。

もうあのオープニングタイトルは「スパイ大作戦」ファンにはいかにもたまらないんですが、劇中の場面をつまみ食いしたような予告編的なシーン展開といい、スタッフロールの流し方といい、「ああ、こりゃ面白いぞ、期待できるぜ!」という作り方がお見事でした。

ココが○

上に書いてない点で密かに感じたのは、登場人物が少なめという点。ごちゃごちゃしてないから集中できるんですよねぇ。

それと、一応つながりはあるものの、前作までを観てないと楽しめない、ってほどのつながりではないし、でも前作までを観てるとその分楽しめる部分もあるし、というその辺のさじ加減もすごくイイ。本当に誰にでも勧められる娯楽映画だと思います。

あと、ハイテクな中にローテクが混ざってるアナログ感がいいなぁと思いましたねー。人が介在するところがキュートに描かれている点が、いかにもエンタメな感じでこれもまたすごくうまかった。

ココが×

無し。

MVA

今回は本当に悩みましたね~。みんながみんなよかったので…。悪役はいまいちだったけど…。

トム様は本当にすごかった。体張ってるし動きもキレてるし、文句なし。

でもサイモン・ペグのコメディリリーフ的な役柄と演技も捨てがたい。いやー、本当に良かったです。が! 今回は!

ジェレミー・レナー(ウィリアム・ブラント役)

あの忌まわしきクソ大作「ハート・ロッカー」主演。

あの映画は大嫌いですが、この人の演技は良かったのは覚えてます。今回「準主役」的な位置で参戦したわけですが、ちょっと柔らかなイメージを匂わせながらも決めるときにはしっかり決める、キレのある動きが想像以上にアクションに向いてるな、と。

詳しくは書きませんが、彼が内に抱える過去の話を含めての立ち位置と雰囲気、すべてにおいてこの人が適役だなと思わせるいい演技でしたね~。それを踏まえてのラストがまたすごくよかった。

「トム様 with その他」が「トム様 with ジェレミー」になった、っていうのは、この映画のデキを左右する部分としてものすごく大きかったと思います。

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