映画レビュー0399 『モダン・タイムス』
今さらシリーズ。チャップリンの代表作の一つです。チャップリンの映画は結構BSでやっていて録画しているので、これからもたまーに登場の予定。
モダン・タイムス

オープニングは最高だけど。
いつものことですが、僕のような低脳野郎がアレコレ語るのもどうなのかと思いつつ、正直に感想を言えば、「イマイチ」。
自分自身がいわゆる「チャップリン喜劇」に向いているのかどうか怪しいこともありますが、やはり良くも悪くも古典的な内容になっているので、今の時代、特にチャップリンに対するバックボーンを持っていない人間が観た時にそこまでのめり込むような魅力を感じるかと言うと、難しいのかなと。
この映画はいわゆるサイレントのモノクロ映画で、(当たり前ですが)「アーティスト」同様たまーにセリフは出ますが、基本は演技のみでたまに字幕が出てくる、というような内容。
僕が初めて観たチャップリン映画である「ライムライト」は、数々の名言にチャップリンの凄さを思い知らされた感があったんですが、この映画はそういうある意味で説教じみた面の無い、あくまで喜劇メインの物語なので、その分自分に刺さってくるものも少なかったんだろうと思います。
オープニングの工場でのシーンは、いわゆる今で言うところの「社畜」を風刺たっぷりに描いていて、有名な歯車に巻き込まれるシーンなんて最高に風刺が効いているんですが、そのオープニングが災いしたというか、こういう皮肉な風刺メインの映画を期待してしまい、その後の展開がちょっと残念だったなぁ、と。
勝手にチャップリンの喜劇は風刺が効いていて深いらしいぞ、というイメージがあって、その期待に応えるオープニングでハードルが上がったところでそうでもないその後のいわゆる喜劇的な展開にちょっとガッカリ、という感じ。
古い映画なので仕方のない面もありますが、女性像の部分でも、純粋で男ウケする描写に「好きなのはわかるけど今時そんな良い子いないぜ」という天邪鬼な気質が出てしまったのも災いしたと思われます。
ただここをいじると喜劇でなくなるとも思うし、そこをつっこむのは的はずれだとも思うんですが。
やっぱりその辺り含めてもあくまで「サイレントの喜劇」のお手本のような映画なので、そのジャンルが好きか否かで評価が分かれるのが当たり前なんでしょう。
嫌いではないんですけどね。やっぱり観ていて段々と退屈になっていったのは否めませんでした。
このシーンがイイ!
オープニングの工場でのシーンは好きですねぇ。自動で飯食わされるとかもう社畜過ぎて最高だったんですが。
ココが○
サイレントの良さだと思いますが、やはりセリフがほとんど無い分、動きと状況描写で理解させようとしてくれるので、あまり込み入ったこともなく、理解しやすい内容になっているのはいいなと。
同時に集中しないと何が何やらわからなくなるものでもあるので、否が応でも集中させられる感じもいいですね。気が散らないというか。
ココが×
喜劇である分、考えさせられたとか感動した、とかの感想には寄らず、どうしても「笑ったー面白かったー」と思えないと残念な印象になってしまうので、(当然時代性が大きいんですが)純粋に「笑えた」という面が弱い以上、イマイチな感じは拭えないと思います。
よほどチャップリンに対する思いがないと、今観てズシンと響くことは無いんじゃないかと…。
MVA
逆の視点で非常に申し訳ない&何度も書いていますが、これを観て「チャーリー」のロバート・ダウニー・Jrは相当似てたな、と感心しましたね。細かい動きに表情、かなり研究してたんだろうと思えるぐらい、すごく似てて。本人を見て真似した人が似てた、って感想はダメダメなんですが。もう一回「チャーリー」を観たくなるぐらい、そこに驚きましたね。
ただチャップリン自体はいつもの通り、これまた良くも悪くも有名すぎるが故に刷り込まれた「チャップリン像」そのものなので、演技としてどうこう思うような部分はありませんでした。(ただローラースケートのうまさはすごかった)
なので、こちらの方に。
ポーレット・ゴダード(浮浪少女役)
登場シーンから「お!古い女優さんなのにかわいい!」とビックリしましたが、聞けばチャップリンの奥さん(事実婚)だったそーで。
キラキラした目に、きちんとサイレントにマッチした大きなアクションと演技がグッドでした。


