映画レビュー0103 『ぼくの大切なともだち』

去年観た「列車に乗った男」が非常に印象的だったので、同じ監督の映画を追いかけてみよう、と鑑賞したのがコチラ。

ぼくの大切なともだち

Mon meilleur ami
監督
脚本
パトリス・ルコント
ジェローム・トネール
出演
ジュリー・ガイエ
ジュリー・デュラン
音楽
グザヴィエ・ドゥメルリアック
公開
2006年12月20日 フランス
上映時間
96分
製作国
フランス

ぼくの大切なともだち

共同経営者のカトリーヌやその他の仲間たちに、「あなたには友達なんていない、葬式に来る人は誰もいない」と言われ、そんなことはないと言い張る美術商のフランソワは、月内に親友を連れてくる、と彼女と賭けをするのだが…。

さらっと伏線、さらっと回収。「うまさ」を見せないうまい映画!

8.5

いわゆる「ヒューマン・コメディ」的なジャンルでしょうか。

前半は「ほんとにこの人嫌われてるのね」と笑っちゃうような場面がポンポンとテンポよく展開されます。まずこれでつかみはOK。

やがて後半は、一つの“ある事件”を機にややシリアスな展開に。この辺の場面転換も飽きさせなくて見事でした。割と「この人が友達になるんだろうな」というところまでは想像通りに展開しますが、その後の展開、心のつながりの描き方がすごくよかった。

一般人の日常の話なので、特に目立って印象に残るシーンも無いんですが、そういう場所にさりげなく伏線をちりばめて、ラスト近くでしっかり回収する辺り、すごく上手だなぁ、良い映画だなぁと素直に感動。

実は僕自身、「自分の葬式があったら一体何人が来てくれるんだろう…」と考えたことがあります。というか、割とそういう人、珍しく無いんじゃないでしょうか。そして僕も「親友は誰々と誰々」と言える人がいると思ってますが、実は相手はそう思ってないかもよ…? とか思うときもあるわけです。まず、そんな身近な感情を呼び起こすテーマが良いですね。

んでもってこういうのは描き方によっては重たくもなると思いますが、そこをコメディタッチでうまく観客を乗せてくれます。そこから先は…観てのお楽しみ。

日本人にもなじみやすい、“あの”フォーマットを使った話もわかりやすくてよかった。そのわかりやすい状況の中、実際に二人がどう考えて、どう相手に応えるのか、その辺の心理戦も“アレ”を利用してうまく描いているので、「列車に乗った男」とは少し違う、万人にオススメできる映画になっています。

正直、フランス映画はどこか難しいイメージが強かったので、こんなにスッと入ってくる、素直で素敵な映画だとは思いませんでした。

総評。

ほんとーに、舞台の作り方、その舞台の利用の仕方がうまかったと思います。エンドロールに入ったときは、なんかわからないけど拍手。

等身大で誰もがわかる、感情移入できるお話を、ちゃんと映画っぽく、でもあざとさもない形で観せてくれる監督の力量はスゴイ。この監督も僕の中では相当上位の監督さんになりましたね。

いやぁ、良い映画だったなぁ。笑顔になれる良い映画。

このシーンがイイ!

なんでかわかりませんが、“友達”が泊まった翌日の朝、彼と娘が会話しているところを、フランソワが立ち聞きしてるシーンがなーんかいいなーと。

ココが○

いかにもフランス映画らしい、ちょっとオシャレな音楽が印象的でしたね。街並みもフランスらしい、良い意味での田舎っぽい匂いがあったりして。

でもって女優陣もフランス人らしい華やかさがあって。いいですね、フランス女。みんな綺麗でしたよ。フランス人と日本人のハーフが最強なんじゃないかと思う。

ココが×

映画自体は欠点なし。エログロの類もないし、本当に誰にでもオススメできる映画だと思います。

ただ、一つ気になるのが、たまたまなのかもしれませんが、フランス映画とかややマイナーな映画ってソフト的に音響がイマイチなんですよね。ドルビーとかじゃないのは利権的なもののせいなんでしょうか。それが残念。別に音響が大事な映画でも無いんですが…。

MVA

ん~、これまた悩ましかったわけですが。主演の二人も良かったし、娘役の子もかわいかったけど、今回は…。

ジュリー・ガイエ(カトリーヌ役)

にしようかなー。

共同経営者のお姉さん。非常に美人、そして同性愛者。役が、だけど。

眉が細かったら日本でもすごく人気が出るような気がしないでも無いです。

なんだろうなー。知的で冷たそうなんだけど、どこか温かさがあるというか。ラストでの優しそうな表情にもその辺は感じられたんですが。落ち着きがどことなく母性を感じさせるような部分もあって、なかなか奥深い女優さんだなぁと感心。

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