映画レビュー0510 『バティニョールおじさん』

これもオススメされた映画の一つ。中年ハゲ親父が主役のフランス映画です。もうその時点で面白そうっていう。

バティニョールおじさん

Monsieur Batignole
監督
ジェラール・ジュニョ
脚本
ジェラール・ジュニョ
フィリップ・ロペス=キュルヴァル
出演
ジェラール・ジュニョ
ジュール・シトリュク
ミシェル・ガルシア
ジャン=ポール・ルーヴ
音楽
カトリーヌ・ケルベル
公開
2002年3月6日 フランス
上映時間
100分
製作国
フランス・ドイツ

バティニョールおじさん

1940年代、ドイツ占領下のフランス。娘の婚約者がナチス・ドイツの協力者だったために、知らない間に隣家の摘発に関わってしまったバティニョールおじさん。ある日、彼のもとにその隣家の子供、シモンが逃げ帰ってきて、おじさんはバレないように彼を匿うことにしたのだが…。

一風変わった戦争映画。

7.0

ナチス・ドイツ占領下のフランスを舞台にしたフランス映画。フランス映画でこういうテーマのものは初めて観ましたが、フランス映画らしい雰囲気がありつつ、人情味とウィットを感じさせる一風変わった戦争映画です。

割とナチス・ドイツを描いた映画はシリアスになりがちな気がしますが、この映画は一般市民が主役ということもあって、そういう映画とは少し違ったヒューマンドラマ的な味付けが濃いので、どちらかと言うとそういう政治的・歴史的背景よりもドラマとして楽しめる色合いが強い映画かもしれません。

主人公は肉屋の主人。おっさんです。しかもハゲてます。普通のおっさんです。小物感あるし。なかなかこれだけ割り切った主人公は珍しい。

ただ普通のおっさんだからこそ、当時のフランスの雰囲気がよくわかります。他の第二次世界大戦下を舞台にした映画は、何かと鬱屈していて暗い印象が多い気がしますが、フランスは…なのか、この映画だから…なのかはわかりませんが、迫害されるユダヤ人を除けば、まあ割とのんびりと、現状に適応しながら生活している雰囲気が感じられます。そんな中、突如やってきたユダヤ人の子供をおっさんが匿うこととなり、さてどうしたものか…というお話です。

表面的にはフランス映画らしい、ちょっとしたエスプリも交えた人間ドラマではあるんですが、なにげにいろいろとドラマチックな部分があって、そこが軽快に展開する映画としてはいい意味でミスマッチさを感じさせてくれて、独特の魅力を持った映画だなぁという印象。

まず娘の婚約者が強烈なナチス・ドイツシンパ、っていうのも設定としては結構尖っている気がしますが、それがまた後々効いてくる辺り、なかなかクセモノです。

しれっと劇的な展開を織り交ぜちゃうのがヨーロッパ映画らしいというか、まあこんな展開、アメリカとか日本じゃこんなしれっとやらないでしょうね。そこがいいし、面白いわけですが。

普通のおっさんが嫌々ながら子供を匿い、普通の流れで世話をしていった結果、どうなるのか。至って自然な流れで、ちょっとほっこりする素敵なヒューマンドラマです。

戦争の悲惨さ、不条理を感じながらも、あまり深刻にならずに観られる良作と言っていいでしょう。フランス映画の初心者にもオススメ。

このシーンがイイ!

場面転換したらいきなりアレしてたシーン。もうビックリ。えー! と。

ココが○

反戦映画の一つと捉えられると内容ですが、でもあまり声高に訴えるわけでもなく、一般市民目線で「戦争ってこういうところが嫌だな」みたいな内容にしているのがいいところかな、と。

ココが×

これは良い点でもあるんですが、あまり感動に寄せていないので、大きな波でグワッと「いいぜ!」的に感激する映画ではないです。

ある意味では軽いし、そこが気に入らない人は気に入らないかもしれません。

MVA

順当に。

ジェラール・ジュニョ(バティニョール役)

ホント普通のハゲ親父なんですが、監督・脚本も兼務しているという見た目からは想像できない多才ぶり。すごい。

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