映画レビュー0997 『メン・イン・キャット』

今回と次回はまたネトフリ配信終了シリーズに戻ります。

この映画は一応タイトルは聞いていたもののさして評判が良いわけでもない一本なんですが、まあ気楽に観られそうだしなということで。

メン・イン・キャット

Nine Lives
監督
脚本

グウェン・ルーリー
マット・R・アレン
ケイレブ・ウィルソン
ダニエル・アントニアッツィ
ベン・シフリン

出演

ケヴィン・スペイシー
ジェニファー・ガーナー
クリストファー・ウォーケン
マリーナ・ワイスマン
シェリル・ハインズ
マーク・コンスエロス
ロビー・アメル
テディ・シアーズ

音楽
公開

2016年8月3日 フランス

上映時間

87分

製作国

フランス・中国・カナダ

視聴環境

Netflix(PS4・TV)

メン・イン・キャット

ファミリー映画以上のものはなく、内容すぐ忘れそう。

6.0
家族を顧みない傲慢な社長が猫と入れ替わって家族に飼われる
  • 自身の危篤と入れ替わりに猫になる男
  • 「傲慢な男が猫になったことで変わる話」以上のものがない
  • 謎のペットショップ主人がウォーケンで最高
  • 娘ちゃん超かわいい

あらすじ

もはや見る機会がごっそり減ったケヴィン・スペイシー主演のコメディですよ。

最初に簡単に感想をまとめると「嫌なヤツが猫になっていいヤツ化する」以外のポイントが特に無く、言っちゃなんですが非常にありきたりな内容をこじんまりとまとめた映画だなと。

まあファミリー映画だと思うので妙にひねらないのもそれはそれで良いんですが、とは言え想像以上のものが何もないので内容すぐに忘れそう。

ということで主人公はとある大企業の社長、トム・ブランド(ケヴィン・スペイシー)。彼は自己顕示欲の塊みたいな人で、そもそも社名は自分の名前が元になってるし(ファイヤーブランド)、記者会見にもスカイダイビングで登場するしでまあ鬱陶しいタイプですよ。ワンマンでね。

そんな彼が(これまたワンマン的に)作らせた新社屋は東海岸(確か)イチ高い…はずがライバル会社が建築中のビルの方が若干高いとのことで大荒れ、でも現状火の車になりつつある財務状況からしてももうこれ以上アンタの私欲のために会社の金は出せませんと役員たちに止められております。

うるせーそんなの俺が決めることだ! と鼻息荒くワンマンっぷりを発揮しつつ、家に帰るとまさに明日が娘の誕生日というのをすっかり忘れていた彼は、翌日(つまり誕生日当日に)会社の会議で「どんなプレゼントが良いか」を部下たちに案出しさせる始末。マジクソ社長ですね。

娘ちゃんは前々から猫が飼いたいと言っているんですが「家が汚くなるだけ」と拒否していたトムも…めんどくさくなったのか結局猫を買うことに決め、ナビに従ってなぜかうらぶれた怪しいペットショップへたどり着いたのでした。

そこで1匹の成猫を引き取った後に会社へ戻らざるを得なくなった彼は、そのまま猫を連れて会社の屋上に出るとトラブルによって大怪我を負います。

病院に運ばれるトムは意識不明の重体。それを眺める猫が言うわけです。「俺、大丈夫か…?」

そう、まさかの入れ替わりによって昏睡状態のトムと、トムが入った猫が爆誕。つまりよくある中身入れ替わりです。怪しいペットショップ主人のパーキンス(クリストファー・ウォーケン)に「本体トムが死亡すると一生猫のままやで」と教えられた猫トムは、なんとか家族に気付いてもらおうとサインを送り続けるも当然のごとく気付いてもらえず、やむなく猫として家族の期待に応えようと奔走する…というお話です。

設定がすべてでそれ以上の深みはゼロ

昔からこの手の入れ替わり系話は珍しくないと思いますが、今回もその「具体的にどの作品とか出てこないけどなんか記憶にある感じ」の物語から特に逸脱することなく至ってフツーのコメディとして展開し、最終的には「メデタシメデタシ」ってなお話で意外性も無くすぐ忘れそう、と。

そもそも前段として入れ替わる男が傲慢、っていうのがもうベタ中のベタな設定だと思いますが、それがそのまま素直に「やっぱり俺、ダメだったな…」と反省して家族のために生きるようになる…というのもなかなか手垢がついた展開なので、それなりに緊張感があるべきシーンでも特に「まあそうだよね」と思える進行を見せてくれる素直さが正直退屈ではありました。

当たり前ですがコメディなので猫と入れ替わる理由もちゃんと語られるわけではないし、「すべてを知っている」っぽいパーキンスがその種明かしをするようなこともなく、有り体に言えば「嫌な男を猫にさせて家族を顧みさせる物語」という一文から少しもはみ出していない、設定以上の何かが出てこない映画だと思います。

猫の良さも活かしきれていないような

監督は「メン・イン・ブラック」のバリー・ソネンフェルド、なのでそのまま「メン・イン・キャット」なんですが原題は違うっていうね。原題は英語のことわざが元になっていて、「猫には9つの命がある」という意味だそうです。こっちの方が物語的には一応意味を感じる気はする。

ただそのタイトルから想像できる深みも特に無く、むしろ取ってつけたような話でしか無いのがまた残念。

まあ散々文句を言いつつもそれなりに楽しめたんですけどね。なんと言っても気楽にボケーッと何も考えずに観られる上に猫癒やし感もそれなりにあるので、猫が好きであれば観ても良いんじゃないのぐらいの感覚。

ただ猫推しではあるものの感動を呼ぶわけでもないし、設定上利用しただけで猫そのものの良さも特に感じられなかったのも残念でした。これが犬であればなんとなく泣ける話になりそうな気がするだけに…猫推しの難しさでしょうかね。

もうちょっと深みが欲しかったよなぁ…。

このシーンがイイ!

どうでもいいシーンなんですが、ウォーケンのダンスシーン一択。「ウォーケンのダンスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と大喜びですよ。こっちは。というかウォーケンが出てること自体知らなかったので嬉しい誤算でした。

ココが○

短くて気楽に観られるコメディという点。特に毒もないし、家族で観るには無難なチョイスでしょう。

ココが×

本当に設定以上のものがない話でしたね…。もうちょっとこの映画ならではの何かが欲しかったな…。

MVA

さすがにケヴィン・スペイシーはド安定、こういう嫌なヤツ役は手慣れたもんですよ。なのでもっと善人を演じて欲しい。もう難しそうだけど。

ということで今回はこの人に。

クリストファー・ウォーケン(フェリックス・パーキンス役)

怪しいペットショップの主人。

この人ももっと掘り下げたら面白い…というかむしろこの人を主人公にオムニバスっぽく猫話を組み立てた方が絶対面白くなっただろと思うんですが、それぐらいバックストーリーが透けて見えるキャラクターで(この映画の中では)良かったなと思います。なんと言ってもウォーケンだしね。踊るし。

それと娘ちゃん役のマリーナ・ワイスマンが超かわいかったことも記しておきたいと思います。

ただあんな親父にあんななつく娘(しかも性格が良い)がいるはずがないと思うんですけど。まあリアリティを云々言う映画ではないんですけどね…。

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