映画レビュー0119 『北北西に進路を取れ』

お恥ずかしながら、サスペンス好きを自称しておきながら初ヒッチコックということで…。

「ヒッチコックの集大成」とも言われる、午前十時の映画祭上映作品でもあるこちらの作品をチョイス。

北北西に進路を取れ

North by Northwest
監督
脚本
出演
ジェームズ・メイソン
音楽
公開
1959年8月6日 アメリカ
上映時間
136分
製作国
アメリカ

北北西に進路を取れ

ひょんなことから「ジョージ・キャプラン」という人物に間違われたロジャー・ソーンヒルは、謎の男たちに連れ去られ、命を狙われる…。

古さに負けてしまいました。

4.0

僕のような(大きな)小僧がヒッチコック作品を批評しようなんぞ、その時点で恐れ多くもおこがましいと本当に思いますが、個人の趣味ブログだしいいじゃねーかよとくだけた感じでスタート。

今回ブルーレイでの観賞となったわけですが、逆にブルーレイじゃない方が良かったんじゃないか…と思いました。と、言うのも、中心に写る役者さんなんかは綺麗になっているんですが、背景の、特に合成部分はあまり綺麗になっていないので、とにかく合成感丸出しというか、違和感が結構あって…。背景は元々ボケているものだけに、リマスタリングも難しかったり限界があったり、という技術的な問題もあるんだとは思いますが、ここまで合成感が出てしまうと、古い映画とわかりつつも少し集中しづらくなってしまいました。どうも気になっちゃうんですよね。「あ、ここ合成か」とか「あれ? ここも合成? なんでわざわざ別撮りに?」とか、本筋とは違う部分に目が行っちゃって、話に集中できない面があり…。

さらにラスト前のラシュモア山のシーンも、もっと引きの下から撮ったシーンがあれば怖さもより出たと思うんですが、きっとこれは予算の関係なんでしょう、(多分)セットでの撮影のため、どうもこぢんまりと見えてハラハラ感も少なく…。と、ここはまず見た目の問題。

で、肝心のストーリーは、というところですが、間違われ方も無理は無いし、とっかかりは良かったものの、イマイチ悪役側に迫力に欠ける部分があって、本当に殺しに来るならもっといろいろやれよ、と思っちゃったんですよね。

主人公は主人公であまり必死に逃げてる危機感も無いし、機転を利かせてすごいぜ、という感じもあまり無いし…。

そこにロマンスが差し込まれて、その女性がキーにもなってくるわけですが、それもやっぱり(今となっては)ありきたりな存在なのでイマイチのめり込めず…。

古い作品をレビューするときには再三書いてますが、今は珍しくなくても当時は珍しかったというような背景は当然あるだろうし、今の価値観で判断するのはフェアじゃないと思うんですが、今回ばかりはその映像の違和感とストーリーの既視感という部分で、どうしても評価しにくいものがありました。僕には、そういう面を超えてくる、この映画ならではの光るものが感じられなかったんですよね…。これはサスペンスというジャンル自体が持つ難しさかもしれません。

ただ、僕にとっては、同じサスペンス、同じ古い映画、さらに同じケーリー・グラント出演という意味では、「ヒッチコック作品を目指したヘプバーン映画」と言われる「シャレード」の方が全然面白かったです。

ラストの暗喩も、ヒッチコックの意図を聞くと「おおー、なるほど」と思いましたが、そこで映画の感想が変わるほどでもなく…。もっと言えば、ラストの展開もつなげ方としてはわかりますが、ちょっと今観ると唐突すぎるというか、あっけなさ過ぎる感じがして。

ということで、僕にはまだヒッチコックは早いのかもしれません。

ついでに、ケーリー・グラントはただのおじさんにしか見えません。母親も出てきますが、母親の方が若く見えたのは気のせいでしょうか。

このシーンがイイ!

どうでもいいシーンかもしれませんが、一つだけ印象的だったのが、国連ビルの屋上(?)から俯瞰で逃げるロジャーを捉えたシーン。

引きの少ない映画だったので、なんだか妙に印象に残りました。

ココが○

劇中でも早々に明かされますが、間違われた「キャプラン」という男は存在しない、という設定は面白いと思います。

あと、この映画のタイトル、好きなんですよ。

邦題もそうですが、原題なんてかっこいいですよね。のーすばいのーすうえすと、ですよ。なんか意味もなく言いたくなる感じ。ただ本編にあまり絡んでくるタイトルでもないんですが…。

ココが×

まあ、大体は上に書いたので…。

MVA

ケーリー・グラントの比重が大きい映画ですが、なんせただのおじさんにしか見えないので、今回はそんなに演技が良かったわけでもないんですが、この人に。

マーティン・ランドー(レナード役)

さすがに若い。

お爺さんのイメージしか無いだけに、若くてかっこいい彼は初めてで、それだけで「おおっ」と思いましたね。ええ、それだけです。

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