映画レビュー0075 『オーシャンズ13』
というわけで3作目。
バーニー・マック(黒人ディーラー・フランク役)が亡くなってしまったので、事実上、これが最終作と言っていいでしょう。
公開当時、かなり楽しみにしていて、生まれて初めて先行上映にて鑑賞。今回で多分4度目の鑑賞です。
オーシャンズ13

終わりよければすべてよし。まさに大団円!
これまたいろいろ言われる作品です。
満点はやりすぎかなーと思いつつも、もうノリでいいじゃん! と評価。そういうノリを持たせるものがこの映画にはあるよ、ってことで。ちょー好きなんです。これ。
舞台は再びラスベガス。
全体の雰囲気は今まで通り、軽快に、オサレに、テンポ良く、笑いをちりばめて展開する作品ですが、今回のテーマは「復讐劇」。ちょっと「復讐劇」と言うには明るすぎる舞台とメンバーですが、その復讐という動機付けが話の根底にあるおかげで、他の2作と比べてだいぶ芯が通った、ブレの無い印象。
これは犯罪映画ではありますが、内容は完全に人間ドラマだと思いますよ!
命の危険を承知していながらも、「絶対に一泡吹かせてやる」と頑張るメンバー達。アツイ。
私財もすべて投じて、とにかくルーベンのために…と心を一つにチームプレー。アツイ。
途中、ルーベンの意識が戻り、やがて表舞台に復帰するわけですが、そこでの無線のやりとりがまたアツイ。まさに男の友情ってやつですよ。
今回はテスもイザベルも登場せず、とにかく男・男・男。ボインおばさんも登場しますが、基本的には男だらけ。その心意気と雰囲気がとにかくいい。
復讐とは言え、またも不幸の類は一切なし。唯一バンクだけ徹底的にやりこめられますが、これもきちんと事前に「今なら許すぞ」と予告してるし、まあやったことがやったことだけに自業自得。その辺の悪役の描き方もお上手です。
やりこめたいと観客に思わせて、きっちりやりこめる。やられた方はかわいそうだけど、仕方ないと思わせる。話の筋がいかにも真っ当で、気持ちが良い。
何よりやっぱり、話の収束のさせ方がいいですよね。
ベネディクトにはちょっとひねったお返しで、「本当のホテル審査員」には粋な計らい。これも前フリがちゃんとあって、最後に生きてる。ニヤリとしつつ現場を離れるラスティーがまた最高。こんな幸せな気分になれる映画ってそうそうないですよ。うまくまとめたなぁと感心しきり。
このラストは、自己歴代でもかなり上位に入るぐらい好きな終わらせ方ですね。ニヤリとしつつ、スカッと終わる。
「心憎い」とはこういうこと言うんだよ! バカ!(また急ギレ)
ココが○
例えば会議中に発言するライナスを眺めながらニヤニヤするラスティーだとか、細かいところで細かい表情の演技が見て取れるのもこの映画のポイントではないかと。本当にみんなすごく楽しそうで、本当の仲間のようで。ここまで「混ざりたい」と思わせる雰囲気が作れるのはスゴイ。
あとはコメディセンスというか、やっぱりところどころで、細かくいちいち笑わせてくれる。この飽きさせないサービス精神というのはすばらしいですね。メキシコの工場のくだりなんていらない気もするんですが、「サパタ」の話と言い、すごくいいスパイスになってます。あとライナスの鼻とかね。
これだけ笑ってスカッとできる映画はそうそうないと思うんだよな~。あとオプラの番組に二人で涙するシーンとかも最高ですね。
ココが×
特になし!
MVA
結構批評では「アル・パチーノイマイチだった」みたいなのを見るんですが、僕は良かったと思いますね。あの人が「らしい」形で出て来ちゃうと存在感が出過ぎるので、濃すぎることなく、うまくやられ役を演じてると思います。一歩引いて主役をたてる、そんな演技もできるんだなー、さすがだなーと思わされました。
が、一人選ぶならこの人で。
ジョージ・クルーニー(ダニエル・オーシャン役)
実は3作中で一番登場シーンが少なかったような気もしますが、これはもう、ラスト近くのバンクとの直接対決シーンがすべてですよ。
余裕のある笑みで、「だから言っただろ」感たっぷりの会話。俺の方が一枚上手なんだぞ、もう遅いけどな! っていう感じがもう。「ほら見ろほら見ろばーか!」と観客にスネ夫感を植え付けるすばらしい演技。大人の男感丸出しで、かっこいいですねぇ。
最後に、ローマン・ネーゲル役のエディー・イザード、彼も(役柄的にも登場場面的にも)よかったよ、と書き添えておきましょう。


