映画レビュー0105 『プラン9・フロム・アウタースペース』

私事ですが、有給消化期間に入ったため、今の内にややマニアックな映画や友達に勧められた映画、あえて観てなかった映画なんかをちょろっと観ていこうと思ってます。

今回は「エド・ウッド」の前フリとして、一部に“史上最低の映画”として名高いこちらの作品を鑑賞。

はっきり言って前フリなので、きちんとレビューするようなものでもないんですが、一応このブログ自体が自分の映画鑑賞備忘録になっているため、テキトーに解説することにしましたよっと。

プラン9・フロム・アウタースペース

Plan 9 from Outer Space
監督
脚本
エド・ウッド
出演
グレゴリー・ウォルコット
モナ・マッキノン
デューク・ムーア
トム・キーン
トー・ジョンソン
音楽
ゴードン・ザーラー
公開
1959年7月22日 アメリカ
上映時間
79分
製作国
アメリカ
視聴環境
TSUTAYA DISCASレンタル(DVD・TV)

プラン9・フロム・アウタースペース

ある日、パイロットが飛行中に空飛ぶ円盤を目撃する。同じ頃、とある女性の葬儀が執り行われるのだが、その女性がゾンビとして甦り…。

なるほど確かにすごかった。

1.0

はっきり言って点数付けるものでも語るものでもないんですが、まあ一応それなりに感想を、ということで。

そもそも僕が「エド・ウッド」を観ようと思ったきっかけであり、この映画を知ることになったのが、非常に文才豊かなマジソンズ(というグループ?)の方々が作っている、「最低映画館」というホームページでした。

「最低映画館」プラン9・フロム・アウタースペース

※勝手にリンク貼っておきます

もうこの映画はここに書いてある内容がすべてと言っていいですが、かぶりつつやや付け足しもしつついくつか箇条書き。

  • セットがチャチすぎ

いまでこそ低予算映画は低予算映画なりの工夫があって、そこがまた楽しみでもありますが、この映画は…まーとにかく低予算丸出しすぎ。潔いぐらい。何も無い背景にシワが入ってたりして、なんか布状丸出し。空飛ぶ円盤も恐ろしく安っぽい。垂らしてる糸見えてるし。

  • 話が意味不明

しっかり集中して観てたわけでもないんですが、もう物語自体がよくわからない。ラスト近くで宇宙人が演説するシーンがあるんですが、これも何を言いたいのかサッパリ。多分、「人間は危険な存在」というのを表現することでちょっといい話にしようとしてるんでしょうが、そのせいで余計に謎な展開に。

さらにあからさまな円盤を観ておきながら「葉巻型だった」とか言っちゃったりとか、もうムチャクチャ。

  • ベラ・ルゴシ関係

お爺さん役として登場したベラ・ルゴシですが、撮影途中にお亡くなりになったそうで、途中から別の人がその役を演じてます。これが、例え後ろ姿だろうと常に顔が見えないようにマントで顔を隠してます。もうコメディとしか思えない。おまけに若い。髪型と衣装でかろうじて「あの役か?」とわかりますが、多分事前知識なく普通に観てたら同じ役だと気付かなかった恐れがあります。これはなかなかスゴイ。

さらに、生前に撮影した映像を使い回して何度か使ってきます。これがまたスゴイ。顔隠した代役→本人→代役→本人(使い回し)みたいな流れ。もはや違和感というより笑わせに来てるとしか思えませんが、これでも監督は大まじめに作っていたらしいのでそれがまたスゴイ。

  • 昼夜関係なし

夜のお墓でゾンビに襲われ、逃げてたら昼の街道に出る。追いかけてくるゾンビは夜のまま。前半はこんなシーンばっかり。すげぇ。

…っともう書こうと思ったらいくらでも書けるのでこの辺にしときます。

とにかくすごい。いかにもなB級…いやもうG級ぐらいでしょうか。グラビアアイドルもビックリ。一応ホラーなんでしょうが、怖さゼロ。怖さフリー。

一応、今まで通りの判断基準で1.0としましたが、「そのつもり」で観るならもっと評価を上げてもいいかもしれません。

「最低映画館」で書かれていたように、誰かと一緒に笑いながら観るネタとしては、(初見なら)悪くないんじゃないかなと思います。

しかし、もはや今後こういう映画を作る監督は出てこないでしょうね。日本なんかでもそうでしょうが、まだいろいろ大らかで混沌としていた時代だからこそ、こういう人が「映画監督です」と表舞台に立てる環境があったんだなぁ、と。

才能の有無を語るつもりはありませんが、こういうある意味で無謀な人が出てくる土壌が無くなっていくというのは非常に悲しい気がします。

よくハリウッド映画は、事前調査で肯定意見の多いエンディングを採用する、みたいな話がまことしやかに囁かれてたりしますが、そういった「ほとんどがマジョリティ向けの作品作り」という世界になってしまうと、最終的にはみんな同じような話、同じ味の映画しか出てこなくなって、こういった偶発的な映画の登場が減り、映画という文化自体が硬直化していくんじゃないか…みたいな不安を、この映画をウトウト観ながら思いました。

結局寝たんですが。

ただ、仮に今エド・ウッドが生きていたとして、彼が反論するであろう言葉には素直に謝らざるを得ないのも事実です。

「こんな絵を描いてるやつに言われたくねぇよwwwww」

ごめんなさい。

このシーンがイイ!

イイも何も無いんですが、ラストで「火事だ!」と言いながら即鎮火してるのに次の場面では燃えさかった円盤が出てきたのには笑いましたね。いや、笑ったシーンたくさんあったんですが。

ココが○

ん~、なんと言えばいいか…。

「面白さ」を期待して観るならそれなりの価値はあるでしょうが、そもそもその面白さが嘲笑に近いものなので、個人的にはあまりこういった取り上げ方は好きではないです。

そもそもB級好きの方にはもはやド定番でしょうし、僕のようにあまりB級を観ない人がわざわざ観てもどうということもないので、よほどヒマな人以外にはオススメしません。

ココが×

挙げ始めればキリがありませんが、そもそも「ココが×」を観るための映画みたいなものなので、特に触れずにおきましょう。

MVA

困りましたね。特に誰、ってないんですよね。ま、一応ルールなので…。

トー・ジョンソン(ダニエル・クレイ警視役)

ゾンビになっちゃう刑事さん。

途中、奥さんをかかえて突っ立ってるシーンがあるんですが、ちょっと腕が痛いのか段々腕が下がってきます。そこがグッと来た

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