映画レビュー1596 『プリティ・リーサル』
今回は珍しくアマプラです。
毎週オンラインで遊ぶ友達のママンが「面白かったよ」と言っていたとのことで、人のおすすめは気安く観るようにしているので早速観てみました。
プリティ・リーサル

設定は悪くないもののもうちょっと活かしてほしい。
- 舞台の遠征中トラブルによって目的地に行けなくなり、仕方なく足待ちで寄ったホテルがヤバかった
- 引率先生が殺され監禁された5人のバレリーナが自力での脱出を目指しヤバいやつらと戦う
- 「バレリーナって戦わせたら画になりそうじゃない?」の一言だけで作り上げたようなザ・B級映画
- 設定は斬新、つかみもよかったものの結果的につかみが一番面白かった漫才的な映画
あらすじ
うーん、悪くはないんですが…素材の割に面白くしきれないもったいなさが強い印象でした。
団体名は不明(か忘れた)ですがアメリカの仲悪バレリーナチームが主人公です。プロではなさそうですが「この大会で評価されれば…!」的な名門バレエ大会に出場するぞ、ということで開催されるハンガリーのブダペストに遠征しに行くところからスタート。
しかし移動中バスがトラブルで動かなくなってしまい、やむなく方策を考えつつ歩いて向かっていたものの今度は雨で体が冷える、仕方がないから一旦どこかで休憩して車か何かを呼んで向かおうちょうどホテルもあるみたいだし、ってことでかなり歴史がありそうなホテルへお立ち寄り。
この手の話だと中には誰も人がおらずに気味の悪い従業員が出てきて…! 的な展開を予想しましたが中は意外と繁盛していてお客さんもいっぱい。なんだ全然大丈夫そうじゃない…と思ったらその客たちがヤバかったよ、と。
客の中にはホテルのオーナーであるデボラ(ユマ・サーマン)から借金の徴収をしているマフィアの息子(名前忘れた)が滞在していて、この息子がバレリーナチームの引率先生(リディア・レオナルド)にちょっかい出そうとしたら毅然と断られたため激怒、あっさり銃殺してしまいます。
ヤバすぎ…! と涙目でホテルをあとにしようとする5人ですが、当然彼らはそのまま逃がしてはくれず、とりあえず一旦落ち着こうかと地下に軟禁させられますがこのままでは私たちも危ないわ…! ということで反転攻勢に出るぞというお話です。
腰が定まっていない
バレリーナは誰もが戦士の魂を持っているらしい…!(ほんとかよ)
ご存知の通り、バレリーナは体幹も強い上に柔らかく動きも機敏なので「戦わせたら強いんじゃない?」と誰かが会議で言ったんでしょう、その発想をそのままアクションスリラーに組み込んだ映画という感じ。「なるほど確かにキックが綺麗だわ!」じゃないのよ。
序盤はちょっとホラーみもあるんですがあまりそっちには行かず、またバトルシーンはバレリーナらしい動きを活かしてなかなか笑わせてくれるんですが実際は笑い方面にも行かず、割とマジに「サバイバルするバレリーナたち」を描いた映画になっています。
またホテルオーナーのユマ・サーマンが元バレリーナという主人公たちと親和性なのか因縁なのかを感じさせる設定なんですがそれもあまり活かされておりません。
どうせなら「強すぎでしょwww」と笑っちゃうぐらい戦ってほしいんですがアクションシーンもそこまで多くなく、また終盤はメインが切り替わるので何の話だったの感も出てくるし、ストーリーそのものに腰が定まっていない印象がありました。もっと体幹鍛えて! ストーリー!
ザ・B級映画なのでその辺気にしてんじゃねーよという話かもしれませんが、とは言えその地位に安住されても困っちゃうわけで、B級だからこそ「すごい、ちゃんとしてる」と思えるような作りが欲しかったな〜と思うんですが本当に「バレリーナ 戦わせたら 面白そう(五七五)」以上の芯を持たず、映画が進むにつれて新鮮さが失われていったのが非常に残念。
そもそも彼女たちが囚われた原因であるマフィアの息子も彼女たちと直接対峙する形ではないので悪役として中途半端だし、では代わりにオーナーかと思いきや彼女もわかりやすい悪役ではなく、どう転がってもスッキリしないキャラ配置なのがモヤモヤします。
またミリセント・シモンズ演じる(大きくなったね)5人のうちの1人がちょっといい感じになるイケメンが後々味方に…! みたいなこともなくあの話いるのか状態だし、やっぱり「腰が定まっていない」というのが一番しっくり来ますね。もっと体幹鍛えて!
どうせなら
- 全員ぶっ殺してやる、で覚醒する5人
- お前だけは許さん、でマフィアの息子をよってたかってボコボコのボコ
- ユマ・サーマンが実は主人公のお母さんだった的な話で展開
- バレエ・ガラの方にマフィアが来て会場で戦闘
ぐらいやってくれた方がすげ〜なってなったと思うんですけどね…終盤は結構どうでもいい話に収束していくのでなんなんだよって感じで。
雰囲気は良いし、アクション自体も他にない新鮮さがあっただけにもうちょっとストーリーそのものに観客の感情を乗せられるような要素が欲しかったですね。
監督と脚本家がもうちょっと
バレエシューズにカッター仕込んで首切った辺りまでは盛り上がったんですけどね…ああいうのをもっと観たかった。
結局その辺で「こういう映画ですよ」とご紹介してくれて「面白いかも」と思ったところでそっちに行かず、消化不良な気分がそのまま最後まで行く映画という感じでした。
絶対料理次第でもっと美味しく出来たはずです。
厳しいようですが監督と脚本家がもう一つだったのかな、と…。キャストの皆さんは良かったと思います。
このシーンがイイ!
蹴りで切りつけるところかな〜。バカバカしくて良かったんだけどああいう感じがもっと観たかったという先ほどの繰り返しです。
ココが○
バレリーナバトルの新鮮さ、見栄えがするところ。
それと「若い女子5人が野郎だらけのホテルに監禁」という字面から性的な何かが起こりそうに思えますがそっち方面は無かったのでそこは良かったです。
あと味付けによってはグロ方面にも行きそうな話ですがそれも無かったのでその点も良かった。そっちに行ったほうが面白がる人は多そうですが。
ココが×
結局話の展開なんですが、一番はやっぱりスッキリしないところだと思います。決着が雑。
MVA
まあ順当に…。
マディ・ジーグラー(ボーンズ役)
主人公のバレエ女子。
ご本人もダンサーだそうで、なるほど確かに動きが良かった。彼女が一番しっかりバレエっぽかったのはやっぱりそういう背景があってこそなんでしょうか。
主人公らしく意志の強さも感じる辺り、良かったです。


