映画レビュー1213 『ラーンジャナー』

ということで「いつものパターンに飽き飽きしたら」JAIHOです。ハイ。

以前「トリッキー・ワールド」が良かったダヌーシュと、この前観た「ニールジャー」がこれまた良かったソーナム・カプール、この二人の共演じゃー観るか! と観ることにしました。

恋愛映画じゃーイマイチ興味も無いんだけど…と思いきや…?

ラーンジャナー

Raanjhanaa
監督

アーナンド・L・ラーイ

脚本

ヒマンシュ・シャルマ

出演

ダヌーシュ
ソーナム・カプール
アバイ・デーオール
ムハマンド・ズィーシャーン・アユーブ
スワラー・バースカル

音楽
公開

2013年6月21日 インド

上映時間

138分

製作国

インド

視聴環境

JAIHO(Fire TV Stick・TV)

ラーンジャナー

インド映画おなじみの「後半別映画」で衝撃。

8.5
ずっと好きだった女性が時を経て地元に帰ってくるも彼氏ができていた…!
  • 一途に愛していた女性にアプローチを続ける男と断り続ける女
  • 前半は普通の恋愛映画、後半一気にジャンル変更
  • やや宗教や政治色が出てくる後半は好き嫌い分かれそう
  • インド映画ならではのダイナミズムがすごい

あらすじ

久々にインド映画に殴られたような気分になりました。やっぱりすごい…。

幼少期に一目惚れしたゾーヤー(ソーナム・カプール)をずっと好きなクンダン(ダヌーシュ)は、その後ずっと求愛を続け徐々に距離を詰めつつあったものの、彼の身分やお互いの家の信仰の違いからゾーヤーパパに激怒されてしまい、二人を引き離すべくあえなくゾーヤーは家族の元を離れ、遠くの学校へ一人送り出されてしまいます。

8年後、地元に帰ってきたゾーヤーにクンダンは「俺やで!」とばかりにアピールするも彼女は覚えておらず、あの手この手で思い出させようと付きまとった結果思い出してもらえたものの、しかし彼女には彼氏ができていたのでした…!

果たしてクンダンの恋は実るのか!?

さすがインド的ダイナミズム

「ストーカーまがいに求愛し続ける男 vs 彼を翻弄する女」と言う構図…ではあるんですが、後半はまったく違うお話になってくるのでこの辺は当てになりません。もう設定でしか無い、ぐらいのレベルで変わってきます。

もう本当に序盤は「あ〜これは別に観なくてよかったやつかな〜」と思っちゃうぐらいにフツーの恋愛映画っぽい感じで、例によって歌とダンスもありつつの純愛よりラブコメか? と思って観ていたんですが、ゾーヤーが地元に戻ってきて「彼氏がいる」と伝えて以降の変わりっぷりたるや…!

クンダンが変わったんじゃないですよ。映画の毛色が変わりました。軽い映画が急に重く、徐々にサスペンスフルになっていくダイナミックな変わりっぷりはさすがインド映画だなと久しぶりに衝撃を受けました。

サスペンスフルとは言っても別にどっちかがどっちかを殺してやるとかそういう方面ではなく、お互いやっぱり気にしつつの関係性が維持されながらの物語なんですが、まーしかし「そっちに行くのか…!」と結構な驚きでさすがインドとしか言えません。まさにアメリカ映画に飽き飽きしていた自分にぴったりの展開でした。

ただ後半は非常に政治色の強いお話(観客に価値観を求めるものではなく純粋に政治活動のお話)なので、ここについては結構好き嫌いが分かれそう。

主人公二人を通して非常にリベラルな活動を観ていくことになるんですが、それだけでもう日本では考えられないぐらいに政治色が強い。そこを描ける強さもまたすごいな、羨ましいなと思いましたが。

そういった活動を通しつつ、でも根底にあるのはやっぱり二人の愛のお話であり、平凡だった二人の恋愛が周りを巻き込みつつより社会的に大きなものになっていくダイナミズムはなかなか他に見られる内容ではないと思います。本当にすごいなインドと。

それ故に“そのつもり”で観ていない人の中には結構戸惑ってしまう人もいそうな気もするし、陽気な二人の恋愛感漂う写真を観て「わー観てみよう」と思った人は愕然とするかもしれません。「えっ…そんな話なの…」と。

そこが僕にはたまりませんでしたが、なかなかハードなお話でもあるので、「気楽に観る」ような映画ではないことだけは書いておきたいと思います。

インド慣れしていない民にもオススメ

元々ダヌーシュはタミル語映画のスターだったようですが、この映画によって“ボリウッドデビュー”を果たしたんだとか。ボリウッド=ヒンディー語になるのかな? この辺詳しくはわかりません。

まあダヌーシュにしてもソーナム・カプールにしても、序盤のお気楽な演技から終盤のシリアスな演技までどちらもしっかり見せてくれて非常に良かったですね。さすがどっちもスターだなと適当なことを言いたくなります。

インド映画にしては比較的観やすい長さの2時間20分弱なのであまり間延びした感もなく、むしろついていけないぐらいにサクサク展開していくスピード感もあってインド慣れしていない民にもオススメ。ただし好き嫌いは分かれるかも、と。

僕としては久しぶりに「インド…インドー!!」と思わされた映画でした。(伝わらない感想)

このシーンがイイ!

これはもう終盤の親友のセリフですよね。めちゃくちゃグッと来たいいセリフ…。

ココが○

相変わらずダイナミックにジャンルが変わる力強さと潔さ。これができるのはインド映画だからなんでしょう、きっと。

ココが×

ゾーヤーの性格がなかなかなのでそこが引っかかっちゃう人はいそう。

とは言えクンダンもストーカー気質なので主演二人とも普通じゃないのが…僕はそこが面白いと思いましたが人によってはどうかな、というところ。

MVA

んー、やっぱり主演どっちにするか、というところでしょうが…こちらの方に。

ソーナム・カプール(ゾーヤー・ハイデル役)

ヒロイン。

相変わらずゲキカワなソーナムさんですが、役柄上ちょっと(ニールジャーとも違う)“強い女”感というか、今まで観てきた役ともまたガラッと変わった芸達者ぶりを感じました。なんならふてぶてしいぐらい。

ダヌーシュもよかったし、やっぱり主演二人がいいと引き締まるよねという当たり前の感想です。

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