映画レビュー1394 『(r)adius ラディウス』

JAIHOが配信終了したと思ったら翌日からまた配信開始、みたいなふざけたムーブを始めたのでいよいよ一旦解約かなと思っておりまして、となると観ていないタイ映画でも…と思うんですがまたラブコメ観るのもなーと思って選びましたアマプラです。

以前ウォチパの候補に挙げられていたのでじゃあ観てみようかなということで。

余談ですがなぜか最速の一般公開がベトナムでした。

(r)adius ラディウス

Radius
監督

キャロライン・ラブレシュ
スティーヴ・レナード

脚本

キャロライン・ラブレシュ
スティーヴ・レナード

出演

ディエゴ・クラテンホフ
シャーロット・サリヴァン
ブレット・ドナヒュー

音楽
公開

2017年10月20日 ベトナム

上映時間

93分

製作国

カナダ

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ(Fire TV Stick・TV)

(r)adius ラディウス

ラーメンにトンカツぶち込んでノーハーモニー。

6.0
半径15m以内に入ると即死させてしまう男、唯一死なない女性と知り合って…
  • 事故後に妙な能力を獲得した男性が唯一影響を受けない女性と逃避行
  • 設定の面白さは素晴らしいものの、物語はまったく別方向へ向かう
  • オチ自体もそんなに悪くはないが設定との関係なさでチグハグな印象
  • 結局設定の面白さのみの残念SFサスペンス

あらすじ

設定はめちゃくちゃ面白かったんですけどね…例の「風呂敷広げて畳まない」パターンでガッカリ感も相当でした。

交通事故後に意識を取り戻したリアム(ディエゴ・クラテンホフ)は記憶喪失で自分の名前すら思い出せない状態ですが、ひとまず助けを求めて走行中の車を止めようと呼びかけると車は事故って停止、なんだよと車を覗くと運転手は死亡していたとさ…!

なんだ? 何が起きたんだ? ととりあえず近くのダイナー的なところに向かうリアムですが、そこも直前まで食事が行われていた様子がありつつ客も店員も全員死亡。怖すぎるぜ…!

なんらかの毒ガス的なものを心配した彼は持っていた免許に従って自宅と思しき家へ戻り、引きこもりますが外にいたおっさんも自分の方へやってくると突如倒れ死んでしまい、「俺の近くに来ると死ぬのか」と悟ります。

世の中では不審死事件としてすでにリアムとの関係も疑われつつある中、一人ガレージに引きこもるリアムのもとに同じく記憶喪失の一人の女性・ジェーン(シャーロット・サリヴァン)が、記憶喪失前にリアムと一緒にいたっぽいからと何らかの情報を得ようとやってきます。

近付いたら死ぬぞ! と近付けないようにしますがその甲斐虚しく近くまで寄ってきたジェーンですが彼女はなぜか死にません。

お互い何もわからないまま、この事態を打開すべくともに行動を始めますが…はたしてどうなるんでしょうね…!

ソウジャナイ

「近付くと生き物全部死ぬ男」と「男に近付いても死なない女」の逃避行。そして2人とも記憶喪失だよ、と…。

これだけ見ると非常に面白そうだし事実途中まではすごく面白かったんですけどね。後半はこの2人の関係性に焦点を当てていった結果、ソウジャナイ感が高まっていってガッカリ映画でしたよ、というお話です。

この2人の関係性やその描き方そのものについても別に悪くはなく、それはそれで一本映画作っても良かったんじゃないのと思うんですが、それを混ぜちゃったもんだからソウジャナイ感が高まってしまうというね。

美味しいものと美味しいものをただくっつけたら不味いものになりました的な非常に残念感が強い映画でした。ラーメンにトンカツ入れちゃった感じ。(美味しいかもしれないけど)

何より一番許せない…というか自分の嫌いなパターンだったのが「風呂敷広げて畳まない」例のやつですよ。「リアムはなぜこんな妙な能力(?)を獲得したのか」「なぜそういう能力が発動するのか」「なぜ彼女は一緒にいても何もないのか」といった一番気になるところはごっそり放置され、「まあそういう話なんデー」で進められてしまうわけです。それはダメでしょ。

この映画が気になって観た人は大体「なんでそういうことに…!」がモチベーションだと思うので、「まあそれはそれとして置いといて実はこいつはね」みたいな話されても興醒めですよ。なんでこうしちゃったのかなぁ。どっちも中途半端にしか作れないからくっつけた、みたいな物語で大変不満が残りました。

全体的に悪くはないんですけどね。特に序盤は悪くないどころか面白かったんですが。最後まで観ると「うーん…悪くはないんだけど…」と留保がつくのがせいぜいで、とても褒められた内容ではないと思います。

オチについてもそうせざるを得ないのは理解しつつも、結局その遠因となった要素(原因の発生元)も取って付けた感が否めず、オチに向けてどんどん雑になっていく感じでした。片付けが面倒になって全部適当に段ボールに放り込んで「片付いたよ!」みたいな強引さ。

もうちょっと煮詰めてください

もはやこれ以上語ることはありません。もう本当にその程度の話なんですよ。

設定が面白そうな映画なのは間違いないんですが、逆に言えば設定の良さに中身が負けちゃっていて、最初の思いつきで映画化しちゃったような感じ。もうちょっと煮詰めてほしい。

こちらからは以上でーす。

このシーンがイイ!

オープニングかなぁ。「なんで??」ってなる感じ、すごくいいスタートだったのに…。

ココが○

設定。なかなか思いつかないものだと思います。

ココが×

答えを用意していない不親切さと、設定関係ない後半の展開。ダメダメのダメ。

MVA

うーん…正直誰でもいいんですがこっちかな。

シャーロット・サリヴァン(ジェーン役)

リアムについてくる女性。なぜか彼女は死にません。

どっちでもいいときはレディファースト、それがなんプロです。

正直どこが良かったとかイマイチ覚えてもいないんですが、どちらかというと的な消去法で。

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