映画レビュー0303 『懺悔』

最近30ヒット超えの日がありまして、「おおっ」なんて驚いてたわけですが、そもそも一日30ヒット程度で多い、っていうブログもスゴイなと改めて思います。

ちなみに、絵と見比べられるようにと設置したアフィリエイトですが、当然ながら1本も売れたことはありません。やったね。

[2017年追記]

この映画はソビエト連邦の映画なんですが、さすがお国柄…なんでしょうか、今回移転にあたって結構公開日を調べたものの、日にちはおろか月すらわからず、やむなく公開日順ページでは便宜的に1月1日公開としています。

ちなみに日本では2008年に公開になっています。

この映画は今でも強烈に覚えてるんだよな〜。もう一度観たいかも…。ただ観るにはなかなかハードルが高い部分があるのがネックですね。当時はBSでやってくれたんですが、今はおそらくネットでレンタルでもしない限りはそうそうお目にかかれない映画のような気がします。(調べていないので割と適当な意見)

懺悔

Repentance
監督
テンギズ・アブラゼ
脚本
テンギズ・アブラゼ
ナナ・ジャネリゼ
レゾ・クヴェセラワ
出演
アフタンディル・マハラゼ
ゼイナブ・ボツヴァゼ
ケテヴァン・アブラゼ
エディシェル・ギオルゴビアニ
イア・ニニゼ
音楽
ナナ・ジャネリゼ
公開
1984年 ソビエト連邦
上映時間
153分
製作国
ソビエト連邦

懺悔

ある日、偉人として尊敬を集めていた市長が亡くなる。葬儀の後、3度立て続けに彼の遺体が掘り起こされ、息子の家に置かれる事件が発生。犯人として捕まった女性は、かつて市長に虐げられ、死んでいった両親の話を始める…。

意外と観やすい。

7.5

結構ハナから集中力を欠きがちな、この手の文学的な映画はもうそろそろいい加減最初から観るなよと自分に言いたいところですが、案の定かなりの眠気に襲われ、まー寝た寝た。うへへ。そんな映画のレビューをどうたらこうたら書くのもなんですが、一応。

偉人と言われた市長が亡くなり、彼の遺体が掘り起こされる事件がスタートとなるこの映画、作られたのは最後期のソビエト連邦(グルジア)。どうやら市長は“独裁者”スターリンをモデルとした映画のようです。通常であればこんな映画は闇に葬られておしまいですが、時はゴルバチョフ政権、グラスノスチ(情報公開)の名の元に日の目を見た映画です。

その“独裁者”市長に徐々に追い詰められていく一組の夫婦を通して、粛清・統制という当時のソ連を彷彿とさせる、鬱屈した市民の生活を描いていきます。

ただ、「文学的で眠くなる」この手の映画の中でも、この映画は結構ウマイというか、いわゆるよくある“自己満系芸術映画”的になっていない点が面白いな、と思いました。

ところどころで不思議な、シュールなシーンが挟まってくるものの、全体的には理解しやすいし、とても当時のソ連で作られたとは思えないような割と直球な内容だったことに驚き。

もっと時代背景と内容から考えれば、「ミツバチのささやき」的な別の形でのアプローチをしそうなものですが、そんな感じもなく、割と誰にでも観やすい作りなのは良かった。「独裁者」「抑圧」といったテーマに興奮しちゃうようなド変態さんには結構オススメできます。

とは言え寝ちゃった人間があーだこーだ言うのもどうかなと思いつつ。でもテーマとして「抑圧する者とされる者がいて、それが横行していた時代」をすべてにしているわけではなく、その次代(時代じゃないよ)の人たちがその過去に苦しめられ、攻守入れ替わっての「罪とは」「贖罪とは」何かを問う、という内容になっているのが、基本は直球でありながらも一捻り利いていて、とかく理解し難いものになりがちなこの手の映画にあって、比較的シンプルで好感の持てる内容になっていたように思います。

これはちょっともう一度、集中して観てもいいかも、と思わせてくれるポイントでした。まあ、観ないけどね。長いしね。

このシーンがイイ!

これはもう、タイトル通り「懺悔」のシーンでしょう。魚の皮を剥ぎ、貪る神父が…ドーン!!!

あの衝撃。目も覚めました。ジリジリとした怖さもあり、名シーンではないかと。

ココが○

やっぱり制作者側に言いたいことがあって、その内容が直球で理解しやすい、っていうのが「映画として」いいところですが、ただこの作品そのものの意味として、やっぱりこの時代にこういう映画を作って後世に残しました、っていうその歴史的な意義ですよね。それはすごいと思います。

面白さは負けるにしても、ただ消費されるだけの娯楽オンリーな映画とは、作品そのものの存在価値がまったく違うわけで、そこに「映画」そのものが持つ度量の深さとか、文化的な素晴らしさを感じずにはいられないわけです。

寝てたくせにいい事言うだろ。どうだ

ココが×

振り返ると実はそこまで「これがよくない」ってポイントも無かったり。いや、意外といい映画だったかも。実際。地味は地味ですが、観て損する系ではないですね。

MVA

この映画を観た人なら、もはやこの人以外、チョイスできないでしょう。

アフタンディル・マハラゼ(市長ヴァルラム/その息子アベルの二役)

もはや言わずもがなですが、最後まで一人二役に気付かなかった節穴君です。いや、でもそれぐらい、素晴らしい二役でした。

ギラギラと脂ぎって、強烈なオペラシーンを演じる独裁者と、彼の残した「負の遺産」に苦しめられ、自問自答し憔悴していく息子。スゲー役者さんだな、と。

特に市長としての彼は、なんというか…夢に出てきそうです。もちろん、悪い意味で。

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