映画レビュー1156 『ロード・トリップ』
これ一時期TSUTAYAに行っては毎回チェックしていたぐらいすごく観たかった映画なんですが、永遠に入荷されない…と思いきやネトフリに来たと言うことでこれ幸いと観ましたよ。
ロード・トリップ
ブレッキン・メイヤー
ショーン・ウィリアム・スコット
エイミー・スマート
パウロ・コスタンゾ
DJクオールズ
レイチェル・ブランチャード
アンソニー・ラップ
フレッド・ウォード
トム・グリーン
マイク・シンプソン
2000年5月19日 アメリカ
93分
アメリカ
Netflix(PS4・TV)
そろそろこの辺の映画からは卒業します。
- 偶然が重なって浮気したときの“ハメ撮り”テープが彼女の家に発送されてしまう
- 彼女命のジョシュはなんとか到着前にテープを取り戻そうと車で向かうことに
- 例によって道中いろいろありつつの青春コメディ
- 笑いとしては定番でギリギリセーフなライン
あらすじ
なぜこの映画がものすごく観たかったのかと言うと、当時「ハングオーバー!」の面白さに「同じ監督が作ったロードムービーなら面白くないわけがない」とめちゃくちゃハードルが上がってしまったわけですが、結局最近うんざりし気味な“よくあるコメディロードムービー”に毛が生えたような内容だったので、もう本当にいい加減(最近何度も言ってる気がするけど)この手の映画からは卒業するぞ、と固く誓った次第です。
幼馴染として育ち、そのまま恋人同士になったジョシュ(ブレッキン・メイヤー)とティファニー(レイチェル・ブランチャード)。今もラブラブ…ながら大学進学を機にニューヨークとテキサスの遠距離恋愛となってしまいます。
「毎日必ず連絡を取り合う」的なルールも設けましたが、ある日を境に数日間、何度連絡してもティファニーと連絡がつきません。
いよいよ悪い予感が頭をもたげたジョシュの元に、彼に好意を持っている同級生のベス(エイミー・スマート)がアタックを仕掛け、なんやかんやあって一夜をともに過ごすことに。
ベスのいたずらによってその様子が録画されていたことを友達連中に明かしたところ「見せろ見せろ」の大騒ぎとなり、強制的に再生したらなぜか「ティファニーに送って」と頼んだはずのジョシュのビデオレターの映像が流れましたとさ…!
そう、ティファニーに送ろうとしたジョシュ渾身の愛を叫ぶビデオレターはこの場に残ったまま、入れ違いで発送されたのはベスとの浮気現場を記録したテープだったわけです。これはヤバい。
と言うことで急いで取り戻すためにテキサスへ向かうわけですが、お金がないジョシュはやむなくオタク風の同級生カイル(のお父さん)の車を無理矢理借り、悪友2人+カイルの3人を引き連れてティファニーの寮までゴー。
かくして始まった“バカどものロード・トリップ”、目的は無事遂行できるのでしょうか。
もう本当にいい加減離れるべきジャンル
と言うことで「ハングオーバー!」シリーズのトッド・フィリップス監督の初期作。しかし今や「ジョーカーの」と言った方が良いのかもしれない。
先に結論から言えば、上に書いた通り「よくあるコメディロードムービー」の一つ…の割といい方ぐらいの印象で、「ハングオーバー」の方がよっぽどよく出来てました。だからヒットしたんだろうけど。
「ハングオーバー」よりも最近観た中で言えば「お!バカんす家族」辺りに近い感じ。例によってなんやかんやありつつ最終的にはいい感じにまとまる的な。まあそう言う映画多いけど。
どうしてもこの辺りのコメディは(ここ1〜2年観すぎたような気もしているだけに)大体流れが読めちゃうし、すごくありきたりに感じてしまうのが残念です。
同時にどうしてもここ最近の時代の流れ的に「この笑いはアリなのか」が気になる部分も散見され、全体的にギリギリセーフな気はしつつも、とは言えゲラゲラ笑えるほどのものもなく、やっぱり笑いの質的にもどこかで観たような感覚が強いのが悔やまれます。一言で言えば「量産型コメディ」って感じ。
さすがにもうこの手のコメディは本当にいい加減観るのをやめるべきだなとくどいようですが思いました。と言うか観る前から「これもう観なくていいタイプの映画では…」と思ってもいたんですが、なにせ最初に書いたようにずっと観たくて十年単位で探していた映画なので、やっぱり観られる環境が出てきた以上観ておきたかったんですよね。で、「やっぱりそうか」と確認したような。
おそらくもうアメリカのコメディの流れみたいなものが脳に染み付いちゃっているので、よほど違う角度から来るものだったりしないと響かないんだと思います。
逆に言えばこれが初めてぐらいの人であれば面白いんだろうとも思うし、その辺りは個々の事情で判断してくださいと言うところでしょうか。
最後もそのまますぎて
いつも以上に言うことがありません。あとはもう好きに観てねでおしまいです。
正直キャスティング的な旨味もそこまでないし、今になってあえて観るべき理由も見当たらないのが悲しいところ。
ただ散々言っといてなんですが、これもすべては僕自身の“飽き”の問題だったり自己ブーム的な部分による問題だったりすると思うので、普通に楽しめる人も多いと思います。実際僕としても箸にも棒にもかからなかったわけでもなく、面白い部分は面白かったし。
ただどうしても純粋に楽しむには時代もそうだし知識もそうだし、この映画にとっては必要のない部分で足を引っ張っちゃう面があり、そこでちょっと損しちゃったかな、と言う印象です。
最後の展開がもう少しひねってくれればなぁ…あれもまたそのまますぎて、結局オチで取り返せない以上「ああまたいつものパターンね…」となっちゃうのも仕方がないと思います。無念。
ただ本当にずっと観たかった一本(スマホの観たい映画リストのトップにあった)だったので、そこをクリアできただけでも良しとしましょう。どうでもいいお話でサーセン。
このシーンがイイ!
序盤、車がアレしちゃうところは笑いました。思い切りがよくて。そこから少し中だるみ感出ちゃった気もする。ピークが早かったかな…。
ココが○
動機が下ネタ要素ではあるものの、全体的には割と誰でも観やすい、下品になりすぎない話のような気はします。割と適当に言ってますが。
ココが×
個人的な話ですが、もう本当にこの手の話はお腹いっぱい。もっと変わった映画で新鮮な気分を味わうべきかなと…。
MVA
特に際立ってどうこうはなかったんですが、消去法的にこの方に。
DJクオールズ(カイル役)
車のために強制的に参加させられたオタクくん。
彼が一番変化があり、成長もあってそこが良かったかなと言う安易なチョイスです。彼の最終的な結論も良かったし。主人公よりよっぽど好感持てる。