映画レビュー0613 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

4週連続劇場鑑賞の最後を飾るのはコチラ。IMAX 3Dにて鑑賞。いい加減IMAX 2Dでもやって欲しいんですけど…。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

Rogue One: A Star Wars Story
監督
脚本
音楽
公開
2016年12月16日 アメリカ・日本他
上映時間
133分
製作国
アメリカ

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

星自体を破壊する、帝国軍究極の兵器「デス・スター」開発のキーマンである技術者、ゲイレン・アーソ。帝国軍から逃れて生活していたものの見つかってしまい、一人娘・ジンを残して彼は帝国軍に連れ去られてしまう。それから時を経て、囚われの身となっていたジンは反乱軍の襲撃により解放されるが、同時に帝国軍と反乱軍の戦いに巻き込まれていく。

個人的スター・ウォーズ最高傑作。

9.0

何度か書いていますが、僕は「映画好きとしてスター・ウォーズは一応観ておかないと」という程度でしかこのシリーズに思い入れが無いので、生粋のスター・ウォーズマニアの方々とは目線も捉え方も全然違うと思うし、あんまりアテにはならないと思うんですが、その分僕と同じようなポジショニングの方には同じように感じてもらえるんじゃないか、という気もします。

そんなポジションとしては、過去最も面白く、興奮したスター・ウォーズでした。

正直なところ、ルーカスフィルムからディズニーに権利が移行した途端に「これからまず6作は作るぜ」といういきなり商業主義的な道具に利用され始めたスター・ウォーズの片棒を担ぐのはごめんだぜ、という気持ちもあったんですが、とは言えそれなりに歳を取って以降(つまり新三部作・エピソード1以降)はすべて劇場で観てきているだけに、一応は観に行くか、とどちらかと言うとあまり乗り気ではない感じで観に行ったんですが、終わってみればブラボーブラボーで大満足。いろいろと光る部分があったと思います。

物語は、今作の主人公であるジンのお父さん、かの有名な「デス・スター」開発のキーマンであるゲイレン・アーソが帝国軍に捕らわれていく場面から始まります。数年が経ち、いい女いわゆるイイナオンになったジンですが、結局彼女も帝国軍に捕らわれていた…ところを反乱軍に開放され…というか反乱軍が彼女を利用するために開放させた、と言うのが正しいでしょう。

ジンはお父さんが捕まった後にソウ・ゲレラという男に育てられたんですが、そのソウさんが今ではなかなかハードなゲリラになってしまっており、彼の協力を仰ぎたい反乱軍が彼との仲介役として白羽の矢を立てたのがジンだった、と。さらにソウさんの元には、ジンのお父さんから情報を受け取った帝国軍パイロット・ボーディーが捕まっていたこともあってさあ大変な運命のいたずらだ、ここにアーソ一家(いっか)と反乱軍、帝国軍を巻き込んだ一大スペクタクルが展開するわけでございます。ベベン。

お話としてはシリーズ第一作に当たる「エピソード4」の直前を描いていて、「まあこの後なんやかんやあって4につながるんやろな」とハナホジしながら観ていたわけですが、本当の意味で「直前」だったとは…! と驚きの展開に目が離せません。

ぶっちゃけエピソード4はかなり昔に観たものの相当な部分で記憶から消え去っているため、つながっていること自体が理解できるのか結構不安に思いつつ観ていたんですが、そのつながりがかなりぶっとい幹の部分で、おまけに本当に文字通りの「直前」まで描いているので、もう単純にめちゃくちゃ感動しましたね。「うおー! 4前はこうなってたのか!」と。これはもう観てもらえればわかると思います。

改めて鑑賞した方がいいのは言うまでもないですが、そこまでできなくても、4の簡単な筋ぐらいは予習しておいた方がいいのは間違いありません。きっと4の展開をまったく知らないで観ても、感動は薄いでしょう。

が、それでも面白いだろうと思えるのは、とにかく宇宙戦の迫力が過去一レベルですごかったんですよね。まさに体験型と言った感覚で、もうこれまんまスターツアーズにできるんじゃないか、という迫力のあるコックピット目線での戦闘シーンは大興奮。

余談ですが本編前に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」続編の予告編をやっていてこれがまたクソな冷やかしをオチにしたいかにもセンスのない配給会社が作ったクソつまらなそうな予告編だったんですが、あれが「マーベル版スター・ウォーズかも」と思ってごめんなさいと。本家は全然違いましたと。

これ、もしかしたら4DXはすごいかもしれませんね。僕はそんなに4DXに期待していないので観ませんが。うまくプログラミングしていたらものすごい体験型映画になるかも。それぐらい、とにかくバトルがすごかった。もう本当にスピード感と迫力が今までにないレベルで。

そして、それが4につながる物語として物語自体もとても良く出来ているという。誰とは言いませんがそれなりに大事な人物がやられてしまい、戦闘中に「死ぬなー!」みたいなのをやるお決まりの展開はもう良いよ、と思いましたが、そういうベタな部分を除けばかなりの部分でとても良く出来ている映画ではないでしょうか。

ふと中盤以降、「4につながるならもしや…」とよぎったものがあったんですが、その「4につながるからこそ出来る大胆な構成」がひじょーーーに素晴らしくて、まさに“知られざる英雄たちの物語”そのものだな、という感動。

本来、スピンオフとかのバックストーリー系は、よくある「本編が売れたので作ってみました」感が嫌いなので基本的に否定派なんですが、ここまでうまくやられちゃうと…もっとやれ、と。ディズニーはんがんばっとるやないか、と思わざるをえないわけです。

監督はスター・ウォーズマニアで(一応ハリウッド版ゴジラという実績はあるものの)なんと監督3作目という大抜擢のギャレス・エドワーズですが、こうしてスピンオフで新進気鋭の監督を抜擢して育て上げる、みたいなシステムを作って映画界に還元してくれるのであれば、商業主義だろうがなんだろうがいいじゃないか、スター・ウォーズガンバレ! と180度方針転換しました。

思うに、ナンバリングタイトルは「正統なスター・ウォーズ」なだけに、自由にできないもどかしさもあるんでしょう。一応スター・ウォーズの名を借りる以上は、スピンオフだろうがそういう制約もつきものだとは思いますが、しかしやっぱりナンバリングタイトルでないだけ監督の裁量も大きいだろうし、より意欲的なものが出来るんじゃないか、というむしろスピンオフの方が楽しみになるぐらいのデキでした。

フォースの覚醒より断然面白かった。大満足。

はぐれネタバレ

エピソード4があるからこそのダース・ベイダーの強烈さと、レジスタンスが全員死ぬ物語。

後の話が決まってるから思い切ったことが出来る、スピンオフの良い形ではないでしょうか。

僕もそうでしたが、多分観ていてみんな思ったと思うんですよ。「この人たちエピソード4以降に出てこないってことは…死ぬのか」って。

でも実はどっかで活動してるんだぜ、って話にもできなくはないですが、それをせずに潔く彼らを死なせた辺りがこの映画の良さだと思います。

ベタですがこういう犠牲があったんだな、って思うとまた…エピソード4以降の話にも味わいが増すな、と。

つながる話が偉大なだけに難しい面もあったと思いますが、うまく良い話を間にぶち込んできましたね。

このシーンがイイ!

えーと…ネタバレ回避のためにボカしますけども…。

終盤、圧倒的なんですよ。圧倒的なの。アレが。もう圧倒的なの。しゅごぉぉぉいいいいいぃいぃぃぃなの。そこがね。やっぱめっちゃ良いんですよ。締まって。締まってめっちゃ良いの。

ココが○

4につながる=4の設定から作り上げた物語なわけですが、まあよくぞここまで作ったな、と。いやほんとによく出来てましたよ。物語もそうだし、戦闘もそうだし。スバラシイ。

ココが×

上にちらっと書きましたが、戦闘中に倒れた仲間に駆け寄ってウオォォーン、とかもうやめてくれよと。なんでその時だけ攻撃が止むの? とか無粋なことを突っ込まずにはいられない。感情移入させたいのはよくわかりますが、もう少しさらっとしてくれていいと思います。

MVA

フェリシティ・ジョーンズはちょっと生意気そうなかわいさが良かったですが、悔しいけども狙い通り、この方でしょうか。

ドニー・イェン(チアルート・イムウェ役)

盲目の棒術使い。めっちゃ強い。

もーね、盲目で強い、って時点でダメなんですよね。大昔、るろうに剣心の宇水 vs 斎藤一に大興奮してますからね。こっちは。あからさまに目立ってきた中国シフトに複雑な思いを抱きつつも、この方はひじょーにかっこよかったです。動きもキレッキレで。フォースを信じているところも次に繋がる感じがして良かった。

あと007 カジノ・ロワイヤルの敵役でおなじみのマッツ・ミケルセンもとてもかっこよかった。いつもミッツ・マケルセンってジャイケル・マクソン的に思い出しちゃってごめんなさい。

ディエゴ・ルナも良かったね。どっかで絶対観た! と思っていたんですが、「天国の口、終りの楽園。」の彼だったとは。あの頃は坊っちゃん風で全然だったけど、いい男になってきましたねぇ。あの映画も今もう一度観たら、もうちょっと違う感想を持ちそうな気がする…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA