映画レビュー0629 『アンコール!!』

「ドキュメンタル」観たさに思わずAmazonプライム会員の(とりあえず)無料お試しやっちゃいまして。映画は大した品揃えでないのは知りつつも、一応チェックした結果、観たかったコチラの映画を観てみました。

アンコール!!

Song for Marion
監督
脚本
ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
音楽
主題歌
『Unfinished Songs』
セリーヌ・ディオン
公開
2013年2月22日 イギリス
上映時間
94分
製作国
イギリス

アンコール!!

ロンドンで暮らす、無口な頑固爺・アーサーと、妻でいろいろな人に好かれるマリオンの老夫婦。ある日、マリオンのガン再発が判明。彼女は一番の趣味である合唱団で大会に出たいと願い、アーサーも渋々協力を約束。やがてオーディションの日に、マリオンはソロで歌を披露するのだが…。

サラリと観られていい感じ。ド安定ブリティッシュコメディ。

7.5

イギリスが誇る名俳優、テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴが老夫婦を演じるヒューマンコメディ。もうこの主演二人の時点で良いに決まってる感がスゴイわけですが、それ以上にやっぱりなんプロ的には「普通の人々を描いたイギリスのヒューマンコメディ映画」にハズレ無しというのはもう何度となく書いているわけで、この映画もご多分に漏れずそりゃーえがったよ、と。

頑固爺のアーサーと、人気婆のマリオン夫婦。しかし、マリオンは末期ガン再発。苦しい延命治療よりは私らしく生きて終わらせたい、というマリオンの願いを聞き入れ、彼女の一番の趣味である爺さん婆さん合唱団(その名も“年金ズ”)での活動を優先させてあげるアーサー。やがて年金ズも合唱の国際コンクールに応募するべや、と決め、そのオーディションがやってきて、「セックスについて語ろうぜ」とロックな曲を爺さん婆さんたちが歌った後、マリオンがソロで歌い上げる…!

しかし…!!

というお話でございます。どうでしょうもう良さそうでしょう泣きそうでしょう。

マリオンのソロは前半の山場なんですが、当然そこからいろいろ物語は動いて、果たして頑固者のアーサーは変われるのか、というような「爺成長物語」的なお話になっていきます。ま、詳細は観ていただくとして。

なんでしょうね。イギリスのこの手の映画のうまさっていうのは、やっぱり文化的な下地なんですかね。小さい頃からこういう話をゴマンと観てきていると思うので、もうお決まりのように良い。(ついでに書くと、息子が自動車修理工っていうブルーカラーなのもなんかイギリスっぽくていい)

もちろん、だからこそ単発映画にも関わらずマンネリ感もあるし、流れは読めているんですけどね。

でも、いい。素直に観られる感じと言うんでしょうか。ちょっとした心の洗濯と言うか、プチストレス解消になるのがこういう映画だよなぁ、としみじみと思いました。

お決まりのように、ダメな夫とデキた妻が登場し、そしてダメな夫にはうまく接することの出来ない息子がいる。まさにフォーマット通りの人間関係ではあるんですが、そこに合唱団という要素をはめ込み、その若い女教師の存在がまた物語に奥行きを与えています。

時間も短め1時間半ということもあって、マリオンがかつてガンにかかっていたことや、息子の奥さんが出てこない理由とかも特に触れられず、必要最低限の情報量でサクサク進みます。もうちょっと泣かせに行ってもいいんじゃないの? というような場面もサクサク。この辺がホントイギリス映画っぽい。さっくり進めて、さっくり予想通りの展開。でもなんかイイという。

似たような映画と比べるとあまりにもあっさりしすぎてた気もするし、ちょっと展開が適当すぎるというか…ご都合主義的な面があったので、同種の映画の中では一歩劣る気がしますが、それでも良い映画なのは間違いありません。

ですが、これまた同じような映画と同様に、ダメな人はダメでしょう。若くてとんがってるような子(がこういう映画を観るのかは謎ですが)はダメでしょうね。「ケッ、バカバカしい」って感じで。歳を取れば取るほど良いんじゃないでしょうか。こういう映画。

あとは…これまた「キンキーブーツ」や「ブラス!」に「ワン チャンス」よろしく、音楽の力というのがとても大きいわけで。音楽を隠れた主役に据えるのもまたウマイよな、と思わずにはいられないわけです。

普通のことをやってたって勝てっこないから…かははっきりしませんが、爺さん婆さんがロックやヘビメタを歌おうぜ、ってそれだけですごくいい。伴奏がピアノじゃ雰囲気合わない! ってタバコ吸ってたのがバレた高校生を連れてきてギター弾かせるのもいい。めっちゃ細かいところなんですけどね。

なんかそういう人と人との小さなつながりが見える背景作りが良いんですよ。寝てる爺さんに口紅塗っていたずらしたりとか。本当にどうでもいいシーンにすごく繊細な日常感が込められていて、そこからリアリティが広がっていく感じが好きです。この辺は多分、「この世界の片隅に」を観た影響もあるんだろうと思います。

ということで、もうピンと来る方なら大体良し悪しもわかると思うので、好きそうだな、と思ったらぜひどうぞ。損はしないと思います。

このシーンがイイ!

細かな名シーンはたくさんありましたが…。歌ってる時に指示を出す先生がどれもすごく素敵でした。声の高さとか指示してる感じが。

ココが○

フツーの人々のアレコレを描く、その等身大感がやっぱり一番良いところでしょう。本当に市井の人々を描かせたらイギリス映画が一番ウマイと思う。

ココが×

当然ながらベタな点と、最後が強引なところ。あそこなー。もうちょっと丁寧に展開してよかったと思うんだけどなぁ…。

MVA

テレンス・スタンプがシブいシブい。もうこの人が主演、っていうだけでたまらないんですが、しかし今回はコチラの方。

ジェマ・アータートン(エリザベス役)

歌の先生。

見た目がすごくかわいいとかじゃないんですが、雰囲気がめっちゃかわいい。良い子感ハンパ無い。

途中で気付いてその後はずっと気にしてましたが、ほぼミニスカなのも◎。最高。上にも書きましたが、歌の指導をしている姿がまたかわいい。「うわー、この子絶対良い子だわ」って確実に騙されちゃう感じ。

ちなみに調べたところ、「アリス・クリードの失踪」でアリス・クリードをやっていた子でした。あの時は全然かわいくないとか書いてごめんなさい。今回はとてもかわいかったです。

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