映画レビュー0208 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス〈3D〉』
この映画は公開当時に劇場で観たので二度目の鑑賞になりますが、今回3D版公開ということで、「スター・ウォーズの3Dはさすがにすごいだろう」と観に行って参りました。ちなみに僕の「スター・ウォーズ観」としては、なにか特別な思いがあるわけでもなく、「SFの金字塔」的な普通の認識でしかありません。ストーリー自体もあんまり覚えてなかったりするので、そういう意味では(全作)新鮮に観られる部分はあります。
スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス〈3D〉
騙されちゃいけません。絶対に観てはいけない地雷3D映画。
はっきり言って感想も一言で済ませられますね。
「観るな」。
これしかない。
まず最初に物語について書いておきますが、これは二回目とは言えほぼ内容は忘れてたし、そもそもあまり一回目に理解していなかったような部分があったので、今回割とそれなりにスター・ウォーズについての事前知識も持っての上だったためか、いろいろ理解しやすく、政治的な話も良かったし、この先への予兆もあざとすぎず、でも気になる程度には語られているので、「物語自体は」よかったです。8.0点と言ったところでしょうか。
ただ。
ウリである3Dが想像を絶するひどさ。
ひどいというか、ほんとに「気持ち」3Dにしましたよ、ぐらいで、3Dメガネを外しても「あれ?(ブレてるから)ちょっと目が悪くなった?」ぐらいにしか感じないんじゃないか、っていうぐらい普通の映像。むしろ明るくなる分、メガネ外したかった。あえて言うなら2.2Dぐらい。
ちょっとアップの映像の時に、ほんのり3Dであることを意識するぐらいで、遠景の映像は本当に「暗い2D」にしか見えなかった。
くどいですがあえて言いますよ。本当に、ひどい。この3D。
今から観に行こうと思っている人は絶対に行かないほうがいいです。「エピソード1観てみたかったし」という人でも、2Dで家で観る方をオススメします。
ご存知の通り、3Dは「付加価値分」値段が上がるわけです。割増料金取っておいてこの映像は本当に詐欺だと思う。ひどすぎる。
設備的な問題、例えば劇場によってだいぶ違います、というのもあるのかもしれませんが、これほどのビッグタイトルなんだから「最低でもこれぐらいは」っていう品質管理ぐらいはしてくれないと商売として許せません。悪質すぎます。もう一度書きますが、詐欺ですよ。
物語がある程度楽しめたから良かったようなものの、これで話自体もどうしようもなかったら途中で席を立ってたんじゃないか、っていうぐらい怒りを覚えました。
繰り返しますが、「絶対に」観に行かないほうがいいです。
「CGだから割と綺麗に3Dにできるんじゃないか」なんて期待した自分がバカでした。やっぱりもともと3D技術自体が魅力を感じるほどの水準には達していないだけに、過去の焼き直しは推して知るべし、ということでしょう。
もう二度と、「3Dで復活」みたいな映画は観に行かないと決めました。「タイタニック」なんて3Dにする意味もわからないし、観に行きません。もともとそのつもりだったけど。
個人的に3Dはことごとくコケてるので、できれば観たい映画は2Dで観たいと思ってるんですが、今度観に行く予定の「シャーロック・ホームズ」も3Dなんですよね…。
と思ったら勘違いで、調べたら違いました。てへ♪
しかしいい加減こんな未熟な技術で付加価値ぶるのはやめないと、いよいよ本当に劇場に来る映画ファンが減っちゃうと思うけどなぁ…。
このシーンがイイ!
シーン自体で言えば、やっぱりレースシーンは今観てもスピード感があってよかったです。
ちなみに昔から、ライトセーバーのバトルシーンは、いかにも振り付けてます的な動きで嫌い。
ココが○
「3Dとして」の良さはゼロ。
「映画自体として」の良さはいろいろありますが、いずれにしても2D観た方がよほどメンタルにもいいです。
ココが×
この程度のクオリティで3D公開に踏み切ったセンスが考えられない。
「スター・ウォーズ」の名声を捨てるようなもんですよ。小銭稼ぎに行ったせいで大きな利益を無くしたと思いますね。
MVA
役者陣には罪はないので公平に。
ナタリー・ポートマンは当時18歳ぐらいですが、まあ相変わらずかわいくて。いいですねー。この人は本当に、小さい頃から今に至るまで順当に綺麗に成長していてスバラシイ。
ただMVA的には、やっぱりこの映画はこの人の映画かな、という気がします。
リーアム・ニーソン(クワイ=ガン・ジン役)
いいですねーリーアム・ニーソン。ブイシー。落ち着いた佇まいに強そうな雰囲気と言い、まさに適役。
「ジェダイってすげーな! 強そうだな!」と少年たちの憧れの的になることうけあい。
ちなみに本日のしゅういち少年は、「いいなーやっぱリーアム・ニーソンかっこいいなー」と思いながら帰る途中、エスカレーターでちょいエロな服を着た女子の腰にドヤ顔で手を回すチャラ男とすれ違い、即ダークサイドに堕ちました。
ケッ。
そもそもそいつ!
そしてそもそも少年ではない、というオチにて本日終了。