映画レビュー0400 『人生、ブラボー!』

記念すべき400回目は、公開当時観たくて観たくて仕方なかったこの映画。概要を読んで絶対面白い! と思いつつも、一番近い劇場が銀座だったのでアッサリ撤退しました。

人生、ブラボー!

Starbuck
監督
ケン・スコット
脚本
マルタン・プティ
ケン・スコット
出演
パトリック・ユアール
アントワーヌ・ベルトラン
ジュリー・ルブレトン
サラ=ジェンヌ・ラブロッス
音楽
ダヴィッド・ラフレシェ
公開
2011年7月27日 カナダ
上映時間
109分
製作国
カナダ

人生、ブラボー!

20数年前、小遣い欲しさにシコシコと精子提供をしていたダヴィッド。あれから時は過ぎ、うだつのあがらない一労働者になった彼は、8万ドルもの借金を背負いにっちもさっちも行かなくなっていた。そんな中、かつて提供した精子から生まれた子供たち533人のうち、142人から身元開示の裁判を起こされてしまう。そこで友人の弁護士に相談、渡された子供たちのプロフィールの1枚を見てみると、なんと自分の応援しているサッカーチームのスター選手ということがわかり…。

まさにブラボーです。

9.0

なんと693回も病院に行ってはヌッキーしていたという恐ろしいアルバイトが後々でっかい波となって襲い掛かってくる恐怖のリアル・サスペンスドラマ。

ではなく、いわゆるハートフルコメディ。これを観ていて思ったけど、実はこの手の映画に一番弱い気がします。すごく良かった。

主人公のダヴィッドは、借金の返済に大麻栽培を考えちゃうような、まあいかにもダメな人です。そんな彼が借金取りに追われながらも、いきなり「533人の父親です」と告げられ、かと言ってどうすれば…と困惑しつつも子供のうちの1人がプロのサッカー選手ということを知ると、「なんか父親って悪くないな」と他の子供たちに興味を持ち始め、その中の数人の元へ赴いては他人のフリをしてちょっとしたつながりを持ち、彼自身も少しずつ成長しながら、さてこの“親子”の話はどうなるのか、というお話。

子供たちと会いはじめたダヴィッドは、さながら罪滅ぼしのように彼らの抱えている問題点に寄り添い、不器用なりに決断しながら「たまたま出くわした他人」として人助けをしていきます。これだけでも結構素敵な話で、「愛が微笑む時」のような感じなんですが、この序盤に作ったつながりがまた後々も効いてきて、特に障害を持った息子の存在がうまく生きる展開がすごく良かった。

“子供たち”は子供たちで、「精子提供から生まれた子供」という負い目というか暗さのようなものは感じさせず、「無名の父を持った家族」としてつながりを持って、一緒に週末を過ごしたりする仲の良さもいいなぁ、と。

フィクションだしこんな綺麗にいかないのはよーくわかるんですが、でもこの影のない明るさが映画の全体に温かい雰囲気を感じさせてくれて、ほっこり出来る素晴らしいヒューマンドラマだと思います。

一人の中年が主人公、派手さもないしちょっとだけ下品だったりもしますが、これはいろんな人に観て欲しい映画の一つですね。不器用なダメ人間が一風変わった人とのつながりで「ブラボー」な人生を得ていく姿、最高です。

気楽に観られるし、小難しいこともまったくないので、あまり多くを語らず、あとは観てもらえれば、と。

オススメ!

このシーンがイイ!

お父さんとの会話。これに尽きる。あれはズルい。

ココが○

悪人が一切いないところ。

甘いと言われればそれまでですが、こういう話はこれでいいと思います。

“母親”の話が一切出てこない不自然さもないわけではないですが、だいぶ描く対象を絞っているおかげでスッキリと入ってきやすい内容になってると思います。

精子提供で得たお金の使い道なんかも地味に効いていて○。

ココが×

特に無し。

MVA

意外と子供たちもみんなしっかりといい役者さんたちばかりだったと思います。ですが、まあ無難にこの人かな。

パトリック・ユアール(ダヴィッド・ウォズニアック役)

主人公のマスかき野郎。

(失礼な言い方になりますが)やや下流の労働者っぽい雰囲気と、でも誰からも愛される人間臭さがよく出てる、良い役者さんだと思います。

早くもハリウッドでリメイクが決まったそうですが、この人の役、結構チョイスが難しそう。イケメンも違うし、汚すぎてもアレだしっていう…。誰がやるんでしょうね~。

ちなみにリメイク版はドリームワークスが権利を獲得、本作の雰囲気を大事にしたいということで監督・脚本はそのままで行くそうです。こっちも楽しみ。

[2017年追記]

まだ現在未見ですが、ハリウッド版のリメイクは「人生、サイコー!」というタイトルですでに公開され、主演はヴィンス・ヴォーンだそうです。

申し訳ないんですが、この人自体にあんまりピンと来ないので良いか悪いかは想像すらできないんですが、こっちもいつか観てみたいですね。

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