映画レビュー0994 『DJファントム・イン・ザ・ハウス』
まだレビューのストックは全然あるんですが、どうも最近ゲームしてたら忘れちゃった的な展開が多く、先週はナチュラルにスルーしてしまいました。ソーリー。
ということで本日もネトフリ終了シリーズ。数本の中から評判が良さげなやつをチョイスしました。
DJファントム・イン・ザ・ハウス
フェルナンド・レブリハ
フェルナンド・レブリハ
ミゲル・テハダ=フロレス
デヴォン・ワークハイザー
ショーン・マークエット
カミーラ・ベル
シルベリオ・パラシオス
ジョルディ・モリャ
テリー・ハッチャー
ジョン・マイケル・ヒギンズ
サラ・パクストン
エドワード・ロジャース
2016年4月22日 メキシコ
103分
アメリカ
Netflix(PS4・TV)

ありがち展開青春恋愛コメディ。でも悪くない。
- 長年想っている女子を追いかけてメキシコへ行くDT男子
- しかし治安の悪いメキシコだけに早々にトラブルだらけで…
- オーソドックスな展開なので驚きは無いが…
- 親友がマジクズ
あらすじ
あまりメジャーどころも出ておらず、日本ではビデオスルーどころかおそらく配信スルーの映画なので割とマニアックなポジションではあるんですが、その割にはFilmarksの評価も良さげなのでいっちょ観てみるか…と観たものの「そこまで言うほどか?」という印象で、やや世に出回る評価は優しめな気がします。
主人公はDT高校生、ローガン。彼はプロDJになることを夢見ているんですが、誰にお披露目するでもなくひたすらおうちで練習しては悦に入るだけの少年です。ちなみにDJ名は「ファントム」、つまり「DJファントム・イン・ザ・ハウス」というのはまんま「家でDJファントムごっこしてるぜ」というオープニングの光景をタイトルにしただけ、っていうね…。衝撃の邦題ですよこれ。浅すぎるやろ!
彼は(多分)同級生のリナを数年間想い続けているんですが、父の自慢のポルシェをこっそり持ち出してアプローチをかけてもいまいちお近付きになれず、悶々とした日々を送っております。悶々とね。思春期だし。やっぱり。おまけにDTですから。
彼には幼馴染のブレイクという親友がいるんですが、こいつが絵に描いたような下半身脳の頭悪い男でして、そもそも前述のポルシェ持ち出しについても「バレたら殺される」と言うローガンを押し切って「ポルシェならゲットできるぜ」とたぶらかせて持ち出させて結局空振り&親父激怒、というまあ悪友の最たるものですよ。
ポルシェ事件によって父親の信頼を失ったローガンは、祖父から代々受け継いでいるメンテナンス中のロレックスの受け取りを「信頼回復のために」命じられます。
しかしそこにも当然ブレイク登場、「かっこいい時計してたら絶対リナもイチコロだぜ」とまたもたぶらかし、おまけに「メキシコに遊びに行ったリナを追いかけて(DT卒業ツアーしつつ)口説こうぜ」と誘うわけですよ。ほんとクズなんですよねこいつ。
結局流されたローガンは一緒にメキシコへ行くんですが、初日にクラブで出会った美人女子とトントン拍子でうまく行って一夜を共にするも目が覚めたら彼女はおらず、当然のようにロレックスもない…ということで「親父に知られたら殺される」ロレックス盗難事件解決のために奔走する、というお話です。
そもそもDJいらなくね?
お話の顛末からもわかる通り、ややハングオーバーっぽい内容ではあるんですが、あの映画のようにコメディ主体ではなく青春恋愛コメディって感じですかね。あくまで主眼は恋愛です。
雰囲気的にも話の展開としても割とありがちっちゃーありがちで、改めて「観るべき」と言える要素は…正直言ってあんまりないかなと思います。予想できる展開を予想できる順番で追っていく、良く言えば観やすくて気楽に楽しめる映画だと思いますが、それだけ意外性もなければ惹きつけられるものもあんまり無いなぁとボンヤリした感想を抱くわけです。
邦題ではなぜかDJが強調されているものの、DJ要素にしても別にいらなくね? と思うぐらいにはさほど重要じゃないし、なんならDJ要素全部無くしても話が成立するぐらいなのでそっち方面を期待するとむしろガッカリ感がより増しそう。ただ有名DJのスティーブ・アオキがチラッと出てきたりもするので好きな人は嬉しいのかも。(僕は名前自体これで初めて知ったレベル)
一応その中でも少し変わったポイントを探すとすれば、「舞台がメキシコである」ところでしょうか。
果たして実際のメキシコがどうなのかはわかりませんが、いかにもアメリカ目線的に「治安が悪い」けど「(性的な意味で)奔放」なイメージを押し出していて、やっぱりアメリカ国内でのお話よりかは少々ぶっ飛んでいる面はあると思います。きっと。
特に最初に詐欺的に主人公をタクシーに乗せたメキシコ人「チューイ」の存在がなかなか味になっていて、ただの金目当ての胡散臭いおっさんかと思いきや段々と友達に近いポジションになっていく不思議ないいヤツ感が結構良かったですね。
ヒロインが良き
まあね、あとはもう特に言うことは無いですよ。観たのも結構前だしね。実はね。新型コロナのいろいろでブログなんて後回しですよ実際。
あ、ただもう一点、ヒロインのカミーラ・ベルの魔性感…って言うんですかね。彼女の醸し出す雰囲気だけはこの映画オリジナルの良さだと思います。時に綺麗で、時に妖しく。
ただまあそうは言われても今から観る方法もあんまり無いんですけど、っていうおなじみの展開ですけどね。配信スルーモノは配信終わっちゃうとどうしようもないのがネックですね。そこまで観ようと頑張るものじゃないにしてもさ。
このシーンがイイ!
特にこれと言っては…っていうか細かいシーン覚えてないんですけどね…。
ココが○
気楽に観られるのは良いポイントだと思います。っていういつも言ってるパターン。これぐらいしか無いんだよ…!
あ、でも一応定番の流れとは言え、描かれる価値観については良いなと思いました。これはやっぱり僕みたいなおっさんが観るんじゃなくて、主人公と同年代ぐらいの若い子が観て「自分もこういうときはこういう選択をするべきだな」って学ぶのが大事なんでしょう。
ココが×
やっぱりいろいろ観ている人にとっては意外性のかけらもないので、「まあそうなるよね」というお話でしか無いのが残念ではあります。
MVA
カミーラ・ベルの美貌に差し上げたいところですが…今回は意外性でこちらの方に。
シルベリオ・パラシオス(チューイ役)
メキシコ人の怪しい中年ドライバー。
大体の人がちょい役だと思って観てたと思うんですが、後半に行くにつれて存在感を増していくのが意外。そして商売に汚いように見せかけて実はいいヤツっていうのも良い。
こういうマイナーな役者さんが脚光を浴びる作品になっているのは良いなと思います。