映画レビュー0198 『ユアン少年と小さな英雄』
またもちょっと空いてしまいました。年末はやっぱりなんだかんだとバタバタしますねぇ。
それはさておき、今年の更新は今日でおしまいです。わずかながらお付き合いいただいている片手で数えられるほどの来訪者の皆様、今年もありがとうございました。
仮に地獄の大王が降臨した際に、周りがみんな殺されたとしてもここに来ていただいてる数少ない方々だけは助かって欲しいと切に願うほど、感謝しています。
来年も相変わらずのマイペースで更新していく予定です。よかったら暇つぶしにまた来てください。
お友達の皆様も今年の総括的な記事を載せ始めていますが、僕は毎度のごとく、年明け一発目を予定しています。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。
ユアン少年と小さな英雄

癒されるけど作りはノーセンス。
[補足:DVD版はタイトルが「ぼくとボビーの大逆転」になっているらしいです]
一応改めて書いておくと、僕はかなりの愛犬家です。家にもワンコファミリー(両親と息子の3匹)がいて、その中に混ざって毎日組んずほぐれつの戦いを繰り広げています。
そんな愛犬家としての目線で鑑賞していたわけですが、まず当たり前ですが「ボビー」はとにかくかわいい。すばしっこく飛び跳ねる、いかにも小型犬な感じは最高です。
飼い主が亡くなったあと、お墓に忍び込んでは毎晩そこで寝泊まりする姿は、犬嫌いからすれば「うそくせーな」とか「美談にしすぎだろ」となるんでしょうが、実際犬が好きで一緒に暮らしている身からすれば、本当にありそうな話だと思うし、もしも自分が愛犬より先に死んだら、同じように未練を見せて欲しいな、なんてことも思うわけで、割と入り口としては悪くない印象。
が、とにかく全体的にエピソードの描き方がヘタ。
唐突に挿入されて、特に背景の説明もなく話が進み、最終的にはボビーのシーンをはめ込んで「かわいいでしょ」という感じ。
一応、イギリスではそれこそ忠犬ハチ公のようにおなじみな話なのかもしれないので(実際銅像とかもあるらしい)、「イギリス人なら見ればわかる」という類のものなのかもしれませんが、それにしてはあり得ないほどのスーパードッグっぷりだし、どうにも脚色の匂いがプンプン。あからさまな美談と、やりすぎな感のある「優秀犬」の雰囲気がなんかすごくディズニーっぽい。
もっと控えめに、献身的な犬の姿を見て街の人々が変わりました、という話なら素直に受け入れられたと思いますが、なんとなく「犬好きならこういう話がいいでしょ」みたいな計算が見て取れる上に演出がどうにもヘタクソなので、入り込んですげーな、ってわけにはいきませんでした。
愛犬家の自分がそうだったので、犬に特に何かしらの感情を持ってない人なんてまったく面白みのない映画でしょうね。いかにも「商売犬を利用しました」というようなニュアンスが匂ってくる映画なので、これに純粋に入り込めるような人はちょっと騙されやすくて心配だな、と思います。
見せ方がうまければまだよかったんですが、話のつなぎやらエピソードの味付けやらにどうにもセンスを感じられず、ちょっと残念な映画だな、という印象。
このシーンがイイ!
ボビーのかわいさは愛犬家としてはたまらないものがあったので、ボビー中心のシーンは(ただ観るという意味では)どれもよかったんですが、一つ挙げるなら…最初にお墓に乗り込んだシーン、かなぁ。
わかっちゃいるけど、ああいう犬の献身的な姿というのはグッときます。
ココが○
ボビーの演技はすごかったですねぇ。
いつもこの手の映画を観ると、動物の撮影って大変だろうなぁと思うんですが、きっちり撮ってましたね。ここは。
あとは、ちょっとセピアがかった昔のイギリスの街並みと、牧歌的な劇伴がなかなかよかった。あの街並みとボビーだけで癒される部分はありました。
ココが×
いつもの通り、上にいろいろ書いたのがそのまま×。
まーなんというか…監督の手腕でしょうね。やっぱり。脚本も携わってるみたいだし。
最初っからそういう違和感があったので、純粋にヘタクソなのか、僕に合わないタイプなのか、どっちかでしょう。
MVA
本当はボビーにしたいところですが、基本的にCGやら動物やらには授与しないという定めを(自分で)課しているので、人間的に選ぶなら…この人かな。
ジェームス・コスモ(ジェームス・ブラウン役)
お墓の掃除人。味わい深いおっさんでした。


