映画レビュー0287 『ブルース・ブラザース』

「今さら初見シリーズ」に入る…かな? メジャーな映画だと思いますが、初見です。

特にどんな映画なのかも知らなかったんですが、これまたあまり悪い評判を聞かないので、観てみました。

ブルース・ブラザース

The Blues Brothers
監督
脚本
ジョン・ランディス
出演
ジョン・ベルーシ
ダン・エイクロイド
ジェームス・ブラウン
キャブ・キャロウェイ
アレサ・フランクリン
レイ・チャールズ
キャリー・フィッシャー
音楽監修
アイラ・ニューボーン
公開
1980年6月16日 アメリカ
上映時間
133分
製作国
アメリカ

ブルース・ブラザース

刑務所を出所したジェイクと彼の弟のエルウッドは、自分たちを育ててくれた孤児院が税金を払えず立ち退きを迫られていることを知り、孤児院を救うために今はカタギとなった昔のバンド仲間を集め、「ブルース・ブラザーズ」再結成を目指す。

素晴らしきマンガの世界と音楽のパワー!

10

一言で言うなら「理屈抜きで楽しめる映画」。逆に言えばこの映画を理屈抜きで楽しめない人はちょっと悲しい。自分にそんな純粋さが残ってたことに喜びも感じましたね。「きっとみんな映画も音楽も好きなんだろうなぁ」と思わせる、パワーほとばしる作品の勢いが素晴らしいです。

物語としては、バンドの再結成からステージを目指し、果たして無事客は集まるのか…! 的な展開と、彼らを捕まえようと躍起になる警察、騙された他バンドとバーのマスター、そして「ブルース・ブラザース」の命を狙う謎の女との追走劇が混ざったような話ですが、まあ筋はあってないようなものです。「果たして無事客は集まるのか…!」なんて書いておいてなんですが、当人たちにそんな危機感はほとんどなく、ユルい雰囲気で話は進みます。

まずやっぱり、この映画を語る上で外せないのは音楽。

僕はブルースやらR&Bやらはまったく詳しくないですが、それでもほとんどの劇中歌は知ってたので、それだけこの映画がいかにいい選曲をしているか、また後々に影響を与えたのか、というのがわかります。どれもソウルフルで、自然とリズムを取っちゃうような名曲ばかり。あのバラエティ番組の、CM前にカメラがウネウネ動きながら誰かのアップでキメる時にかかる曲(わかりにくい)もこの映画が元(多分)だとは! 未だによく聞く、耳馴染みのある曲がたくさん出てきます。

ジャンルとしてはミュージカル映画に片足突っ込んだコメディ映画といった感じですが、ジェームズ・ブラウンやレイ・チャールズを始め、とにかく今となっては(当時も、でしょうが)伝説級の豪華ミュージシャンが軒並み出演している、というのもスゴイ。

僕は知らなかったんですが、「なんかこのオバちゃんパワフルでいいな」と思った食堂経営のマットの妻も、調べてみるとアレサ・フランクリンというこれまた伝説級のミュージシャンでした。おまけにいつの間にかダンスに混ざっている主役の2人。何このシーン最高じゃない! とワクワクするような場面がたくさん出てきます。

そんな音楽の良さに比べると、ストーリーの方はやや弱め…と思いがちなところですが、確かに筋としては特に目立って素晴らしいというわけではないものの、迫力あるカーチェイスに「ミッドナイト・ラン」を彷彿とさせるちょい間抜けな警察、そしてまったく登場人物たちが意に介さない多数の爆発と、コメディ要素もかなり充実していて楽しい!

「謎の女」の過剰な攻撃だったり、タバコ捨てたらガソリンスタンドが爆発したり、積み重なるパトカーだったり…とかなり笑わせて頂きました。

いいねぇ~、これぞエンタメ。

この迷わずマンガ的世界に突き進む潔さ、時代の勢いが感じられて最高です。震えるような感動があるわけではないですが、観て幸せを感じる映画だと思います。

ファンの方の中には比べられるのが嫌な人もいるかもしれませんが、「仲間集め」「豪華オールスター」「ハッピー感」などなど、なんとなく「オーシャンズ11」っぽいな! とオーシャンズ大肯定派として嬉しくなりました。

その上伝説級の音楽が散りばめられてるわけですから、そりゃーイイ映画に決まってます。こういう映画、もっと観たい!

いやーマイッタ。今年は豊作だ。

早速アマゾンさんのブルーレイの値段を見に行ったのは言うまでもありません。そして安いという喜び。サントラも欲しい。そして買った。

このシーンがイイ!

当然歌のシーンはどれもよかったんですが、一番はラストステージの“前座”でキャブ・キャロウェイが歌った「ミニー・ザ・ムーチャ」かなぁ。あの曲どっかで観た記憶があって、一緒に「ハーリハーリハーリハー!」と口ずさみたくなりましたね。あのムード、最高です。爺の声量ハンパないぜ。

ただ“映画的”に一番グッと来た(というか笑った)シーンは、「前から好きでした」の告白シーン。本編とは全然関係ないしどうでもいいシーンなんだけど、こういうのを差し込むサービス精神が素敵。

ココが○

元々「バンドを組もう」という音楽ありきの映画なだけに当たり前ではあるんですが、まあやっぱり音楽のパワーが素晴らしい。

伝説級のミュージシャンはやっぱりそれだけの“歌力”があるんだな、と思わせる強烈な歌唱力とパフォーマンスを観ると、話題作り先行ではなくて、「これを見せたかったからこれだけの人を揃えたんだ」という意図が見えます。素晴らしいの一言。

あとはコメディ的なサービス精神。主人公の2人がリアクションしないところがまたいい。最後なんてまるで凶悪指名手配犯を捕まえるかのごとく、軍隊まで動員して総力を上げた追走をしておきながら、追われる側は急いで税金を納めに行っている、というシュールさがたまりません。

ココが×

やー、そりゃもう文句ないでしょう。

細かいことを言えば深さがないとか「それ死ぬだろ」とかありますが、そういう話じゃないですからね。この映画は。もういろんな意味で二度と作れないでしょうね、こういう映画。

MVA

登場人物は多いんですが、主演の2人以外は歌以外の登場シーンがあまりないので、どっちを選ぶかなーという話かな、と。で、こっち。

ジョン・ベルーシ(ジェイク・ブルース役)

まあどちらかと言えばこっちが主役なので、順当な選択。

ダンちゃん好きなんだけどちょっとサポートに徹してたかな、という気がします。運転はすごかったけど。

こちらはグラサンを外した時のかわいい表情とかもう素晴らしい。この数年後に麻薬のせいで亡くなられたというのはつくづく残念ですが、絶頂期にこんな名作を残せてよかったのかもしれません。

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