映画レビュー0516 『ケイン号の叛乱』

古い映画も取り上げ、恥ずかしげもなく今の視点で評価するのが当ブログ唯一のウリと言えましょう。今日は久しぶりにかなり古い映画です。

タイトルはかなり有名な、名作と言われるものの一つと思いますが、さて。

ケイン号の叛乱

The Caine Mutiny
監督
エドワード・ドミトリク
脚本
スタンリー・ロバーツ
原作
ハーマン・ウォーク
出演
ホセ・フェラー
ヴァン・ジョンソン
ロバート・フランシス
メイ・ウィン
トム・テューリー
音楽
公開
1954年6月24日 アメリカ
上映時間
124分
製作国
アメリカ

ケイン号の叛乱

第二次世界大戦中、士官候補生として将来を嘱望されたキースは、本人の希望とは裏腹に老朽掃海駆逐艦ケイン号に配属される。荒くれ者の集まりのような船に馴染めずにいたキースだが、ある日ルールを重視する船長が新たに赴任、「これで海軍らしくなる」と思ったのも束の間、新船長は部下に厳しく、ミスを部下になすりつける小人物だった…。

組織か感情か…なるほど名作。

8.0

タイトル的に勝手に謀反を起こした戦艦の話だと思ってたんですが、内部抗争のお話でした。乗組員から慕われていた親分肌のおっさんが去り、新たにやって来た規律重視の船長と乗組員達の間にいざこざが起こるお話です。

60年以上前の映画ではありますが、艦上の人間模様はまったく古さを感じさせず本当にリアル。いやー絶対こうなるよ、って思いながら観てました。

洋上は合成で、かつ砲撃シーンなんかは資料映像をくっつけました感がかなり出てはいますが、それ以外は特に映像的にも古臭い印象はなく、古い映画の中ではかなり観やすい映画ではないでしょうか。むしろこれだけ昔に、特にチープさを感じることもないカラーの映画を撮っていたアメリカってやっぱりスゴイな、という印象。

艦長と副長のアレコレとなると、やっぱり個人的名作「クリムゾン・タイド」を思い出さずにはいられないわけですが、アレも潜水艦というある種閉ざされた空間でのお話だし、やっぱりこういう閉鎖的な環境での人間関係というのはいろいろ書きやすいしリアリティも出る、ってことなんでしょう。最初の艦長が地味にジーン・ハックマンに似ているのもポイント。(でもない)

詳細は避けますが、結構のほほんと「そうだよねそうだよねー」と観ていたこの映画、最後の最後で少しハッとさせられました。確かにそうだ、そういう話か、と。

その最後の展開もすごく良くて考えさせられる部分があって、今の時代にも通じる物語になっているのが良かったですね。素直に面白かったです。

このシーンがイイ!

一番のピークですが、嵐の夜のシーンは緊迫感溢れるすごく良いシーンでした。

ココが○

やっぱり古さを感じさせないストーリーに尽きるのではないでしょうか。こういう組織、こういう人間、間違いなくいつの時代にもいそう。

ココが×

一応主人公はキースだと思うんですが、彼の恋愛絡みの話がまあ無駄で。お母様とか時代を感じさせる立ち位置でしたが、丸ごとごっそりいらない気がする。その分短くすれば、もっと観やすくて良い映画になったんじゃないかなぁと思います。

少しはストーリーに活きていればいいんですが、本当にまったく彼女関係の話って不要だったと思うんですよね…。

MVA

そんなキース役の彼はきっと売り出し中だったんでしょうが、翌年飛行機事故でお亡くなりになってしまったそうです。もったいないですね。

それはさておき、この映画は実はこの人が主役だと思うので、この人に。

ヴァン・ジョンソン(スティーヴ・マリク大尉役)

副長さん。

真面目であるが故に悩んでしまう感じ、とても良かったと思います。実直な眼差しがいいな、と。

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