映画レビュー0610 『カンバセーション…盗聴…』

本日は、コッポラ監督の初期作品として有名なコチラ。

盗聴と言うのでずっとなんかエロいのを想像していたのは内緒です。

カンバセーション…盗聴…

The Conversation
監督
脚本
フランシス・フォード・コッポラ
出演
アレン・ガーフィールド
フレデリック・フォレスト
シンディ・ウィリアムズ
音楽
公開
1974年4月7日 アメリカ
上映時間
113分
製作国
アメリカ

カンバセーション…盗聴…

盗聴のプロフェッショナルとして名高いハリーは、とある大企業の専務から依頼を受け、公園で密会する男女の会話を盗聴する。何気ないように聞こえる二人の会話に不穏なものを感じたハリーは、何度も試行錯誤しては不明瞭な音声をつなぎ合わせ、「殺される」という言葉にたどり着く。

面白いものの、主人公がへっぽこなのが…。

7.0

言わずと知れた「ゴッドファーザー」シリーズの監督、フランシス・フォード・コッポラ監督のサスペンス。

ゴッドファーザーより前の最初期の作品かと勝手に思いきや、ゴッドファーザー直後の作品のようで、それなりに世間的にも注目されたのではないでしょうか。しかし興行的にはいまいち振るわなかった模様。まあ、主人公がジーン・ハックマンで、盗聴プロの割合地味なお話なので、仕方がない気もします。

ただ話としては面白かったし、ある意味では「サスペンスらしいサスペンス」という展開なので、今観ても話としては特に遜色はないように思います。しかし何分40年以上前の映画なので、だいぶ前時代的な形での「盗聴」になる分、舞台装置の部分で古さを感じるのも事実です。現代であれば…もっとSF臭が強い映画になりそうな気がしますが、逆にこの頃のアナログで技術的に未熟な部分があるおかげで、徐々に核となる盗聴部分が明かされていくという引力もあるし、昔の脱獄モノ同様、現代では作れないものの、これはこれで他にない面白さを作り出せる良い設定だと感じました。

物語は、オープニングにハリーが盗聴したテープが終始核となって進みます。この男女が何を話しているのか、話している内容が何を示しているのか…という謎を軸に、それを依頼した側の怪しさと、それに振り回される真面目人間ハリーの「なんちゃって探偵」的な行動が中心。あとは…観てのお楽しみ。

んで、まあ感想としては、面白かったんですが、まあ結構主人公がへっぽこでですね。盗聴のプロで、仕事柄自分のプライベートは明かさない、孤独で優秀な男…ではあるんですが、ことごとくベタなトラップに引っかかるんですよ。さすがに同業者が胸に挿してきた“記念品のペン”なんて、マイク仕込まれてないと思わないほうが不自然でしょう。いくらなんでもさ。いくらなんでもさ!

それ以外もあちこちで見事なまでに引っかかってくれるわけです。意地悪な言い方をすれば「制作者の意図に沿ったボンクラぶり」を見せつけてくれるので、いくら優秀でニヒルな男っぽさを醸し出したところで「ダメだなこいつ」っていう。そこがとても惜しい!!

ジーン・ハックマンの演技自体は素晴らしいんですけどね。やや偏屈でとっつきにくい、でも優秀な盗聴のプロ…まさにその雰囲気。でも、その割にボンクラ、っていうのが…。

いくらこの手の話が溢れかえってる現代に観たから、とは言っても当時からあれじゃープロとしては失格でしょう。「あー、これアレしてああなっちゃうんじゃないの…」っていう醒めた予想を見事にトレースしてくれるんですよ。ひじょーにもったいない。くどいですが。

それと一つ、とても気になったのが、主人公の夢と現実の境目の描写がとても曖昧なところ。あれ? これ現実? 夢? みたいなシーンが重要な場面で頻出するので、結構ストレス。こういうのは今も多いので良いの悪いのって話じゃないんでしょうが…もうちょっと…ねぇ。

というわけで、主人公のボンクラ、へっぽこっぷりさえ無ければとても面白かったと思いますが、「こういう展開にしたかったが故」のへっぽこぶりが見えるのが惜しい映画でした。合掌。

このシーンがイイ!

どうでもいいシーンなんですが、ハリーが依頼人の会社から外に出て、苛立ちから写真を入れて持ってきた袋を投げ捨て、その後やっぱり袋を取りに戻る、あのシーンがなかなか良いなぁと。なんとなく人となりが伝わってくるシーンなんですよね。

あとはマンションの一室をしらみつぶしに見て回るシーンは…やっぱりベタながらゾクゾクしましたねぇ。

ココが○

盗聴の依頼があり、内容が怪しいというところから舞台が回り…っていう設定はとても良かったです。依頼主側が怪しいのも楽しい。サスペンス的で。

ココが×

上に書いた通り、主人公がへっぽこすぎる点と、現実と夢の境目が曖昧な点。ここがクリアになればもーっと面白かったと思うんだけどな~。

あとは…ちょっとネタバレ気味かもしれませんが、ハリソン・フォード演じる秘書の立ち位置が最終的にイマイチよくわからなかった点。あの人結局なんなの?

MVA

ということで、スター・ウォーズ前の超出だしの頃のハリソン・フォードが出てましたが、これがまーイケメンなんですよ。「うわー、この秘書イケメンだなー…あれ? ハリソン・フォードか?」って感じで。結構新鮮でした。怪しさ満点だったのも良かった。

でもまあ、この人かな。

ジーン・ハックマン(ハリー・コール役)

この人が俳優業引退してからも結構経ちますねぇ…。やっぱり名優なので、この映画でも文句なし。孤独感もよく出ていたし、非常に良かったです。

あとはやっぱり…ジョン・カザールですよねぇ。「ディア・ハンター」を観て以来、この人が出てるとなんか嬉しい。亡くなるのが早すぎましたからね…。

さらにちょろっとロバート・デュヴァルも出てきたりして、この頃の映画好きにはなかなかたまらないキャスティングでした。

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