映画レビュー0680 『テレマークの要塞』
本日、観ようと思ったNetflix配信終了間際の映画が勘違いでウッカリ終了していたため、ふてくされてBS録画からになります。
〈突然プチレビュー/ジェシカ・ジョーンズ〉
「デアデビル」に続くマーベル連続ドラマシリーズの第2弾。“能力者”のジェシカ・ジョーンズと、彼女と過去に因縁のある“能力者”キルグレイブのアレコレ。
世間的には高評価のようですが、僕としてはそこそこ面白かったものの正直今ひとつな印象でした。6.0点と言ったところ。ただこれまた「デアデビル」同様、オープニングは超かっこいい。毎回ノリノリ。ポロロ〜ン。
以下理由など。
- 盛り上がるのが遅すぎる。個人的に「おっ、面白くなりそうだな」と思ったのが9話目から。
- 結局、変態 vs ツンデレによる個人間のこじらせバトルに周りが巻き込まれるだけで戦いの規模が小さい。
- 敵(キルグレイブ)の能力はかなり強烈なのにただの粘着変態野郎なので小物になっちゃってるのが不満。(ただキャラとしてはすごく良かった)
- ジェシカの能力が地味な上に描写が少ないのでヒーローモノ的にストレス。
- 最後の2話ぐらいまで来ないとジェシカの性格を許容できないぐらいに人としてどうなんだ感あり。
- 決着の付け方が不満。
- 無駄にセックスしすぎオレにもやらせろ。(序盤)
これらを包括するのがとにかく暗い世界なのも今ひとつ盛り上がりに欠けた部分かもしれません。ただ世の中には「3話目ぐらいから面白くなる」っていう人も多いし、ジェシカも好きな人が多いようなのであくまで参考に。
クリステン・リッターはかわいいんだけどなー。ちょっとミア・カーシュナーに似てる。でも性格がアレすぎて愛せなかった。キルグレイブの方が好き。こじらせすぎててバカな感じが。加えてキルグレイブを演じるデイヴィッド・テナントは演技もルックスも非常に好みだったので今後が気になります。いろいろ映画出てくれないかなー。
とは言えなんだかんだでディフェンダーズも楽しみなので、今度はジェシカ・ジョーンズでも主要キャラとして登場していた「ルーク・ケイジ」を引き続き観ようと思います。
テレマークの要塞
地味で真面目な実話系戦争映画。
実際に行われた「ガナーサイド作戦」と呼ばれる作戦を元にした映画らしく、概ね史実に則った内容のようです。
原爆を作るために必須という重水の工場を発見した連合国側が、カーク・ダグラス演じる専門家(何の専門家なのかイマイチわからなかったけど)のロルフ博士を計画に引き込み、彼を中心としたノルウェー人現地レジスタンスで工場を破壊しに行くお話ですが、実際はその破壊工作自体は割と早めに終了、残りの時間どうすんねんと思ってたら敵もまたしたたかなり…ということでまた別の方法で彼らの思惑を潰しにかかる、という物語になっています。
舞台はノルウェーということで、雪景色の中の破壊工作であったりスキーチェイスであったり、他のナチス・ドイツ系映画とは少し違った雰囲気があるのは面白いところかなと思いますが、ただまあ…割とよくある…と言ったら失礼ですが、正直ぼんやり観ているとあんまり他と変わらんなーという印象の戦争映画ではありました。
一昔前の戦争映画というと、こういうナチス・ドイツが敵役で、連合国側が正義のために戦うんだ! みたいなものが多い気がしないでもないので、その辺の映画とどう違うんだと言うと…その雪国中心だ、っていう舞台以外はそんなにないのかなぁと思います。
一応、主人公たちは大義のためには犠牲も云々…みたいなロジックとは違う価値観を持っている面があり、ヒューマニズム的な側面をやや前面に押し出したお話なのはちょっとした特徴なのかもしれませんが、かと言ってそれで劇的に面白くなったぞ! ということは当然ながらないので、今の時代に観るのであればよほど出演者やナチス・ドイツ系のお話に興味が無い限りはさほど響くものもないんじゃないかな…と思います。
実際適当に選んで鑑賞に至った人間は、土曜出社の日に観たためか途中で一回寝落ちしてしまい、結果的に工場に忍び込んだ仲間たちがどうなったのかわからず終いで鑑賞を終えたことをここに告白しておきます。
ただ将来的に万が一ノルウェー人の奥さんを娶るようなことがあった場合にですよ、ご両親やご親族に「そう言えば映画で観ましたが、ノルウェーの人は正義感と人情があってすごく感動して…」などとゴマすりに使えるので、完全に無駄になってもいないわけです。
ただし原題は「テレマークの英雄」で、邦題ではなぜか要塞も出てこないのに「テレマークの要塞」になっているので、そこだけは気をつけて話すようにしましょう。
このシーンがイイ!
スキーでのチェイスシーンは今観てもなかなかのスピード感で迫力アリ。グッドでした。
あと序盤の教授が暗室から出る時に最後ドア取れちゃってるのに撮り直さない勇気に乾杯。
ココが○
単純に「実際にあった出来事」なので、歴史を知るという意味ではただのフィクションよりは観る意味があると思います。
それにしてもこの映画は50年以上前の映画ですが、現在に至るまで物語のネタとしてナチス・ドイツは使われ続けている、という事実もなかなかすごいことだなと改めて思いましたね。
ココが×
やっぱり今ひとつ、今あえて観るほどの「この映画ならでは」の何かがないのはキツイかな、と。とても真面目に作ってはいると思うんですが、それだけに何か引っかかるようなフックがない気もします。
それと、主人公の博士は言わばオブザーバーみたいなものだと思うんですが、なぜか進軍中は先頭で指示を出す謎の部隊長感があり、いくら主人公でもちょっとやりすぎじゃないの、という気はしました。できるだけリアリティを出したいならもう少し控え目な立ち位置のほうが良かったんじゃないの、マン(監督)と。
MVA
調べたところ主演のカーク・ダグラスは2017年現在もご存命のようで、ちょうど100歳になられたそうです。めでたい。相手役のリチャード・ハリスは初代「ダンブルドア校長」でおなじみですが、すでに故人です。当然ながらとても若く、ダンブルドア臭はまったくありませんでした。
それはさておき、誰にしようかと言うことで…結局はこの人かなぁ。
カーク・ダグラス(ロフル・ペデルセン博士役)
イケメンナンパ野郎の博士ですが、なぜか戦闘では先陣を切って生還するというチートキャラ。
アゴが割れてるというより画鋲が打ち込まれているかのような立派なアゴで衝撃的でしたが、息子(マイケル・ダグラス)よりもかっこいいと思います。やっぱりこの時代のスターは華があるな、という印象。