映画レビュー0386『ジェイン・オースティンの読書会』

なんとなく適当に録画した感じのBS録画モノ。この映画のポジションがイマイチわかりませんが、なんとなく渋いチョイスな予感。

ジェイン・オースティンの読書会

The Jane Austen Book Club
監督
ロビン・スウィコード
脚本
ロビン・スウィコード
原作
『ジェイン・オースティンの読書会』
カレン・ジョイ・ファウラー
音楽
公開
2007年9月21日 アメリカ
上映時間
106分
製作国
アメリカ

ジェイン・オースティンの読書会

最愛の犬を亡くしたブリーダーのジョスリンを元気づけようと、親友のバーナデットがジェイン・オースティンの小説の感想を語り合う、「ジェイン・オースティンの読書会」を企画する。それぞれ悩みを持つ女性5人と、ジョスリンが知り合ったSFマニアの男性・グリッグを交えた6人での読書会を進めるうち、彼女たちの環境や仲間内の感情も変化し始め…。

ハードル高め。でも終わりは結構好き。

5.5

えー、まったく自分の不勉強さを恥じるばかりですが、ワタクシ「ジェイン・オースティン」という人のことはマッタク知らず、それこそ劇中で「地名だと思ってた」とバカにされる旦那が出てきますが、同じく地名とかオースティン・パワーズ的な何かなのかと思ってましたが、イギリスの小説家の名前だそうで。

おまけに「いつか晴れた日に」の原作者でもあったようで、一度自分も触れていたわけにもかかわらずこの体たらくというのは本当に情けない限りですが、その彼女が書いた代表作と言われる6作を、6人それぞれが1作ずつ担当(でも結局全員が読んで全員が感想を言っているので担当の定義は不明)し、毎月1回読書会を開催、その間の人間関係も含めたモロモロを「ジェイン・オースティン作品」というフィルターを通して現代に表現しました的作品です。

まず最初にお断りした通り、僕はジェイン・オースティンという人名すら知らなかっただけに、当然ながら題材として取り上げられる6作はまったく知りません。劇中のセリフはだいぶ「6作を知っている人向け」のものが多く、おそらくジェイン・オースティンファンならたまらなく面白いんでしょうが、残念ながらまったく知らない自分としては集中するのがかなりしんどい内容でした。

またオースティン作品を知っていなければ理解できないセリフの他にも、この映画(原作?)オリジナルのセリフ自体もかなり文学的な表現が強く、現代人としてのリアリティはありません。

それもそのはず、とあるサイトで見た情報によると、種明かしをすれば「ジョイン・オースティン作品の登場人物を現代に持ってきた」ような、原作がいわゆる「オースティンオタクの妄想小説」のような体をなしているようなので、もう完全にそっち向け、文学に親しみのある人向けの作品のようです。

なにせテーマである6作を知らないだけに、劇中の登場人物の価値観スイッチが切り替わった理由(小説とオーバーラップする部分)がわからないこともあり、全体的に入り込めないまま終了した、というのが正直な感想。

感覚としては「めぐりあう時間たち」に近いかな…。あれほど暗いわけではないんですが、あんな感じに文学的っぽくて入れない。

別に活字は嫌いではないしむしろ好きな方ですが、小説と映画はやっぱり別だし、映画は現代映画であれば尚更セリフ回しはリアリティが重要だと思うので、もう少し映画化に際して、文学的な表現やセリフは抑え目にしたほうが良かったんじゃないの、といい加減に観ていた分際で言っています。

とは言え、完全否定する感じでもないんですよね。

理由の一つは、やっぱりジェイン・オースティン作品を愛している人からすれば、おそらくかなり楽しめるであろう「ファンサービス」的な観点。

好きなものを語ってくれる作品っていうのは好きな人にとっては無条件でいいはずだし、「この話、映画だったらたまらないだろうなー」と思う部分もあって、「知らないからダメ」で済ませるのは失礼だな、という思いが。

それともう一点、エンディング。

別にどうってことない、意外性も無いエンディングではありましたが、なんとなく不思議と全体を通して「一つの本を読み終えた」ような感覚があって、ああなんか悪くないな、と。サラリと綺麗にまとめている感じ、でしょうか。

上に書いているような、やや鼻につく文学的な表現やシーンを除けば、映画の作り方としてはうまいんだろうと思います。

まあ、総論としては「ジェイン・オースティン作品に慣れ親しんでいる人はぜひ」というところでしょうか。

これを見て小説を読んでみたくなった、っていう人もいるにはいるでしょうが、マッタク知らない人間の感覚としては、その面でのオシは弱いと思います。

登場人物についての解釈をアレコレ語るシーンもありますが、それは「どんな作品なのか、どんな登場人物なのか知りたい」と思うよりも、「知らねーよそんなマニア向け会話いらねーよ」という気持ちのほうが強く出ましたね。自分は。作品を知らない人間に対しては、やはりちょっと不親切な内容だと思います。ただまあ、ジェイン・オースティンという人は、きっと深い作品を書くいい作家さんだったんだろうな、と思うぐらいで。

なので、僕のように特にジェイン・オースティンを知らない人間にとっては、はっきり言って他にもっと良い映画があるから観なくていいんじゃね、という感じ。役者陣に好きな人が出ているなら別ですが。

このシーンがイイ!

オープニングは好きでしたね。ちょっとしたイライラ、うまくいかない感じ。「お、等身大ヒューマニズム映画か?」と期待をふくらませてくれました。見事にその期待はしぼみましたが。

ココが○

役者陣は良かったと思います。「96時間」のブサイク娘(ひどい)ことマギー・グレイスもあれほど気にならなかったし。

あとは話としてのまとめ方かな。小説をテーマに、うまく登場人物の日常をまとめてると思います。

ココが×

まあ、やっぱり「ジェイン・オースティンありき」に尽きるでしょう。タイトルでそう言ってるんだから、知らないなら観るなよと言われればそれまでなんですが。

MVA

エミリー・ブラントが結構かわいくて、それは観てよかったな、と。顎が割れてるのが気になりましたが。でもチョイスはこの人にしておきます。

キャシー・ベイカー(バーナデット役)

グループの母親的存在で、優しくてサッパリした感じが良かったんですが、まあやっぱりラストにやられましたね。

おばちゃん(もしくはおばあちゃん)ですが、ここまでガラリと変えられるか、っていうぐらいビタッとはまってて、かっこいい女優さんだなぁ、と。

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