映画レビュー1605 『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』

お盆期間も更新するぞ! と言っておきながら今一番推しているゲーム「リバース:1999」に情緒をやられてしまい、すっかり更新を忘れてしまったため慌ててウソ日付でこれから連続アップしていこうと思います。

ということで今回はネトフリから。なんとなく聞いたことがあるようなタイトル&サムネイルにビル・マーレイだったので観たんですがウェスの映画だったんですね。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

The Royal Tenenbaums
監督
脚本

ウェス・アンダーソン
オーウェン・ウィルソン

出演

ジーン・ハックマン
アンジェリカ・ヒューストン
グウィネス・パルトロー
ベン・スティラー
ルーク・ウィルソン
オーウェン・ウィルソン
ダニー・グローヴァー
シーモア・カッセル
クマール・パラーナ
ビル・マーレイ

音楽

マーク・マザーズボー
エリック・サティ

公開

2001年12月6日 アメリカ

上映時間

109分

製作国

アメリカ

視聴環境

Netflix(Fire TV Stick・TV)

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

面白いんだけど何が面白いのか説明できない不思議なコメディ。

7.5
ワケアリで離散したテネンバウム一家が再びともに暮らす
  • 3人の天才児に恵まれるも自分勝手な親父のせいで離散したテネンバウム一家が再び一緒に暮らす
  • いわゆる家族再生ものに含まれるものの中身はかなり変わっている
  • いかにもウェス・アンダーソン作品っぽい映像と掴みどころのないシュールさが独特の雰囲気
  • 妙に生々しいグウィネス・パルトロー

あらすじ

面白かったんですが「すごく面白かった」って感じでもないし、でもすごく面白そうな気もするしで入りきれなかった自分がちょっと悔しい感じがしますがいずれにせよ不思議な映画でした。

それぞれが才能を持ち若くして成功した3人の子どもを持つ一家の長、ロイヤル・テネンバウム(ジーン・ハックマン)は若干性格に難があり(昭和の親父的な感じ)、それ故に子どもたちは次男を除いて彼を嫌悪しております。
しかし離婚した元妻のエセル(アンジェリカ・ヒューストン)が会計士のヘンリー(ダニー・グローヴァー)に求婚されたことで急に元サヤに戻ろうと行動を起こすことに決め、「余命があと僅かだ」と自宅療養の形で追い出されていたテネンバウム家に戻ります。
迎えるのは彼を一番嫌悪している長男のチャス(ベン・スティラー)、養女で長女のマーゴ(グウィネス・パルトロー)、そして唯一懐いている次男のリッチー(ルーク・ウィルソン)の子どもたち。
そこにさらにリッチーの幼馴染のイーライ(オーウェン・ウィルソン)やマーゴの夫ラレイ(ビル・マーレイ)らが絡んできつつ、果たして一家はどうなるんでしょうか的な感じのお話でございます。

連続コント感

映像的にも演出的にもいつものウェス・アンダーソン映画って感じなので最近の映画なのかなと観ていたんですが主演がジーン・ハックマンで「あ、これ結構古いんだ」と気付いた次第です。ポンコツですよろしくお願いします。
まあね、それだけウェス・アンダーソンはずっと同じような作風でやってますってことですよ。悪い意味ではなくてね。やっぱり今回改めて唯一無二な監督だなと思いました。いろいろと。
まず最初に書いた通り…なんとも表現しがたい映画なんですよね。
大枠で言えば「かつて好き勝手やっていた父親が晩年に差し掛かり家族との関係を再構築する」といったベタな家族再生系の枠に入っては来るんですが、中身はこの字面から受けるような感動系とはまるで遠い内容でとにかくシュールなんですよ。まあコメディなのでそれはそれで別に珍しい話でもないんですが。
中心となる父親のロイヤル、3人の子ども、そして向かいに住んでいた幼馴染のイーライと全員がどっかしらネジが飛んでいるというかまあ早い話が変人で、それ故に言動がいちいちおかしい。なんならこの中では父親が一番普通…というかその辺にいそうな感じの人間です。クズだけど。
ただ彼のデリカシーの無さや子育てのヘタさによって3人のネジが飛んでしまった感もあるので結局元凶はロイヤルにあるわけですが…。

今作は(確か)12章+プロローグとエピローグの全14部構成になっていて、あまり章を切るほど登場人物も物語の質も変わっている感は無いものの、どの章も大体最後はグッと来る(笑える)シーンで締められていて好きでした。印象としては「同じ舞台、同じ登場人物のドラマ仕立てのコントを続けて観ていく」感じに近かった気がします。
ところどころでいい感じの曲がかかって感動系っぽい雰囲気を出すんですが言ってることは狂ってたりしてそれもまた面白いという。
また例によって正面から捉えた映像が多いだけに、人物の配置によってそれぞれの性格や距離感が見えてくるのも面白いところ。
目立つのはやはりマーゴで、彼女は1対1で会話するシーン以外は大抵一番奥で所在なさげに立ってるシーンが多くて家族との距離を伺わせます。一人だけ養女で血がつながっていないことを居場所で示しているような。
彼女が中心のエピソード以外では一番距離がある=どの人とも距離を取っている感じがするんですよね。
で、近付くときは夫とのシーンか母親とのシーンかリッチーとのシーンぐらいで、その他の面々とは距離があるのがわかるのがすごく上手い描き方だなぁと。
ただリッチーとの関係性はちょっとやりすぎというか生々しくてあんまり好きではなかったんですが。理屈はわかるんだけど。
ちなみに鑑賞後に調べたところ、リッチー役のルーク・ウィルソンとマーゴ役のグウィネス・パルトローは一時期お付き合いされていたそうで、まあおそらくこの映画での共演がきっかけだと思うんですがそれもあってか妙な生々しさがあったのかな、とか。

だいぶシュール寄りかも

残念ながら僕の文章力ではこれ以上語れないのであとは観てください系です。
そんなに詳しくはないですが、ウェス・アンダーソンの映画としては繰り返し観るとわかってくる系の方なのかなという気がしますね。何度か観た方がいいかもしれないかもしれない、っていう。
余談ですがこの日は部屋の片付けから掃除から何からいろいろやって疲れ切った状態でようやく映画を観るぞと観たので最初はかなり眠気に襲われたりもして集中できなかったのもちょっと申し訳なかったなと思います。
面白かったんですけどね。ただストレートな面白さというよりはシュールな面白さが強い映画かな、と思います。

このシーンがイイ!

5章のラストだったかな? ロイヤルが刺されるシーンが一番笑いました。「なんでだよ!」って。ロイヤルとパゴダの関係性すごく好き。

ココが○

やっぱり他にない魅力があるところでしょうか。登場人物大体変なんだけど成立している不思議。
素だと一番変人そうなビル・マーレイが一番まともそうな役だったのも面白い。

ココが×

特には無いんですが、シュール寄りなので人によっては何が面白いのかさっぱり、というのはありそうです。

MVA

うーん皆さんそれぞれ味がありましたが…この人かな。

ジーン・ハックマン(ロイヤル・テネンバウム役)

一応主人公。すべての元凶であるダメ親父。
ジーン・ハックマンは好きで彼の映画は結構観てきていますが、こういう役はあまり記憶になくて新鮮でした。というかウェスの映画にジーン・ハックマンの時点で新鮮。出てたんだ、っていう。
すごくそれっぽいお父さんだし、でもほのかにかわいらしさもあるしでとても良かったですね。孫への接し方とか。あとエレベーターボーイ採用されちゃうんだ、とか。
ダメな人だけど憎めない感がさすがでした。

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