映画レビュー0100 『ストレイト・ストーリー』

ついに100本目!

やー嬉しい。ボチボチですがここまで来ました。今年は一年で100本観る予定なので、まだまだ観ますよー。

今回はジャケットの絵が楽で良かった

ストレイト・ストーリー

The Straight Story
監督
脚本
ジョン・ローチ
メアリー・スウィーニー
出演
ハリー・ディーン・スタントン
音楽
アンジェロ・バダラメンティ
公開
1999年9月3日 アメリカ
上映時間
111分
製作国
アメリカ・フランス

ストレイト・ストーリー

73歳の頑固爺・アルヴィンは、10年来仲違いしている兄が病気で倒れたとの連絡を受け、無謀にも時速8kmのトラクターで500kmの旅に出た。

大人の童話。

9.5

もう作品概要の時点で「俺が弱そうな映画だな…」と思ってましたが、実際ヨワヨワちゃんでした。もうダメ、こういうの。

果たして「童話」という表現が合っているのかは定かではありませんが、観ていて最初に浮かんだイメージはコレでした。

小さい子はもちろん、20代前半ぐらいの若い人でも、この映画の良さってあんまりわからないんじゃないかな、と思います。中には「良かった!」っていう人もいると思いますが、きっとこれは年代で感じ取る“重み”みたいなものが違う映画でしょう。

おそらく、僕も「良かった!」と言いつつ、きっとまだ「自分が歳を取る残酷さ」に目を背けている部分があって、アルヴィンの語る言葉の意味を理解しきれていないんじゃないかと思います。そう言う意味でも、長く愛したい、何年か後にまた観直して…というのを繰り返したい映画だと思いました。

道中は非常に地味で、緩やかな時間が流れます。

途中途中でいろんな人と出会いますが、時に語ったり、時に助けられたりしながら、その場でお別れ。出会いを引きずることもなく、淡々と、でも強い意志で兄の家へ向かうアルヴィン。

事件も無いし、言葉も少ないけど、その少ない言葉と人々の優しさがじわじわ染み入る、素敵な映画でした。

日頃時間に追われる日常を過ごしているだけに、こういうのんびりとした映画はそれだけで癒しになるし、「何が大事なのか」を改めて考えさせられます。

この映画は「何が面白いの?」という人もいると思いますが、きっと映画が好きな人には受け入れやすいんじゃないでしょうか。

ラストの短い会話がすべてを物語っていて、そこに込められた心と、それを発するまでの時間を考えると、とても涙なしには観られませんでしたね…。

じんわり温かい、すばらしい映画です。

このシーンがイイ!

途中の若者に対する答えがすごく重い、良いセリフだと思ったんですが、やっぱりこの映画はラストシーンがすべてでしょう。あのセリフとあの間、それがすべて。

字面だけではない、込められた心を考えれば、これほど胸に刺さるシーンは無いです。またきちんと道中でその意味合いを膨らませている辺りが上手。

あとはバーで戦争の思い出を語るシーンもすごく良かったですねぇ…。

ココが○

総じて緩やかな流れが非常に心地よくて、眠くなっちゃってもしょうがないとは思いますが、僕としてはこれがまた良かったですね。

後は基本的に老人が大量出場なので、その辺の味わいも良かった。

それとお決まりのようですが、音楽。これもまた緩やかな映画の魅力を引き立たせる、温かい音楽で最高でした。

ココが×

とにかく地味なので、そういうのがダメな人はダメでしょう。

ラストもものすごく良いけど、表面上だけをさらって観ると何が良いのかよくわからないだろうし…。普通すぎるんですよね。その普通すぎるのが良いんですが。

まあ、でもきっとこの映画を観ようと思う人は、「観ようかな」と思った時点でこの映画に向いてるような気もします。

MVA

娘役のシシー・スペイセクもすごくよかったんですが、うーん、やっぱりこの人以外考えられないでしょう。

リチャード・ファーンズワース(アルヴィン・ストレイト役)

男の顔は履歴書だ、なんて言いますが、顔からして味のある、強いけど優しい意志を感じる顔と言うか…。演技も重厚で申し分無し。ちょっとお茶目な雰囲気もあってすばらしい。

聞けばこの方、この映画の公開翌年に癌が苦で自殺なさったそうです。

とても哀しい話ですが、しかしその思い、意志というものを考えると、よりこの映画に深みが増す気がしますね…。

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