映画レビュー0454 『ザ・タウン』
眠い。最近いくら寝ても眠い気がします。永眠が近いんでしょうか。
さて、今回の作品、上映時間が2バージョンあるようですが、僕が観たのはBSでやっていた劇場公開版になります。
ザ・タウン

いい話っぽくなっても…。
ベン・アフレックの監督作第2弾だそうで、なかなかのヒットも記録した模様。共演にレベッカ・ホール、ジェレミー・レナー、脇役としてクリス・クーパーに今は亡き名優ピート・ポスルスウェイトと、なかなかの渋いメンバーでお送りしております。
舞台はアメリカのいかにもな治安の悪い都市で、強盗の息子が強盗を受け継ぐというような格差社会の一端も覗かせてはいますが、あまりその辺に寄せた社会派的な内容ではなく、あくまで犯罪と恋愛の間で悩む男の物語と言ったところ。
友情も語られるものの薄めなので、率直に言って話自体は微妙だなぁという気がしました。ただ、演出や話の作り方はさすがベン・アフレックという感じで、言ってみれば「雰囲気美人」という感じの映画だな、と。物語自体には不満があるものの、映画としては悪くない印象。
一応ベン・アフレック演じるダグは、強盗団リーダーながらそれなりに落ち着きもある人格者っぽい風情(いかにもベン・アフレックがやりそうな役)ではあるものの、結局は銀行強盗だし、彼女のためにその辺の男を襲いに行くようなやつでもあるので、正直「主人公だから」味方として見ちゃう先入観を除けば、別にあまり共感したり応援したりしたくなる人物でもないんですよね。
結構最後の方はいい話っぽく収束していくんですが、イマイチ感情移入できなかっただけに、僕としては「はぁー?」って感じで。
こういう「裏社会に身を置きながら、一つの出会いで自分を変えたくなる」というような人は実際にいるんでしょうが、特に改心した感じが強いわけでもなく、ただ単に惚れた女ができたぜ、というだけなので、そこをやや綺麗に&ハードボイルドタッチに描いたところで「はぁそうですか」という話でしか無いな、という感想。
ただ、見せ方はうまい。なので、率先して「観るべき!」っていう感じの映画でもないかな、と。
このシーンがイイ!
お亡くなりになってしまったせいもあるんですが、ピート・ポスルスウェイトが花の手入れをしながら脅す場面、良かったですねぇ。
ココが○
くどいようですが、ベン・アフレックの映画作りのセンスは定評があるだけに、全体的に飽きさせずしっかりとした作りはさすが。
ココが×
登場人物に魅力がないのがすべて、でしょうか。
MVA
ピート・ポスルスウェイトも良かったんですが、この人かなー。
ジェレミー・レナー(ジェームズ “ジェム”・コフリン役)
ダグの親友で、殺しも辞さない荒っぽいワルオ。
ちょっとベビーフェイスだし、最初はなんとなく役に合ってない気がしたんですが、ところがなかなかどうして。次第に「本当にこういうやつなんじゃないか」感が増していく恐ろしさ。演技はさすが、お見事だったと思います。


