映画レビュー1086 『オフェンダー 〜コソ泥珍道中〜』
はい、今日も元気にネトフリ終了間際シリーズです。
普段あんまり観たことがない国の映画でそれなりに評判が良いと「おっ、ちょっと観ようかな」って思っちゃいますよね。今回はアイルランド映画です。
オフェンダー 〜コソ泥珍道中〜
ピーター・フット
ピーター・フット
アレックス・マーフィ
クリス・ウォーリー
ヒラリー・ローズ
ドミニク・マクヘイル
P・J・ギャラガー
シェーン・ケイシー
パスカル・スコット
マイケル・サンズ
レイ・ハーマン
2016年9月16日 アイルランド
83分
アイルランド
Netflix(PS4・TV)

ただのおバカヤング青春ロードムービーと思いきや…?
- コカイン拾って一攫千金とばかりに海へ向かう二人の中学生
- しかし彼らは地元警官にチャリ泥棒として目をつけられていて…!
- ひたすら風光明媚なアイルランドの風景とバカバカしい幼稚さが清々しいアンマッチ
- 実話ベースという衝撃
あらすじ
まったく知らないノーマークの映画でしたが、これがなかなか…「実話とか嘘でしょ」と誰もが言いたくなるぐらいに“映画っぽい”よくできたお話で、思いの外楽しませて頂きました。
母と二人暮らしのコナー(アレックス・マーフィ)は、親友で幼馴染の悪ガキ・ジャック(クリス・ウォーリー)と毎日のように一緒に遊んでおります。
ある日二人の暮らす地域から少し離れた(30kmとか言ってた気がする)海岸で、コカインを積んだ船が座礁したニュースを見たジャックは、「コカイン拾えば700万ユーロだぞ! 今行かないでいつ行くんだよ! 今でしょ!!」とコナーを誘って二人で海岸へ向かいます。
しかし二人は中学生、当然のように車に乗って行くこともできないため、移動手段は自転車です。しかも盗んだ自転車…!
ケツが痛ぇと叫びながら向かう二人ですが、彼らは自転車泥棒の常習犯であるジャックを目の敵にしている警官・ヒーリーによって追跡されていることを知りません。
徐々に迫るヒーリーをかわし、無事目的のコカインにありつけるのか…! っていうか拾えたとしてどうやって売るんだお前ら…!
なかなかバカにできない良作
まったく中学生には見えない二人がイキってコカイン拾って金持ちになろうと旅に出る、いかにも頭の悪いロードムービー的青春映画です。
実際問題二人はとても頭が悪い、いかにもな“ヤンチャな悪ガキ”なんですが、とは言え(見た目はかなり老けてますが)中学生なのでどこか大人になりきれないかわいさのようなものもあり、「きっとこの旅は二人にとって一生忘れられない良い思い出になるんだろうな」と思わせるほっこり感もあってなかなか良かったです。
基本的にはコメディ仕立ての旅を「バカだなー」と眺めている映画ではあるんですが、まず第一にアイルランドの景色がとてつもなく良い。めっちゃ行きたくなる。この映画を観ただけでアイルランドが素晴らしい国なんだろうなと想像できるぐらい、観光PR映像としても良くできています。ただやってることがバカみたい、っていうギャップも良い。
その上使用される劇伴もすごく良くてですね…これやっぱりアイルランドのアーティストなのかなぁ。選曲センスも青春映画らしい勢いもバッチリハマっていて、ちょっとサントラが欲しくなるレベルで良かったです。
また「悪ガキ珍道中」的な話だと思ってダラダラ観ていると、終盤「おおっ?」となるような意外な展開と収束を見せ、なんならちょっと「snatch」とか「ロック、ストック以下略」のような往年のガイ・リッチー感を感じるとか感じないとかで結構良い意味で裏切られました。
おまけに(かなり脚色が入っているとは思いますが)実話ベースという衝撃。えっ、どっからどこまで実話なの!? と目が醒めるぐらいに「映画っぽい良いオチ」で綺麗にまとまったお話になっているので、こりゃなかなかバカにできないぞ、というお話です。いやホント。
まさかの連続ドラマ化も
ある意味ではコメディとしても青春映画としてもロードムービーとしても中途半端…ではあるんですが、最後のまとまりっぷりだけでそんなのどうでもいい、これは立派な娯楽映画だと認めちゃうぐらいに話が強い。
おまけにそれが(基本的には)創作ではない、って言うんだからもう降参です。終盤の「これどうなるんだろ」というワクワク感はなかなか味わえない感覚で楽しかったですねー。
ちなみにこれが評判だったためか、なんとこの後連続ドラマも制作されているようです。スゲーなバカたち。まあこっちはさすがに実話ではないんでしょうが。
観る環境が限られている映画ではありますが、なかなかバカにできない映画だと思うので、良かったらぜひ。
このシーンがイイ!
おっさんとテレビ観るシーン好きだなー。ああいう何気ない思い出が結構記憶に残ったりするんですよね。
あと「ヒート」を例に出すくだりが最高なのと、やっぱり終盤の自宅でのシーン。謎のオールスター感。
ココが○
やっぱり終盤のまとまりっぷり、その読めなさはなかなか無いレベルで良かったですね。ニヤニヤしちゃった。
ココが×
結構な悪ガキではあるので、そこが好きじゃない、引っかかる人はいるかも。道中でも結構ワル。
MVA
各人それぞれ良かったですが…この人にしましょう。
ドミニク・マクヘイル(ヒーリー役)
ジャックを追い続ける警察官。
ある意味では偏執狂っぽいし嫌なヤツなんですが…憎めない。そこがいい。結構イケメンだし。
あとはやっぱりお母さんですかね。母強し。これもまた良し。


