映画レビュー0660 『大逆転』

間に2本挟みましたが、引き続きコメディ3連続鑑賞に戻っての最後の1本はちょっと古めのこちらの映画。

大逆転

Trading Places
監督
脚本
ティモシー・ハリス
ハーシェル・ワイングロッド
出演
ジェイミー・リー・カーティス
デンホルム・エリオット
ドン・アメチー
音楽
公開
1983年6月8日 アメリカ
上映時間
118分
製作国
アメリカ

大逆転

先物取引会社の雇われ重役のウィンソープは、仕事も血筋も完璧で人当たりもよく、申し分ない人材だったが、ある日その会社の経営者であるデューク兄弟の思いつきで、「環境と血統のどっちが人を作るのか」という賭けの対象にされてしまい、ホームレスのバレンタインと立場を入れ替えられ、一夜にしてホームレス同然にさせられてしまう。

なんかイイ雰囲気の80年代コメディ。

7.0

ジョン・ランディス監督×ダン・エイクロイド主演という、そうあの伝説の名作「ブルース・ブラザース」のコンビということで、否が応でも盛り上がるぜ! と大変楽しみにしておりました。ちなみにダン・エイクロイドの相方であるジョン・ベルーシはすでに他界した後の映画ですが、代わりに…なのかはわかりませんが、弟のジェームズ・ベルーシもチョイ役で出ております。粋だね。

そのダン・エイクロイドが演じる主人公は、とある歴史ある商品先物取引会社の重役であるウィンソープ3世。3世なんて付いちゃってますからね。執事付きの豪邸で暮らす、まさに絵に描いたようなセレブです。

彼は会社を経営するデューク兄弟から、その出自と商才、そして人柄を大いに買われ順風満帆な生活を送っていましたが、ある日たまたま彼らのいたナントカクラブ的な名門サロンみたいなところにホームレスのバレンタインが飛び込んできたことで、「出自よりも環境が人を育てる。コイツをうちの会社の重役にしても立派な人間になるだろう。賭けてみるか?」というキチ●イじみた兄弟の賭け事の対象として知らぬ間に立場を入れ替えさせられ、一夜にして住む家もお金も恋人もすべて無くしてしまいます。

彼の代わりに重役となったバレンタインを演じるのは懐かしの(って言ったらアレですが)エディ・マーフィ。ステレオタイプな黒人として嘲笑されつつも、彼は彼でそれなりに適応し、はてさて二人はどうなることやら…というコメディです。

ゴルゴ13でも金持ち二人が「大概の遊びに飽いた」ってことで、人殺しの数を競ったり殺し屋同士で殺し合いをさせてどっちが勝つか賭けたり、っていうこれまたキ●ガイじみた賭け事をする話が出てくるんですが、金持ちっていうのはやっぱりこういう人格を無視したような賭け事をしたがるんでしょうか。それもまたステレオタイプなイメージなのかもしれませんが、話の種としてはうってつけなんでしょう。まさに胸クソ悪い爺二人の気まぐれ賭け事のおかげで、一夜にして人生を変えさせられてしまった二人。

設定的にも内容的にもコメディなのは間違いないんですが、しかしまあウィンソープが気の毒すぎて気の毒すぎて、ちょっとケタケタ笑って気楽に観よう、ってところまでは行かなかったのが正直なところ。ただ全体的にはいかにも80年代な雰囲気が感じられる“あの頃の映画だなぁ”感が強く、何度も書いていますが「80年代映画全盛期説」を唱えるワタクシとしてはなんだか雰囲気だけでグッとくるものがありました。

話としては約2時間ある割にあまり中身があるわけでもなく、けっこーダラダラと二人の現状描写が続く感じで、物語が切り替わる部分、いわゆる起承転結で言うところの転の部分に行くまでは間延びしがちな印象。ただ今となってはそのダラダラとした部分の大らかさも「この時代っぽい」雰囲気の良さを感じられる面があるので、コメディということもあるし、そんなに構えずにこっちもダラダラと気楽に観ると良い映画なんだろうと思います。

この頃のダン・エイクロイドとエディ・マーフィと言えば、もはやコメディとしては二大スター共演と言っても差し支えないレベルでネームバリューのある二人だろうし、物語そのものの善し悪しよりも、80年代にこの二人が共演したコメディという…大げさに言えば映画史の隅っこの方に記される一つの歴史を観る、ぐらいのイメージで映画ファンとして観ておいて損はないんじゃないか、という気がします。

話自体は大体読めるし、良くも悪くもこの頃らしい展開を見せる映画なので、細かい部分は気にしないで雰囲気を楽しんでちょっとハッピーになれればいいんじゃないかな、と。

いやぁ、やっぱり80年代の映画は良いですよ。なんか。なんかイイ。

このシーンがイイ!

もうどうでもいいほどにコメディしていた列車の個室のシーンでしょうか。本当にどうでもいい内容なんですがもうなんかバカっぽくて笑った。

ココが○

変に奇をてらっていないラスト。ベタだけど、それがいい的な。この話はこれで良いんですよ。

ココが×

中盤は結構ダレ気味なところと、あとはさすがにシステム的に古いこともあって、取引のアレコレがイマイチわかりづらいところ。これはもう今の時代から観た場合は仕方ないんでしょうが、ロジックは理解できても取引自体が追いついてるのか? みたいなちょっと気になる部分はありました。

余談ですが、しかし相変わらず昔の映画はモニターで古さを感じますね。30年前がコレなら30年後はどうなっているのか…。

MVA

ダン・エイクロイドが本当に上流っぽく見えたのが面白かったですね。お坊ちゃまっぽいというか。散々ベルーシとラリった後のハズなんですが。

彼も良かったんですが、今回気になったのはこちらの方。

デンホルム・エリオット(コールマン役)

執事の爺さん。執事っぽい品のある雰囲気がゴイスー。

ただの脇役かと思いきや…意外と良い役だったりもして美味しいポジションだったと思いますが、柔らかな佇まい、雰囲気がとても似合っていてよかったです。

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