映画レビュー0056 『ユナイテッド93』

本日2本目。こちらは初見です。

ユナイテッド93

United 93
監督
脚本
ポール・グリーングラス
出演
コーリィ・ジョンソン
ハリド・アブダラ
ポリー・アダムス
オパル・アラディン
音楽
公開
2006年4月28日 アメリカ
上映時間
111分
製作国
アメリカ

ユナイテッド93

ハイジャックされた飛行機「ユナイテッド93」を中心に描いた、「9・11」ドキュメント。

壮絶。

8.5

あの9・11当日の緊張感、そして悲劇を出来る限り忠実に再現しようとした作品です。この映画はかなり特殊なようで、

  • キャストはほとんど無名俳優
  • ほぼすべての遺族に連絡を取り、了解を得た
  • 過度な演出が観られない(私感です)

といった特徴があります。

特に演出についてですが、24に多用されるようなカメラの「ブレ」を多く用いて臨場感を出してるなーというのは「演出」っぽかったですが、その他は本当に極力演出っ気を排した作りに見えました。特に音楽なんて序盤はほぼありません。その辺が逆にリアリティを持たせていてよかったですね。

割と一昔前のこの手の映画だと、なんだかんだで愛国心だ自己犠牲だと鼻につくセリフも多かったりするんですが、その手のセリフもほとんどなく、強いて言えば「家族への最後の連絡」がそれに当たりますが、でもこれも当時の機内の状況を再現した結果のようなので、至極まっとうな作りの映画だと思います。

それだけに、とにかくこの事件のすごさ、壮絶さがダイレクトに伝わってきて、やるせないったらありゃしない。

なんせ、みなさんご存知の実話ですからね…。

僕も当日はテレビに張り付いて経過を見ていた記憶がありますが、所詮当事者ではないので、この機内にいた人たちの心情なんてどうがんばってもわかりっこありません。

「ユナイテッド93便」に乗っていた人たちが、いかに必死に生きようとしていたのか、その決死の覚悟、ある意味での「狂気」を見せつけられ、ただただたじろいでしまうような強烈な生への意志がとても印象的でした。

結局この方達はみなさん亡くなってしまったわけで、その壮絶な最期を思うとき、ゆるゆると毎日を生きて不平不満を漏らす自分がつくづく駄目だな、と反省しちゃいますね…。

繰り返しになりますが、非常に真摯に、真面目に事実に近づけようと作った映画のようなので、あの日をリアルタイムで生きた人間として一度観ておくといいのではないかと思います。

ココが○

とにかく乗客乗員の方々がとても演技とは思えないほど真に迫っていて、狂気的でさえあります。この生々しさはすごかったですね。ここがまた壮絶でした。

そして一番のポイントは、誠実な作り。これに限ります。

商業臭を極力排した作りは、遺族への手向けの意味合いもあるんでしょう。

ココが×

特にこれと言ってありません。

とにかく重い事実なので、そこが観る人にはしんどい面があるかもしれませんが、そもそもこの映画を観ようと思うのであればそんなことは重々承知していると思うので、何がダメ、というのは無いと思います。

MVA

えー、今回は無名の役者さんばかり、ということもあるんですが、そもそも映画の作り自体が個々の人物にクローズアップした内容ではないので、今回は

ユナイテッド93便の乗客乗員の方々

とさせていただきます。

本当にすごかったです。あれが演技なのは信じられないぐらい。

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