映画レビュー1563 『トランスポーター2』
この日はあまり時間がないタイミングだったので短めで…とU-NEXTを物色していたところ出てきたこちらの映画。
別に前作が面白かったというわけではないんですが、あまりにも衝撃的だったオイルヌルヌルバトルがまた出てこないかなと期待して観ることにしました。
トランスポーター2
ジェイソン・ステイサム
アレッサンドロ・ガスマン
アンバー・ヴァレッタ
ケイト・ノタ
マシュー・モディーン
ハンター・クラリー
フランソワ・ベルレアン
キース・デイヴィッド
ジェイソン・フレミング
アレクサンドル・アザリア
2005年8月3日 フランス
88分
フランス・アメリカ
U-NEXT(Fire TV Stick・TV)

ステイサムの映画はインド映画だと思う。
- なぜか子どもの送り迎えをやっているフランク、その子どもがテロリストに狙われる
- やむなく誘拐されてしまい、おまけに容疑者として追われる身になったものの一人助けに向かう
- いつもながらのステイサム映画
- あまりにご都合主義の権化すぎて逆に清々しい面白さ
あらすじ
残念ながらオイルヌルヌルバトルは登場しなかったんですが、開き直りっぷりが(良い意味で)ひどすぎて面白かったですね。やり切る大切さを感じました。
前作ではフランスで運び屋をやっていたフランク(ジェイソン・ステイサム)ですが、今作ではマイアミに引っ越してきたらしくそこでなぜか子どもの送り迎えを担当しております。
その子ども(ジャック)の父親がなかなかの大物らしく、それ故にそれなりの報酬ももらっているんだろうとは思いますが、それはそれとして子どもとも仲良くしつつ夫と不仲の母親からアプローチされつつ順調な生活を送っている模様。
しかしある日ジャックを病院に連れて行く依頼を受け、着いた病院はすでにテロリストたちが医者たちと入れ替わっており、フランクも奮闘しますが最終的にはジャックを連れて行かれてしまいます。
しかも誘拐犯からの連絡を受けた父親はフランクも一味の一人ではないかと疑い、警察からも追われる身に。
自らの潔白と「ジャックを守る」約束を守るため、一人テロリストとの戦いに身を投じることになるフランクですが…果たして。
笑っていいとのお墨付き
急に子どもの送り迎えというおよそステイサムらしくないお仕事に就いている様に困惑するオープニングです。しかしその前にその辺のヤンキーたちによる車強奪に直面し「フランクはこういう男だよ」と改めてのご紹介的なシーンから始まるんですがこれがまずひどくて笑っちゃうんですよね。ヤンキーが弱すぎて。
一人、ジャンプして攻撃しようとしている途中に足をコンってやられて転がるだけの男がいるんですが、それだけでもう床にゴロゴロして動けない感出してるんですよ。弱すぎない!?
ここでまず一笑いから入り、その後もいろいろひどくて笑っちゃう大真面目ステイサム映画、例のパターンです。
一応ストーリー的にはシリアスで、子どもが誘拐される上にそこにテロが絡んでくるので見せ方によってはかなりシリアスなサスペンス映画になり得る内容なんですが、そこはステイサムの映画なのでやはりそこはかとなく漂う面白味。なんなんでしょうか。この彼の映画にしかない独特の感覚。
毎度ながら「真面目にやってるから笑っていいのかわからない、でも絶対笑わせに来てる」感じの絶妙な見せ方はやっぱり笑います。悩みながらも。
すごく気になったので今回ChatGPTに本国での扱いを聞いてみたんですが、やっぱり「いや、これ本気でやってるとしたら逆に面白いだろ」的なポジションだそうです。なのでこれからも思う存分笑っていこうと思います。
まーとにかく展開としてはご都合主義の権化で、あらゆることが良い感じに進んでいきます。悪いやつはすぐ死ぬし、良いやつは生きてる。当然です。
相変わらずステイサムはピンチの欠片も見せず、表情もいつものキメ顔から変わりません。何でも使いこなせるしその使いっぷりがくだらないしで笑っちゃう。
テロリストも結構「これヤバいじゃんどうなるんだよ!」みたいな手を打ってくるんですが最終的にはどうなったのかのお知らせもなく上手い感じにまとまっていきます。すごい…! なんという雑さ…!
ただねー、これがよかったですね逆に。
たまたま前日にイップ・マンが苦戦する姿を見て「それじゃない」と言っていたのもあったからなのか、表情一つ変えず息も髪も乱れない(悪意ある表現)ステイサムの姿に「これよこれ」とニヤニヤしてしまったのは間違いのないところです。
やっぱり何度も書いていますが、「やり切る」ことの大切さ、開き直って一点突破する勇気がある映画には甘くなっちゃいますよね。どうしても。
展開の雑さで言えばこっちも「イップ・マン 完結」もどっこいどっこいってところですが、こっちは逆にその雑さをウリにしているかのように「そんな面倒な問題は知らん」と即座に(観客にも)忘れることを強制し、ステイサムが万事解決したからOKなんだとねじ伏せて来るストロングスタイル、これはやはりステイサム映画ならではでしょう。そう許せてしまう不思議な魅力があると。
で、今回あり得ない物理法則の中ステイサムが無双し、大げさに爆発したり飛んでいったりの様を観ていてふと気付いたんですよね。
「これ…インド映画じゃね…?」と。
欧米人がやってるから騙された(騙された?)けど、やってることインド映画と一緒じゃねーか! と。踊りがないだけじゃねーか! と。
そう思うと余計に面白くなってきました。そう言えばインド映画も「マジでやってるから笑っていいのかわからないけど笑っちゃう」感じだし。
多分この境地に気付いたのは日本では僕だけだと勝手に思っています。知らないけどきっとそう。
「ステイサム インド映画」で調べても「ジェイソン・ステイサムがインド映画に出演したという事実はありません」とかAIが的外れな答えを返してくるし。
今後はそのつもりで観ていきたいと思います。そう考えるとなおさら楽しめそう。
次も観たい
まさかの2になって逆に面白さがわかってきたシリーズ、結構レアです。
まあ僕がハリウッド系の展開に飽きてきているせいもあるんでしょう。ここまで開き直られた方が全然面白いよ、っていう。
3も当然観るつもりです。またくだらない雑展開、期待しています。
このシーンがイイ!
パイプバトルみたいなところは結構見せ場でしたね。あそこでもやりすぎてて笑いましたけど。
一番笑ったのはやっぱり「またオイル的なやつか!?」と匂わせ塗料滑りからの謎の果物ハメてのパンチですね。ハメる意味無いだろうが、っていう。
ココが○
全体的な構成要素はオーソドックスなんですよね。子どもが誘拐され、心配する両親がいて、テロを目論む悪役がいて、っていう。
ただそこにステイサムが入るとあちこち面白くなってしまうという。
カレーみたいですね。ステイサム。
カレー味にしちゃえばなんでもカレーになる、みたいな。
ココが×
いやほんと最後の雑さには爆笑ですよ。テロリストの策、どうなったんだ…? っていう。
あと序盤ですがヘリも脆すぎて笑いました。カプコン製のヘリかな?
MVA
今作はこの人の印象がかなり強いのでやっぱりこの人を選ぶべきかなと。
ケイト・ノタ(ローラ役)
ボスの女、テロリストの実動役。
とにかくキレててすぐ殺しちゃう系女子。そして謎のサービスショットも多数。この辺の安っぽさもまたすごく良い。ゴリゴリのキレ女子なのでサービスショットと言いつつエロく見えないのも良い。エロいと話が変わってきちゃいますからね。
退場があっさりしすぎててそこも笑いましたけど。それも潔くていいんだよな、なんか。消え物感があるというか。

